Gクラス:▲自動車テクノロジーライター松本英雄氏が、新型 メルセデス・ベンツ Gクラス G450dに試乗した際のレポートをお届け

ディーゼルエンジン搭載。荒れた路面でも良好な走り

今回試乗した3つのモデル(新型 メルセデスAMG G63、新型 メルセデス・ベンツ Gクラス EQテクノロジー、新型 メルセデス・ベンツ Gクラス G450d ローンチ エディション)の中で唯一のディーゼルエンジン搭載モデルが、本記事で試乗レポートするG450dのローンチ エディションである。




Gクラス:

Gクラスと呼ばれる前の1979年にゲレンデヴァーゲンとして民生用に発売したときから、すでにディーゼルモデルは作られていたことをご存じであろうか。

ちなみに、乗用車に世界で初めてディーゼルエンジンを搭載したのもメルセデス・ベンツである。初代Gクラスのディーゼルユニットこそ2.4LのOM616型というエンジンであり、Gモデル専用のチューニングが施されていた。

ディーゼルエンジンがトラックや荒れた路面で良好なのは、燃焼において自然発火による安定性がある点である。だからこそ、粘りがあるパワーユニットとして貨物車両や重量がかさむモデルに適しているのだ。

しかも、排気量を大きくできるという利点もある。

プレミアムミディアムSUVクラスでは最高峰の快適性

今、試乗しようとしているモデルはG450dという直列6気筒のディーゼルユニットに2ステージターボチャージャー、さらにVGT(ヴァリアブル・ジオメトリー・ターボ)を装着してドライバビリティがかなり良さそうだ。

Gクラス:

しかも48V、20馬力のISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)も頼りになる存在だ。

見た感じはマイナーチェンジ前と同様のGクラスであるが、6気筒ディーゼルユニットのスターターの速さと静粛性から高いプレミアム感を味わうことができる。回転を上げなくてもパワー盛り盛りでガソリンモデルよりも時速60kmくらいまでの加速は断然いい。

高速の中間加速も申し分ない。普通に市街地や山間部を流すのであれば、3台乗った中で最も扱いやすい。

ブルメスターのスピーカーシステムの音は最高だ。この快適な環境を繰り広げているのは長年における成果と言える。最新のW465型から静粛性に加えて乗り心地が非常によくなった。

元々は軍用から始まったGクラスは、時を超えてプレミアムSUVの代表格のモデルとなった。サイズとしてはプレミアムミディアムSUVであるが、このクラスでは最高峰の快適性といっていい。

元々のGクラスのデザインは新たなメルセデスの象徴となったW126 のSクラスを提案したブルーノ・サッコという伝説的な天才デザイナーだ。機械工学を学びメルセデスでは安全性を考えたモデルの開発を行った。

飽きのこない合理的なデザインを作る素養があったからこそGクラスも1979年から変わらず作り続けて、そのデザインを継承して現在のW465のデザインとなったのである。

Gクラス:

乗用車初のディーゼルモデルからメルセデスは継承によってブランドを高めてきた。それは、Gクラスにあるように長きにわたる信頼と今まで蓄積した高級の概念をSUVにも内面から注入したのである。

歴史がある最高の高級ミディアムSUVとは、G450dだと思えるのだ。

▼検索条件

メルセデス・ベンツ Gクラス(2代目) × 2024年7月~ × G450d系
文/松本英雄、写真/篠原晃一

【試乗車 諸元・スペック表】
●G450d ローンチ エディション (ISG搭載モデル) ディーゼルターボ 4WD

型式 7CA-465310C 最小回転半径 -m
駆動方式 4WD 全長×全幅×全高 4.68m×1.99m×1.98m
ドア数 5 ホイールベース 2.89m
ミッション 9AT 前トレッド/後トレッド 1.66m/1.66m
AI-SHIFT - 室内(全長×全幅×全高) -m×-m×-m
4WS - 車両重量 2560kg
シート列数 2 最大積載量 -kg
乗車定員 5名 車両総重量 -kg
ミッション位置 コラム 最低地上高 0.23m
マニュアルモード
標準色

オブシディアンブラック、ソーダライトブルー

オプション色

オパリスホワイト

掲載コメント

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型式 7CA-465310C
駆動方式 4WD
ドア数 5
ミッション 9AT
AI-SHIFT -
4WS -
標準色 オブシディアンブラック、ソーダライトブルー
オプション色 オパリスホワイト
シート列数 2
乗車定員 5名
ミッション
位置
コラム
マニュアル
モード
最小回転半径 -m
全長×全幅×
全高
4.68m×1.99m×1.98m
ホイール
ベース
2.89m
前トレッド/
後トレッド
1.66m/1.66m
室内(全長×全幅×全高) -m×-m×-m
車両重量 2560kg
最大積載量 -kg
車両総重量 -kg
最低地上高 0.23m
掲載用コメント -
エンジン型式 656M 環境対策エンジン -
種類 直列6気筒DOHC 使用燃料 軽油
過給器 ターボ 燃料タンク容量 100リットル
可変気筒装置 - 燃費(10.15モード) -km/L
総排気量 2988cc 燃費(WLTCモード) -
燃費基準達成 -
最高出力 367ps 最大トルク/回転数
n・m(kg・m)/rpm
750(76.2)/2800
エンジン型式 656M
種類 直列6気筒DOHC
過給器 ターボ
可変気筒装置 -
総排気量 2988cc
最高出力 367ps
最大トルク/
回転数n・m(kg・m)/rpm
750(76.2)/2800
環境対策エンジン -
使用燃料 軽油
燃料タンク容量 100リットル
燃費(10.15モード) -km/L
燃費(WLTCモード) -km/L
燃費基準達成 -
松本英雄(まつもとひでお)

自動車テクノロジーライター

松本英雄

自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は馬場馬術。