【試乗】新型 三菱 eKクロススペース|外観とは裏腹な、しなやかな乗り心地に好感
2020/08/20
▲SUVテイストを加味した人気の軽スーパートールワゴンである三菱 eKクロススペースに試乗する機会を得た。自動車テクノロジーライター・松本英雄がその様子をレポートするベースが同じ兄弟車との違いはどこにあるか
軽自動車のスーパートールワゴンとして登場した、三菱 eKクロススペース。三菱 eKスペースと同様に、このeKクロススペースも日産 ルークスとメカニズムを同じくする。では、デザインと走りに関してどのような違いがあるのだろうか? そのあたりをお伝えしたい。


三菱・日産それぞれの「らしさ」が光るデザイン
まずデザインであるが、三菱の顔となってすっかり定着したダイナミックシールドのグリルはとても力強い。軽自動車だからこそ力強い顔は頼もしい。フロントバンパーからフェンダーに流れていく造形はどっしりとした三菱流の頑丈なイメージだ。
リアにかけてはルークスと変わりはないものの、プレス技術は三菱のノウハウが投入されていて日産ではできない部分があって仕上がりがいい。
主導権は日産側にあるそうだが、お互いのモデルを試乗すると三菱側はエクステリアのデザインの表現を賄い、インテリアの都会的で上品な雰囲気は日産のノウハウを感じ取れる。
というのも、eKクロススペースはタフな装いであるが、キャビンの中は大人のインテリア仕様になるのである。また、外装が力強いから、キャビンは安心してリラックスできる空間になるともいえる。このギャップがek クロススペースの魅力だ。
シートが背中にフィットする感じは優しく、触れるものはソフトに感じる。気の利いた小物スペースもあり、いつでも整理整頓されているかのように感じるデザインは、自宅では表現できない動くプライベートルームのようである。


スムーズな加速としなやかな乗り心地に好感
エンジンを始動するが、相変わらず静粛性が高い。このスケールダウンしたユニットだけに、エンジンの剛性はとても高い。
簡単にスペックを見ると、先日記したルークスとは装備の違いでカタログを比べると30㎏軽量である。全高はオプションのルーフレールが装着されているため、eKクロススペースの方が40mmほど高い。
スペック的な違いはそんなものだが、走りはどうだろう。スポーツタイプを除く最近のターボチャージャー装着車の傾向は、山谷を感じさせない出力特性で扱いやすさに重点を置いている。eKクロススペースもまさにそのとおりのセッティングで扱いやすい。
ターボが補えないわずかな領域をマイルドハイブリッドとCVTで賄い、スムーズな運転が可能となる。少しなだらかな上り坂でも、速度が低下しそうになったら踏み込めば無理なく速度を回復してくれる頼もしさもある。前後の重量バランスがよく、乗り心地がとてもしなやかで好感がもてる。

▲天板に備わるサーキュレーター。前席のエアコン吹き出し口から発生した風を後席まで流してくれる中に乗り込めば総じて「優しい」
外観とは裏腹に乗ると前席、後席ともに心地いい。当日は暑い日にも関わらず、前席から後席に風を流すサーキュレーターの恩恵でアメニティーも万全だ。上から来るマイルドな風は、程よい温度で柔らかく涼しい。2次的なエアコンの空気の方が自然な印象だ。顔は強いけど、そのように懐は優しいのが三菱 eKクロススペースという車である。


▲左は兄弟車である三菱 eKスペース【試乗車 諸元・スペック表】
●660 T
| 型式 | 4AA-B35A | 最小回転半径 | 4.8m |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | FF | 全長×全幅×全高 | 3.4m×1.48m×1.78m |
| ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.5m |
| ミッション | CVT | 前トレッド/後トレッド | 1.3m/1.29m |
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | 2.2m×1.34m×1.4m |
| 4WS | - | 車両重量 | 970kg |
| シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
| 乗車定員 | 4名 | 車両総重量 | -kg |
| ミッション位置 | インパネ | 最低地上高 | 0.16m |
| マニュアルモード | ◯ | ||
| 標準色 |
チタニウムグレーメタリック、ブラックマイカ、レッドメタリック |
||
| オプション色 |
オリーブグリーンM/ホワイトソリッド、サファイアブルーM/ホワイトソリッド、ナチュラルアイボリ/サンシャインオレンジ、サンドイエローM/ホワイトソリッド、レッドメタリック/ブラックマイカ、ホワイトパール/ブラックマイカ、ホワイトパール、ナイトシャドウパープルパール、サンシャインオレンジメタリック、オークブラウンメタリック |
||
| 掲載コメント |
- |
||
| エンジン型式 | BR06 | 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆ |
|---|---|---|---|
| 種類 | 直列3気筒DOHC | 使用燃料 | レギュラー |
| 過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 27リットル |
| 可変気筒装置 | - | 燃費(JC08モード) | 23.8km/L |
| 総排気量 | 659cc | 燃費(WLTCモード) |
18.8km/L
└市街地:16.7km/L └郊外:20km/L └高速:19.1km/L |
| 燃費基準達成 | R02年度燃費基準 達成車 |
||
| 最高出力 | 64ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
100(10.2)/4000 |
| 型式 | 4AA-B35A |
|---|---|
| 駆動方式 | FF |
| ドア数 | 5 |
| ミッション | CVT |
| AI-SHIFT | - |
| 4WS | - |
| 標準色 | チタニウムグレーメタリック、ブラックマイカ、レッドメタリック |
| オプション色 | オリーブグリーンM/ホワイトソリッド、サファイアブルーM/ホワイトソリッド、ナチュラルアイボリ/サンシャインオレンジ、サンドイエローM/ホワイトソリッド、レッドメタリック/ブラックマイカ、ホワイトパール/ブラックマイカ、ホワイトパール、ナイトシャドウパープルパール、サンシャインオレンジメタリック、オークブラウンメタリック |
| シート列数 | 2 |
| 乗車定員 | 4名 |
| ミッション 位置 |
インパネ |
| マニュアル モード |
◯ |
| 最小回転半径 | 4.8m |
| 全長×全幅× 全高 |
3.4m×1.48m×1.78m |
| ホイール ベース |
2.5m |
| 前トレッド/ 後トレッド |
1.3m/1.29m |
| 室内(全長×全幅×全高) | 2.2m×1.34m×1.4m |
| 車両重量 | 970kg |
| 最大積載量 | -kg |
| 車両総重量 | -kg |
| 最低地上高 | 0.16m |
| 掲載用コメント | - |
| エンジン型式 | BR06 |
|---|---|
| 種類 | 直列3気筒DOHC |
| 過給器 | ターボ |
| 可変気筒装置 | - |
| 総排気量 | 659cc |
| 最高出力 | 64ps |
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
100(10.2)/4000 |
| 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆ |
| 使用燃料 | レギュラー |
| 燃料タンク容量 | 27リットル |
| 燃費(JC08モード) | 23.8km/L |
| 燃費(WLTCモード) | 18.8km/L
└市街地:16.7km/L └郊外: 20km/L └高速: 19.1km/L |
| 燃費基準達成 | R02年度燃費基準 達成車 |

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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