【試乗】ポルシェ パナメーラスポーツツーリスモ GTS│ワゴンながらその名に恥じない運動性能の高さがたまらない
カテゴリー: ポルシェの試乗レポート
タグ: ポルシェ / パナメーラスポーツツーリスモ / 松本英雄
2020/05/14
▲パナメーラスポーツツーリスモのグレードのひとつ“GTS”に試乗する機会を得た。自動車テクノロジーライター・松本英雄がその様子をレポートする優雅なスタイリングと鮮やかなグリーンに釘付け
ポルシェ パナメーラスポーツツーリスモを初めて見たとき、通常のパナメーラよりも圧倒的な存在感と優雅なスタイリングにくぎ付けとなった。
パナメーラのルーフを延長してウインドウを傾けることで、最近主流のステーションワゴンスタイルを採用した。しかし、後でとって付けた感じが全くしないところに感銘を受けた。
今回試乗することができたのは、460psを発生する"パナメーラスポーツツーリスモ GTS"である。ラインナップの中でも440psの"4S"と550psの"ターボ"の中間に位置するモデルだ。
ボディカラーは、パナメーラ唯一のグリーン系であるマンバグリーンメタリック。ホイールまで同色にペイントされていて、鮮やかさが一層引き立つコーディネイトだ。
ポルシェは、911の黎明期よりボディカラーに目を引くグリーンを採用してきたのだ。


大型ボディからは想像できない軽快さ
早速ドライブに出かけよう。ドアを開けた瞬間に良質な触感が伝わってきた。素晴らしいグランドツーリングを実現してくれることだろう。
パナメーラ自体は、発売当初より内装のクオリティが高いモデルである。しかし、スポーツツーリスモのベースとなる2代目から、メッキの質感も重厚、各部スイッチの操作性も良くなるなど、クオリティがより一層向上した。全体的に911の流れを感じさせるインテリアだ。

スタータースイッチを時計回りに回転させるとエンジンが始動する。冷えている状態では、気持ちをかき立てられるような迫力のあるサウンドだが、暖まると静粛性がとても高くなる。
Dレンジに入れて発進だ。低回転域でのトルクが高く、ターボとは思えないほどスムーズに立ち上がる。
全長5mを超える大型モデルだが、ポルシェはパワーを効率よく路面に伝えるので加速力が高い。この大きな車体を小さく感じさせてくれるのだ。これがポルシェの真骨頂だ。
それでいて動きが軽く、軽快さもある。ヘビーなV型8気筒を搭載しているとは感じられないほどクイックな動きをする。
そして、フロントにも若干動力をかけているAWDなので、コーナリング中のスタビリティも高い。高速道路に入り、速度が乗った状態でのS字カーブも、地を這うように安定する。加えてトレーラーを抜く瞬間や横風にあおられたときでも、びくりともしない。
走行車線から加速して先方の車を抜く。小気味よく変速していくシフトフィールから、スムーズな加速がなされていることがわかる。「この加速がたまらない」と、ポルシェに乗ると常に思う。しかしながらポルシェは、スポーツモデル以外でもスポーツカーらしさを感じることができるので不思議である。
一般道に出ると、タイトな道が続く。しかし、車幅を感じ取りやすいノーズのおかげで大きさを感じさせない。車線からはみ出すこともなく正確なトレースが可能だ。
どんな道でもスイスイとこなす乗り味であるからこそ、ポルシェのボディサイズが大きくなっても受け入れられているのだ。
パナメーラスポーツツーリスモ GTSは、スペックや装備で判断するのではなく、乗ったフィーリングの良さで判断していただきたいモデルである。



【試乗車 諸元・スペック表】
●ポルシェ パナメーラスポーツツーリスモ GTS PDK 4WD
| 型式 | 3BA-G2K40A | 最小回転半径 | 5.6m |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | 4WD | 全長×全幅×全高 | 5.05m×1.94m×1.42m |
| ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.95m |
| ミッション | 8AT | 前トレッド/後トレッド | 1.66m/1.64m |
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 4WS | △ | 車両重量 | 2080kg |
| シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
| 乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
| ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | -m |
| マニュアルモード | ◯ | ||
| 標準色 |
ブラック、ホワイト、キャララホワイトメタリック、ジェットブラックメタリック、ヴァルカノグレーメタリック、バーガンディレッドメタリック、マホガニーメタリック、ドロミーティシルバーメタリック、マンバグリーンメタリック、ナイトブルーメタリック、リストレッドブランメタリック、ゲンチアンブルーメタリック |
||
| オプション色 |
クレヨン、カーマインレッド、アメジストメタリック、GTシルバーメタリック、パパイヤメタリック |
||
| 掲載コメント |
※諸元・装備情報は一部本国仕様の情報を掲載しております |
||
| 型式 | 3BA-G2K40A |
|---|---|
| 駆動方式 | 4WD |
| ドア数 | 5 |
| ミッション | 8AT |
| AI-SHIFT | - |
| 4WS | △ |
| 標準色 | ブラック、ホワイト、キャララホワイトメタリック、ジェットブラックメタリック、ヴァルカノグレーメタリック、バーガンディレッドメタリック、マホガニーメタリック、ドロミーティシルバーメタリック、マンバグリーンメタリック、ナイトブルーメタリック、リストレッドブランメタリック、ゲンチアンブルーメタリック |
| オプション色 | クレヨン、カーマインレッド、アメジストメタリック、GTシルバーメタリック、パパイヤメタリック |
| シート列数 | 2 |
| 乗車定員 | 5名 |
| ミッション 位置 |
フロア |
| マニュアル モード |
◯ |
| 最小回転半径 | 5.6m |
| 全長×全幅× 全高 |
5.05m×1.94m×1.42m |
| ホイール ベース |
2.95m |
| 前トレッド/ 後トレッド |
1.66m/1.64m |
| 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 車両重量 | 2080kg |
| 最大積載量 | -kg |
| 車両総重量 | -kg |
| 最低地上高 | -m |
| 掲載用コメント | ※諸元・装備情報は一部本国仕様の情報を掲載しております |
| エンジン型式 | - | 環境対策エンジン | - |
|---|---|---|---|
| 種類 | V型8気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク |
| 過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 90リットル |
| 可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 総排気量 | 3996cc | 燃費(WLTCモード) |
7.9km/L
└市街地:5.1km/L └郊外:8.2km/L └高速:10km/L |
| 燃費基準達成 | - | ||
| 最高出力 | 460ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
620(63.2)/4500 |
| エンジン型式 | - |
|---|---|
| 種類 | V型8気筒DOHC |
| 過給器 | ターボ |
| 可変気筒装置 | - |
| 総排気量 | 3996cc |
| 最高出力 | 460ps |
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
620(63.2)/4500 |
| 環境対策エンジン | - |
| 使用燃料 | ハイオク |
| 燃料タンク容量 | 90リットル |
| 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 燃費(WLTCモード) | 7.9km/L
└市街地:5.1km/L └郊外: 8.2km/L └高速: 10km/L |
| 燃費基準達成 | - |

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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