ホンダ アヴァンシア 【プレイバック試乗記】
2008/06/27
※この記事はカーセンサー関東版13号2000年4月6日発売号に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです
■4WDシステム採用による重量増も、V6エンジンのトルクで余裕の走り
↑重量増を感じさせない、トルク感のある走りをみせる(左)クラブデッキと呼ぶボディは、余裕のある室内空間を提供してくれる優れものだ(右)
アヴァンシアは1999年9月にデビューしたとき、FFが基本で4WD車の設定は4気筒2.3L車だけの設定だった。そして2000年2月、V型6気筒3Lエンジンを搭載したモデルにも4WD車が追加設定された。モデル名はアヴァンシアV-4だ。4WDシステム自体は4気筒車と同じでデュアルポンプ式を採用。ホンダの4WD車に幅広く採用されているシステムである。 デュアルポンプ式4WDの特徴は、通常はFF車に近い走りをして前輪がスリップをしたときに、後輪にも駆動力が伝わるようになることだ。ドライのオンロードを走っている分には、これまでのFF車と変わらない走行感覚といえる。
■4WDでも静かでスムーズ。上級車らしい気持ちよい走りはFFと同様
↑FF車と4WD車の違いはエンブレムだけではない。実はボディサイズも違うのだ(左)排気量の余裕を生かしてトルクフルな走りを実現する。FF車と同じエンジン(右)
3Lエンジンは排気量を生かしたトルク感のある走りを見せる。これはFFのV6エンジン搭載車と同じだ。4WDシステムによって110kgも重量が増加しているが、それを苦にしない走りをする。
アヴァンシアはそもそも静粛性が高いクルマだ。通常の走りはほぼFF状態であるだけに、4WD車でも静かでスムーズな走りは変わらない。上級車らしい気持ちよい走りも同様といえる。今回の試乗とは別に、北海道の雪上でもアヴァンシアのV-4に試乗したが、滑りやすい路面でも走りはまずまず。採用する4WDシステムの特徴から、前輪がスリップした後で後輪にもトルクが伝わるので、「あれ? 前に行かない」と感じる瞬間があるが、次の瞬間にはもう4WDになって走り出している。
FF車と4WD車との価格差が26万円というのは、デュアルポンプ式4WDシステムの取付を考えれば、まあ妥協できる範囲内だろう…。
主要諸元のグレード | V-4 |
駆動方式 | 4WD |
トランスミッション | 4AT |
全長×全幅×全高(mm) | 4795×1810×1545 |
ホイールベース(mm) | 2765 |
車両重量(kg) | 1710 |
乗車定員(人) | 5 |
エンジン種類 | V6SOHC |
総排気量(cc) | 2997 |
最高出力[ps/rpm] | 215ps/5800rpm |
最大トルク[kg-m/rpm] | 27.7kg-m/5000rpm |
10・15モード燃費(km/L) | 9.4 |
ガソリン種類/容量(L) | 無鉛ガソリン/61 |
車両本体価格 | 295.5万円 |
コンセプト | 3点 |
フィニッシュ | 4点 |
前席居住性 | 5点 |
後席居住性 | 5点 |
内装の質感 | 4点 |
取り回し | 3点 |
操作系の使い勝手 | 4点 |
ラゲージルーム | 3点 |
パワー感 | 4点 |
トルク感 | 4点 |
加速性能 | 4点 |
乗り心地 | 4点 |
操縦安定性 | 4点 |
高速安定性 | 4点 |
しっかり感 | 4点 |
ブレーキ性能 | 4点 |
環境対策 | 4点 |
燃費 | 3点 |
ステータス | 4点 |
コストパフォーマンス | 3点 |
得点合計 | 77/100 |
ホンダ アヴァンシア 【プレイバック試乗記】/試乗レポート
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