トヨタ GR-GT ▲2024年秋にニュルを走ったレクサス顔ではない仕様のルックスを再現した。レクサス顔の名残としてスピンドルボディ風の造形が見られた

※当記事はムックハウス社の発行する雑誌「マガジンX」編集部より寄稿いただたものです。内容は雑誌の内容をWEB用に一部再編成しています。マガジンXの詳細は記事末のリンクをご確認ください

熱い走りを披露

GR-GTはトヨタが手がけるスーパースポーツで2022年の東京オートサロンで存在が明かされた。超ロングノーズの車体はアルミスペースフレームの骨格を持ち内外装にはカーボン素材を多用。

車格からは予想もできないほど軽量に仕立てられる。

そのGR-GTが英国グッドウッドフェスティバルオブスピードに出走した。短時間かつ短距離ながらGR-GTが公衆の面前で走った意義は大きい。

「GR」か「レクサス」か? どちらのブランドで登場!?

エンジンは専用開発の4L V8ツインターボ(最高出力660ps/最大トルク880N・m)が用意される。

電動化を標榜するために少量ながらバッテリーとモーター後輪アクスル上に配されハイブリッド化されるとのうわさも。発進時にモーター走行できる程度の電動性能を持ち合わせるようだ。

当初、この車はLFA IIの仮称で呼ばれていた。つまりレクサスブランドからリリースされる計画で進んでいた。

レクサス LFA▲こちらは4.8L V10エンジンを搭載するレクサス LFA

しかし、レクサスがBEVブランドへの完全転身を宣言したことを受けて風向きは変わり一転してGRの名称を掲げる案が持ち上がった。豊田章男会長による鶴の一声説も漏れ聞こえている。

とはいえレクサスブランドとの関わりが残っている可能性は否めない。室内にマークレビンソンのエンブレムが備わっていたという。

ロードゴーイング版はレクサスカンパニーが引き続き開発を担っているからとの説もある。

GT3マシンを開発

GR-GTはニュル24時間レースやスーパーGTへの参戦を見送ってきた。もし計画に変更がなければ2025年末にロードゴーイング版がラインオフし26年の早い時点でホモロゲを取得するだろう。

GT3マシンは導入の数年後に高性能なGT3-Evoにバトンタッチされる。冷却性能と空力特性に手が入るようだ。

これと並んで興味深い話をキャッチした。このEvoバージョンに用いるドグクラッチミッションの内製化を目論んでいるという。

GT3には海外サプライヤーのミッションが搭載されるが、補修部品の供給とコストにおいては国内産と比べて不利だ。これらの課題を解決すべく内製に切り替えるアイデアが浮上しているようだ。

さらに、このミッションは外販も検討中だという。

※2025年8月26日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2025年以降
■全長×全幅×全高:4590×2035×1140(mm)
■搭載エンジン:4L V8+ターボ 他
 

文と写真/マガジンX編集部