メルセデス・ベンツ Eクラス (島下泰久)【海外試乗】
カテゴリー: メルセデス・ベンツの試乗レポート
タグ: セダン
2013/04/25
欧州ではビジネスセダンと位置づけられるEクラスは、本来、実用性や快適性に重きを置いた車ですが、新型は見た目も走りもグンと向上した感アリ。若きビジネスエリートが乗るようになると落ち着いた今のイメージが変わるかも? AMGは特に
大胆なスタイルの裏に目を見張る進化が
本当の見所は新エンジン
まずは大胆な顔つき、特にスターマーク内蔵のグリルに目を奪われてしまうが、新しいEクラスの本当の見所は、その中身。とりわけ新しいエンジンだ。
E250が積む直列4気筒2L直噴ターボエンジンは、新たにリーンバーン化を実現した。つまり燃焼室にたくさんの空気を送り込み、薄い燃料で燃やすわけで、制御はきわめて高度なのだが、おかげで燃費は2割も向上したとうたう。
また、E350ブルーテックの3Lディーゼルエンジンも、低圧縮比化などの改良によって出力アップと同時に振動や騒音を低減。見違えるほどの上質感を堪能させてくれる。
スペックには表れない部分で乗り心地や静粛性にも磨きがかけられており、トータルで走りのクオリティを大幅に引き上げている。
安全装備も充実。特に、360度全方位を常に監視して事故を回避、または被害を低減するアクティブセーフティ性能は、クラスの水準を引き上げるものだ。
単なるマイナーチェンジと侮るなかれ
同時にE63AMGもマイナーチェンジを受けた。目玉は4輪駆動の導入で、セダンのベース車以外では前後33:67の固定トルク配分型システムが標準となった。最高出力も557psに向上。新設定のSモデルでは実に585psを叩き出す。
正直、新しい顔つきは若干唐突な印象で、直線基調の後半部分と合っていない感じもしなくはない。けれど、この進化、刷新ぶりを味わった後には、これぐらい「変わったぞ!」という主張が強くてもいいかも、なんて思うに至った。
とにかく新しいEクラス、単なるマイナーチェンジと侮るなかれ、である。
SPECIFICATIONS
| グレード | Estate E350 BlueTEC | ||
| 駆動方式 | FR | ||
| トランスミッション | 7AT | ||
| 全長×全幅×全高(mm) | 4905×1854×1507 | ||
| ホイールベース(mm) | 2874 | ||
| 車両重量(kg) | 1955 | ||
| 乗車定員(人) | 5 | ||
| エンジン種類 | V6DOHCターボ | ||
| 総排気量(cc) | 2987 | ||
| 最高出力[ps/rpm] | 252/3600 | ||
| 最大トルク[N・m/rpm] | 620/1600-2400 | ||


