新型発表のマツダ CX-5。2代目なら100万円台前半も? ディーゼル車も選べる人気SUV、中古車状況やオススメの狙い方を解説
カテゴリー: 特選車
タグ: マツダ / クロスオーバーSUV / CX-5 / 田端邦彦
2025/09/13

2代目は平均支払総額が過去最安値に近い水準に
素晴らしきロングセラーモデルとしてCX-60の登場後も愛され続け、リスペクトされ続けている2代目マツダ CX-5。
この7月、そんなCX-5の次期型が欧州マツダから発表された。外観は2代目のイメージを踏襲しながら力強さが加味された印象だ。
ボディサイズは長さ、幅、高さとも大きくなっている。パワーユニットはひとまず、マイルドハイブリッドの2.5Lガソリンエンジンが載るとのことで、今のところディーゼルやハイブリッドはラインナップされない模様。いつものマツダの手法を考えると、マイナーチェンジで随時、新しいユニットが追加されるのかもしれない。
今回発表されたのはあくまで欧州仕様だが、国内仕様も遅かれ早かれフルモデルチェンジされるのは確か。CX-5ファンにとっては穏やかならぬ状況に違いない。
ところで、デビューから9年近くたったCX-5(2代目)の中古車市場はどうなっているのかチェックしてみると、なんと直近1年間で22万円も中古車平均支払総額がダウンしており、過去最安値に近い状況となっている。

カーセンサーnet上での掲載台数も順調に増加しており、間もなく3000台に迫る勢い。流通量が増えたことで価格帯も幅広くなり、中には総額100万円台前半で狙える物件もあるようだ。
日本で新型が出るのを待つのも手だが、エンジンの選択肢が少ないこと、特にディーゼルがないのは惜しい。さらに、大きくなったボディサイズがネックになる可能性も。それなら2代目の中古車に狙いをシフトするのも悪くない判断だろう。
この記事ではCX-5(2代目)のモデル概要を改めてしっかり振り返りつつ、オススメの狙い方を見ていく。

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マツダ CX-5(2代目)モデル概要:2代目はディーゼルもラインナップ
デビューしたのは2016年12月。好評だった初代のパッケージを生かしながら、よりスマートな外観、内装へと進化したことで一層の人気を得た。
ボディサイズは全長4545mm×全幅1840mm×全高1690mmと、他社だとトヨタ RAV4やスバル フォレスターに近いサイズ感。トレッドを前より後の方が若干広い台形として、ハンドリング性能を高めているのも特徴だ。
車両姿勢やステアリングの切れ角に応じて駆動力を制御し、旋回性能を向上させる「G-ベクタリングコントロール」などの先進技術も積極的に採用。0~100km/hで追従走行可能なレーダー・クルーズ・コントロール、歩行者検知可能な「アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート」など先進安全装備も標準装備された。


パワーユニットはエンジンのみでハイブリッドは設定されていないが、バリエーションは多い。過去に搭載されていたものも含むパワーユニットは以下のとおりだ。
最高出力114kW (155ps)/6000rpm~115kW (156ps)/6000rpm
最大トルク196N・m (20.0kgf・m)/4000rpm~199N・m (20.3kgf・m)/4000rpm
最高出力135kW (184ps)/6000rpm ~140kW (190ps)/6000rpm
最大トルク245N・m (25.0kgf・m)/4000rpm~252N・m (25.7kgf・m)/4000rpm
最高出力169kW (230ps)/4250rpm
最大トルク420N・m (42.8kgf・m)/2000rpm
最高出力129kW (175ps)/4500rpm~140kW (190ps)/4500rpm
最大トルク420N・m (42.8kgf・m)/2000rpm~450N・m (45.9kgf・m)/2000rpm
グレード種別とマイナーチェンジ変遷:多彩なグレード種別と多岐にわたるマイナーチェンジ
続けて、各種グレードについて見てみよう。グレードは上記エンジンごとに設定され多様化。ベースグレードに加えて、以下のグレードがラインナップされた。
スポーツ志向の装備が与えられたグレード。
高級感重視の装備が与えられたグレード。「25S」「XD」に設定。
ナッパレザーシートなどを採用する最上級グレード。「25T」「XD」に設定。
アウトドアを意識した仕様のグレード。「20S」「XD」に設定。
外観にブラックカラーのアクセントを加えたグレード。「25S」「25T」「XD」に設定。
ハンズフリーパワーリフトゲートなどを装備したグレード。「20S」「XD」に設定。
ブラックに赤いアクセントカラーを入れた外装のグレード。「20S」「XD」に設定。

CX-5(2代目)は9年近いモデルライフの中で、毎年のように年次改良がされ、機能向上されてきた。主なものを以下に挙げる。
2017年8月:従来の安全運転システムに加えて車線逸脱警報を標準装備。
2018年3月:ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンともに改良。「25S」に気筒休止システムを採用。
2018年11月:「25T」を追加。「XD」に6速MTを追加。従来の「G-ベクタリングコントロール」が「G-ベクタリングコントロール プラス」へと進化。
2020年12月:ディーゼルエンジンの最高出力を10psアップ。
2021年12月:フロントグリルやヘッドライトなどのデザインを変更。グレードに「スポーツアピアランス」と「フィールドジャーニー」を追加。
2023年10月:一部グレードの内外装を変更。
2024年12月:グレードに「i セレクション」「ブラック セレクション」を追加。
外装では2021年12月の変更が最も大きく、これを境に前期型、後期型とすることが多い。またディーゼルエンジンは二度大きな改良を受けており、特に2020年11月以降では大きく性能が向上している。
もともとは「25S」「XD」を中心としたラインナップだったが、ガソリンエンジンの主力は徐々に「20S」へとシフトしていった。上に挙げた以外にもサスペンションの改良などは枚挙にいとまがない。
オススメの狙い方①:価格重視ならガソリン車の「20S」もしくは「25S」
中古車市場での流通量が大幅に増えたCX-5(2代目)。現在では総額100万円台前半の物件も決して珍しくない。
しかし、そうした物件の多くは走行距離がかなり多くなっているディーゼル車だ。長く乗りたいなら、年式は多少古くてもよいから、走行距離少なめの物件を選んでおきたいところ。価格を重視しつつ、できるだけ走行距離少なめの物件を狙うなら、ガソリン車の「20S」もしくは「25S」をオススメする。

CX-5(2代目)の中古車市場ではディーゼル車の割合が全体の7割程度とかなり多い。ただ、ディーゼル車の新車価格はガソリン車に対して30万円ほど高く、それが中古車価格にも反映されている。つまりディーゼル車で総額100万円台前半となると、どうしても走行距離多めの物件になってしまうというわけ。
ところがガソリン車なら、そうとも限らない。例えば、総額146万円の2017年式「20S プロアクティブ」は、走行距離4.3万km。デビュー直後の前期型だが、先進安全性能は備わっているし、基本的な設計は後期型と変わらない。
次期型CX-5のようなマイルドハイブリッドでこそないが、燃費も13~14.6km/L(WLTCモード)とそこまで悪くない。次期型の価格アップも予想される中で、総額100万円台前半で2代目が手に入るならリーズナブルだろう。
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マツダ CX-5(2代目) × 20S系 & 25S系オススメの狙い方②:次期型にはないディーゼル車を狙う
ディーゼル車はグレードや仕様が豊富。そのうえ中古車市場の物件数も豊富で、選びやすい状況にある。流通している中古車の7割近くがディーゼル車だ。
実際、マツダのディーゼルエンジンは静かで力強く、燃費も良好と評判がいい。次期型は今のところディーゼルの設定がないようなので、その点でも選ぶ価値があるだろう。
動力性能でいうと2020年12月以降の改良型は文句のないところだが、中古車市場での価格もちょっと高め。コスパの点では前期型ディーゼル車が魅力的だ。

例えば2017年式・走行距離1.7万kmの「XD プロアクティブ」で総額155.1万円。当時の新車価格に対して半額近いプライスとなっている。これはオトク!
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マツダ CX-5(2代目) × ディーゼル車オススメの狙い方③:高年式なら2021年12月以降が狙い目
CX-5(2代目)は9年近いモデルライフの中でサスペンションなどの変更が繰り返されてきた。後期のモデルほど熟成度がアップしているのは確か。特に2021年12月以降のモデルでは外装内装が一新されているだけでなく、シャーシ全体の性能も大幅にアップデートされている。
ということで2021年12月以降のモデルに絞って検索してみると、やはりディーゼル車が圧倒的に多い。一例を挙げると、2024年式・走行距離0.6万kmの「XD フィールドジャーニー」は総額350.4万円。新車価格よりも約34万円+諸経費分が安くなる計算だ。
さらに新しい年式の物件もある。たとえば2025年式・走行距離80kmの「XD i セレクション」登録済未使用車で総額317.8万円。こちらは新車に限りなく近いコンディションながら新車価格に対してほぼ諸経費分が安く手に入る。

CX-5(2代目)は全体の流通量が多いため、高年式車も豊富。新車に近いコンディションの物件をリーズナブルな価格で手に入れられるのは今が最後かも。

自動車ライター
田端邦彦
自動車専門誌で編集長を経験後、住宅、コミュニティ、ライフスタイル、サイエンスなど様々なジャンルでライターとして活動。車が大好きだけどメカオタクにあらず。車と生活の楽しいカンケーを日々探求している。プライベートでは公園で、オフィスで、自宅でキャンプしちゃうプロジェクトの運営にも参加。
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本体価格258.9万円
支払総額272.9万円