【試乗】アウディ 新型e-tronスポーツバック|ピュアEV×高級SUVという新ジャンルでベンチマーク的存在になるであろう仕上がり
カテゴリー: アウディの試乗レポート
タグ: アウディ / EV / e-tronスポーツバック / 松本英雄 / c!
2021/01/05
▲アウディ初のピュアEV、e-tronスポーツバックを一般道&高速道路で試乗。自動車テクノロジーライターの松本英雄氏が、その感想をお伝えするアウディの気概を感じる一台
アウディから満を持して電気自動車が発売された。しかもプレミアムSUVであって、フル電気自動車(BEV)、e-tronスポーツバックである。
「e-tron(イートロン)」というブランドは2009年からあるが、実はこのe-tron スポーツバックが、アウディとしては初めての量産型BEV。

プラットフォームはMLB evoという2016年のQ7から用いられているものを採用している。
MLB evoは、フラッグシップモデル向けのプラットフォームで、ポルシェ カイエンターボや、ランボルギーニ ウルスにも使われている。それほどハイパフォーマンスに対応した骨格であるということだ。
自動車というのは、内外装や動力のクオリティがどれだけ良質でも、骨格がプアでは元も子もない。アウディは量産初のピュアEVを中途半端なものにしたくなかったに違いない。それぐらいの気概が感じられるプラットフォームということである。
それでは、エクステリアからレポートしていく。



スポーティで堂々としたパネルとモールディング、レンズなどの樹脂類に至るまで隙がない。オンリーワンのデザインと技術の粋を稠密にして造られたと感じる精度だ。
カメラを使ったバーチャルエクステリアミラーのデザインも、飛行機の主翼のようで空力を感じさせる。
続いてインテリア。


クオリティは“さすがアウディ”といった仕上がりである。
良質な素材と高精度な表面処理を駆使して、未来的なハイクオリティさを予感させる。EVだからといってガラリと変えている様子はうかがえない。少しサイドに目をやり、バーチャルエクステリアミラーから映し出されたモニターを認識するまでは、同クラスのアウディと変わりない印象だ。
しかし、この唯一の未来感とも言っていいモニター部分も、インテリアのデザインに違和感なく組み込まれており、いい意味で「今までと変わらないアウディ」である。

では、本題の試乗レポートに移ろう。
走り出しの感触は、とても素直で扱いやすい。EVならではの軽快さだ。
一般道を走ると、バッテリーの重量が手伝って、どっしりとした重厚感のある乗り心地を感じた。常用速度はとにかくスムーズで、文句のつけどころがない。アクセレーション時のモーター制御は、例えるなら6Lクラスの高級車のようで、負荷をかけても、急にアクセルオフをしてもスムーズで滑らかである。
そのまま高速道路に出る。2.5トンに迫る車重のはずだが、コーナーでとにかく重さを感じない。四輪の制御で実に滑らかに曲がるのだ。
そして急に加速させても、もちろんとても速いのだが、どこか上品さが残る。

車線変更時、先述したバーチャルエクステリアミラーの視認性もいい。
こういったミラーレスの機能には、各社の能力とコストのかけ方を感じとれる。車によってはカメラと投影されるモニターにわずかな差があり、車酔いのようになることもあるのだが、e-tronスポーツバックの高解像度カメラとモニターの相性は非常に良く、そういったズレは感じられない。映像もとてもクリアに映り、スタティック状態でも視認性は良好だ。これは明らかに技術力とコストを投じている。
アウディの様々な歴代モデルたちは、これまでもベンチマークにされるような存在であったが、ピュアEV、しかも高級志向のSUVというジャンルで、今後またベンチマークされそうだ。
【試乗車 諸元・スペック表】
●55 クワトロ 1st エディション バーチャルエクステリアミラー仕様 4WD
| 型式 | ZAA-GEEAS | 最小回転半径 | 5.7m |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | 4WD | 全長×全幅×全高 | 4.9m×1.94m×1.62m |
| ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.93m |
| ミッション | その他AT | 前トレッド/後トレッド | 1.65m/1.65m |
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 4WS | - | 車両重量 | 2560kg |
| シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
| 乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
| ミッション位置 | 不明 | 最低地上高 | 0.19m |
| マニュアルモード | - | ||
| 標準色 |
アンティグアブルーメタリック、ミトスブラックメタリック、グレイシアホワイトメタリック、フロレットシルバーメタリック、デイトナグレーパールエフェクト |
||
| オプション色 |
- |
||
| 掲載コメント |
- |
||
| 型式 | ZAA-GEEAS |
|---|---|
| 駆動方式 | 4WD |
| ドア数 | 5 |
| ミッション | その他AT |
| AI-SHIFT | - |
| 4WS | - |
| 標準色 | アンティグアブルーメタリック、ミトスブラックメタリック、グレイシアホワイトメタリック、フロレットシルバーメタリック、デイトナグレーパールエフェクト |
| オプション色 | - |
| シート列数 | 2 |
| 乗車定員 | 5名 |
| ミッション 位置 |
不明 |
| マニュアル モード |
- |
| 最小回転半径 | 5.7m |
| 全長×全幅× 全高 |
4.9m×1.94m×1.62m |
| ホイール ベース |
2.93m |
| 前トレッド/ 後トレッド |
1.65m/1.65m |
| 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 車両重量 | 2560kg |
| 最大積載量 | -kg |
| 車両総重量 | -kg |
| 最低地上高 | 0.19m |
| 掲載用コメント | - |
| エンジン型式 | EAS-EAW | 環境対策エンジン | - |
|---|---|---|---|
| 種類 | 電気モーター | 使用燃料 | 電気 |
| 過給器 | - | 燃料タンク容量 | -リットル |
| 可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 総排気量 | -cc | 燃費(WLTCモード) | - |
| 燃費基準達成 | - | ||
| 最高出力 | 408ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
664(67.7)/- |
| エンジン型式 | EAS-EAW |
|---|---|
| 種類 | 電気モーター |
| 過給器 | - |
| 可変気筒装置 | - |
| 総排気量 | -cc |
| 最高出力 | 408ps |
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
664(67.7)/- |
| 環境対策エンジン | - |
| 使用燃料 | 電気 |
| 燃料タンク容量 | -リットル |
| 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 燃費(WLTCモード) | -km/L |
| 燃費基準達成 | - |

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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