日産 スカイライン ▲開発中の次世代スカイラインには現行モデルのコンポーネントが流用され、プロポーションが維持されるだろう。フロントマスクには近年の日産デザインのお約束でもあるストライプ紋様は取り入れられるだろうか

※当記事はムックハウス社の発行する雑誌「マガジンX」編集部より寄稿いただたものです。内容は雑誌の内容をWEB用に一部再編成しています。マガジンXの詳細は記事末のリンクをご確認ください

“日産DNA”の象徴として登場か

2025年5月に行われたプレゼンテーションにて再建計画後、最初にリリースされるのはスカイライン、グローバル向けCセグメントSUV、インフィニティのコンパクトSUVであることが明かされた。

再建下にあってもスカイラインは日産DNAを体現する象徴的なハートビートモデルに位置づけられている。

次世代スカイラインのシャシーには現行プラットフォームの改良版が継承されるだろう。このコンポーネントは2001年の2世代前のスカイラインで初採用されたもの。

いまの日産に新しいシャシーを開発する余裕がないことは想像に難くないが、熟成されたコンポーネントを使うことで開発スピードが短縮されることは説明するまでもないだろう。

こうした理由から車両形式はV38に切り替わらず、フェアレディZ同様に現在の形式でもあるV37を名乗り続ける公算が大きい。
 

日産 スカイライン▲稼ぎ頭となるコアモデル、象徴的なハートビートモデル、新規市場を開拓するBEVなどの成長モデル、アライアンス内で調達供給するパートナーシップモデルに各車を分類。スカイラインはハートビートモデルに含まれる
日産 スカイライン▲こちらは2013年デビューの現行モデル。1モーター2クラッチ式システムが組み合わアされてハイブリッド化された。のちにダイムラー製2L直4ターボ搭載車もラインナップされたが現在は3L V6ツインターボのみ。デビュー時は海外向けのインフィニティ顔で日産マークは装着されていなかった

電動化は見送りか

パワートレインは電動化されず引き続き純エンジン車として走りの良さと操る楽しさが、前面に打ち出される。

現行モデルの3L V6ツインターボには304ps版と405ps版の2種類が設定されているが後者はNISMOに起用された420ps版に差し替えられる可能性もある。

さらなる性能を追求して3.5L V6ツインターボの起用にも期待したいが国内ユーザーの購買力が伸び悩む中、800万円級のスポーツセダンが売れ続けるとは思えない。

環境対策が後回しされたトランプ政権下の米国なら450ps超のハイパフォーマンス4ドアも支持されることだろう。まさに、日産の「スピードのアイコン」になり得る。

ただ、現在のインフィニティ商品群はSUVのみで構成されていてセダンの姿はない。海外で再びスカイラインが走る日はくるのか。

それとも国内専売車として存続するのか。2027年以降と目されるデビューが待ち遠しい。

※2025年10月24日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2027年
■全長×全幅×全高:4800×1825×1440(mm)
■搭載エンジン:V6+ターボ
 

文/マガジンX編集部
写真/マガジンX編集部、日産自動車