トヨタ ランクル300 ▲ランクル300に設定されるPHEVは、北米専用ピックアップやレクサス LXに採用されているハイブリッド機構に外部充電機能を加えたシステムとなるようだ

※当記事はムックハウス社の発行する雑誌「マガジンX」編集部より寄稿いただたものです。内容は雑誌の内容をWEB用に一部再編成しています。マガジンXの詳細は記事末のリンクをご確認ください

PHEVの開発に注力か

BEV開発に傾注する海外勢の動向を眺めつつ水素エンジン他、様々なパワートレインを手がけてCO2削減を模索しているトヨタ。このたび、ランドクルーザー300にプラグインハイブリッド(PHEV)を設定する計画が聞こえてきた。

新型レクサス LXにPHEVが準備されていることはスクープ班もつかんでいたが、時を同じくしてランドクルーザー300にも設定されることが新たにキャッチされた。

すでに北米専売ピックアップやレクサス LXにクラッチ付1きモーター式ハイブリッド機構が設定されているがこれに外部充電機能を加えたシステムが準備されている。

パッケージングや走破性、床下の保護を考えるとバッテリー容量を大幅に増やすことは簡単ではなさそうだが、少なくとも数十km程度をモーター走行できる実力が織り込まれるはず。

ラゲージまわりのフロアが専用設計されるにあたり3列目シートとの両立は難しくても2列シート5人乗りのみの設定になりそうだ。

トヨタがフレーム式プラットフォームでPHEVを実現するのは初めてで、ランクル300で実現した後、北米向けピックアップなどに横展開される可能性もある。
 

トヨタ ランクル300▲2023年のジャパンモビリティショーに出展されたランドクルーザーSeは、ブランド初のBEVがモノコック構造の車体で構想されていることを暗示した。BEV需要の停滞を受けてPHEVも設定か

ペースを落としつつ、BEV開発も継続へ

一方で、ランドクルーザーブランドにBEVが準備されていることも忘れてはいけない。モノコック構造のBEVがファミリーに仲間入りする。

こちらは北米をターゲットに定めて開発されている3列シートBEVとコンポーネントを共有する。いわば派生車のような存在でアジアや中国で発売される。

スタディモデルに掲げられたランクルSeの「S」はスポーツ、「e」は電動化を示す文字で廉価版に位置づけられそう。

こちらはBEV専用車としてプロジェクトが立ち上がったものの、その後BEVに対する世間の反応や販売台数など状況は大きく変わった。そのため計画どおりBEV専用車として登場する可能性は低く、新型レクサス ES同様PHEVがあわせてラインナップされることも考えられる。

※2025年9月26日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2027年3月
■全長×全幅×全高:4890×1860×1650(mm)
■搭載エンジン:3.5L V6+モーター
 

文/マガジンX編集部
写真/マガジンX編集部、トヨタ