世界的ベストセラーのボルボ XC60は、キレッキレの走りを見せてくれた
カテゴリー: ボルボの試乗レポート
2018/04/11
▲2世代目となる人気のプレミアム・ミドルクラスSUV。2017-2018 日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞車でもある。新しいアーキテクチャーや優れた内外装のデザイン、充実の安全・快適装備など、プレミアムモデルとして高い資質を備えたボルボ入魂の小気味好く静謐な世界観に酔うべし
XC90、V90とS90、V90クロスカントリーと、ボルボの新しいデザインに目が馴染んできた近頃。
同じくSPAアーキテクチャだし、新しいXC60は90シリーズの金太郎飴にならないかと少し心配していたのだが、それは杞憂だった。
走り出してすぐさま感じられたのは、90シリーズにはないキレ。2865mmというホイールベースはXC90に比べ120mmも短い。
旧型と比べたら+90mmほど延びたが、最小回転半径は5.7Mと従来より0.1M削ってきた。絶妙な磨かれ具合に、XC60がボルボの世界的ベストセラーかつ主力モデルであることを思い出す。
むしろ上位モデルとの共通項は、内装の雰囲気と心地よさだ。試乗車は白いナッパレザーのインスクリプションだったが、その静的質感の高さは旧型オーナーなら驚くレベルだろう。
浜辺に漂着した流木風仕上げの「ドリフトウッド」も、近頃サード・ウェイバーなボルボ・ワールド全開の北欧感。
この空間で淹れたてコーヒー飲んだらリア充確定、そんなお洒落偏差値の高いインテリアだ。
T5+アイシンの8速ATによる254psのAWDという既視感あるパワートレインは盤石で、スムーズさとパンチ力は申し分ない。
一方でオプションのエアサスは、ドライブモードがコンフォートのままだと路面の荒れた峠道で、乗り心地が多少ポヨポヨした。
スポ―ツに入れると車高が低まる分、劇的ではないにせよ動きは締まる。
走りのおうようさ、サイズ感からくる余裕は90シリーズがやはり上。
とはいえ軽快さならXC60は2枚ほど上手だし、後乗の視線の高さと居住性は特筆モノ。
ベーシック好きなら、T5指名買いもアリと思わせる出来映えだ。
▲歩行者・サイクリスト検知機能付きフルオートブレーキなど、16種類以上の安全・運転支援機能「インテリセーフ」を標準装備。自動運転「レベル2」相当となる運転支援機能、パイロット・アシストを採用。これは全車速追従機能付ACC作動時に車線中央を保持するように、ステアリング操作をアシストするもの
▲インテリアはスカンジナビアンラグジュアリーを体現したクリーン&モダンなデザイン。メーター部の12.3インチディスプレイと縦型タッチスクリーンのセンターディスプレイを用い、直感的操作が可能な独自システム(センサス)を採用する
▲ガソリン(2L直4スーパーチャージャー+ターボ/2L直4ターボ)、ディーゼル(2L直4ターボ)、プラグインハイブリッド(2L直4スーパーチャージャー+ターボ×モーター)という3種類のパワートレインが用意されている【SPECIFICATIONS】
■グレード:T5 AWD Inscription ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直4DOHCターボ ■総排気量:1968cc
■最高出力:187(254)/5500[kW(ps)/rpm]
■最大トルク:350(35.7)/1500-4800[N・m(kgm)/rpm]
■駆動方式:4WD ■トランスミッション:8AT
■全長x全幅x全高:4690x1900x1660(mm) ■ホイールベース:2865mm
■車両価格:679万円
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