第107回 トヨタ セルシオ(絶版・最終型)【おいしい中古車】
2009/12/04
■いまだに支持されるトヨタのフラッグシップ
トヨタのフラッグシップといえば何でしょう? 現在はセンチュリーを除けばクラウンマジェスタがそれに当たるわけですが、セルシオと考えた人も多いのではないでしょうか? そんなセルシオ(最終型)が、高嶺の花ではなく、ずいぶん安く狙えるようになってきました。セルシオは、1989年に登場した初代から乗用セダンのフラッグシップの名を背負ってきたわけですが、今回ご紹介する最終型(3代目)のセルシオは、2000年の8月に登場。エンジンは4Lから300ccアップの4.3L(V8)となり、ますます余裕の走りを可能とし、ミッションは5ATが奢られていました(2003年8月のマイナーチェンジ以降は6AT)。
↑威風堂々たるエクステリアは、いまだ古さを感じさせない。見た目とは裏腹に、Cd値は0.25と世界トップレベルの実力。風切り音も非常に少ない(左右)
誰もが知る高級車セルシオですから、今さらとは思いますが、驚くべきは静粛性です。エンジンをかけてアイドリングしていると、タコメーターを見ない限り、エンジンがかかっているとはかわりません。実際「あれ、エンジンかかってないな」と、もう一度キーをひねったくらいですから(マジです)。また、乗り心地の良さも特筆すべきポイントでしょう。特にエアサスペンションを採用したC仕様は絶品です。高速道路などでその良さがわかりやすいのですが、いつもの走り慣れた道路が「あれ、こんないい道だったっけ?」と勘違いしてしまうほど、フラットな乗り心地なんです。
そしてもう一つは、素材や作りの良さです。先日最終型のセルシオが何台も置いてある販売店に行ったんですが、どれも古さやヤレ、傷みを感じないんです。もう登場から9年も経ってるのにですよ? たとえ一部痛みなどがあったとしても、それが“味”に見えるのは、やはり高級な素材を使っているからという理由もあるのでしょう。
↑落ち着きの空間が広がるインテリア(左) リアシートは即寝してしまうほど快適(中) エンジンはゆとりの4.3L。高速では実用燃費が10km/L超えることも(右)
■修なし、走行3.8万kmが135万円
さて、そんなセルシオではありますが、ここにきてずいぶん狙いやすくなってきました。新車時価格は600万円オーバーなんですが(C仕様)、なんと2桁万円で購入することも可能です。さすがにその価格帯だと走行10万kmオーバーが当たり前ですが、C仕様の修なし、走行9.2万kmで98万円という物件も存在します。走行距離が気になるかもしれませんが、最高級車はそんなヤワな作られ方はしていないので、必要以上に気にする必要はないでしょう。どうしてもという人は、もう少し予算を上げれば大丈夫です。同じくC仕様の修なし、走行3.8万kmで135万円という物件もあります。レクサスのLSが登場した後も「セルシオがいいから」とずっと乗り続ける人もいますが、一度乗ってみればその良さがわかると思います。ある意味“あがり”の車ではありますが、トヨタ渾身の力作、乗れば車に対する感覚が変わること請け合いです。
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