車もCDも大ヒット! 絶滅危惧車のカローラIIは当時の若者の心をしっかりとらえていたモデルだ
2019/04/27
▲今回紹介するのはトヨタ カローラII。「カローラIIにのって」の歌が大ヒットしたことでご存じの方も多いだろう「カローラIIにのって」の歌でおなじみのモデル
1978年、トヨタ初のFF車として誕生したのがターセル/コルサ。フルモデルチェンジをした1982年にはターセル/コルサのプラットフォームを共有した「カローラII」が投入された。
カローラIIという名前の由来は、“カローラの2番目に、次に”だった。なお、ターセル/コルサには4ドアセダンも設定されていたが、カローラIIは2ドアハッチバックのみの設定だった。
実用的なコンパクトカーでありながら、若者をターゲットにしたことが2ドアへのこだわりだったのだろう。
4世代のカローラIIが生産されたが、2019年4月25日現在、カーセンサーnetには1台しか掲載されていない。
今回、ご紹介するのは1994年から1999年まで販売された、最終モデルの4代目。
歌手・小沢健二の「カローラIIにのって」というCMソングが用いられたのが4代目で、今でも歌詞を覚えている人も少なくないだろう。
ちなみに、この「カローラIIにのって」のCDは販売店向けに5000枚がプレスされ、市販される予定はなかった。ところが、リズミカルでコミカルな歌詞が人気を博したことで市販化に踏み切り、実に80万枚以上を売り上げる大ヒットになったという。
▲若者をターゲットにしていたカローラII。コンパクトサイズであったが、実用性も高かったエントリーグレードは新車時価格100万円以下
カローラIIの全長は4m足らずのコンパクトモデルながら、ホイールベースは2380mmを確保。基本、1人か2人乗り前提だったので、意外と室内は広く感じられたものだ。
そんなカローラIIには1.3Lと1.5Lの直4ガソリンエンジンと、1.5Lの直4ディーゼルエンジンがラインナップされていた。1.3Lエンジンには3速ATと4速MT、1.5Lエンジンには4速ATと5速MTが組み合わせられていた。
1996年にはマイナーチェンジが施され、ボディの衝突安全性が強化された。また、それまでオプションだったABSとデュアル・エアバッグが全車、標準装備されることになった。
1997年12月(1998年モデルとして)、さらなるマイナーチェンジが施され、ライト類のデザインを一新。そして、トヨタのカスタマイズ部門、モデリスタが手がけた「PX12ナポリ」が限定車としてデビューした。
クラシカルな雰囲気を演出するためにアイアンバンパーがおごられた他、前後のデザインを大胆に変更されている。正確な台数はわからないが、100台も生産されなかっただろう。
そんなレアな個体が、原稿執筆時点でカーセンサーnetに掲載されている。舶来ブランドのクラシックカー並みの希少性がある、と言ってもいいかもしれない(笑)。
カローラIIはいわゆる大衆車ゆえに、新車時価格は88.2~161.3万円(税抜)とさほど高くなかった。ゆえに、大量に売れたにも関わらず、時間が経つにつれ維持し続けるユーザーも少なくなってくるのだろう。
とにかく個性的な車を求める人にはオススメできる。ちょっとでも気になった方は、中古車物件をチェックしてみてほしい!
▲搭載されるエンジンは全部で3種類。ガソリンエンジンすべて16バルブ・EFIで、レスポンスの良さと低燃費を両立していた(写真は1.3L、1.5Lガソリンエンジン)
▲3ドアハッチバックのためリアシートは決して広くないが、フロントシートは広く2人で乗るには十分だった
▲大ヒットとなったカローラIIだが、販売終了から20年以上が経過し残された個体もわずかとなっている▼検索条件
トヨタ カローラII(1994年9月~1998年12月生産モデル)
自動車ライター
古賀貴司(自動車王国)
自動車ニュースサイト「自動車王国」を主宰するも、ほとんど更新せずツイッターにいそしんでいる。大学卒業後、都銀に就職するが、車好きが講じて編集プロダクションへ転職。カーセンサー編集部員として約10年を過ごし、現在はフリーランスのライター/翻訳家として活動している。
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