【試乗】ボルボ XC90|絶景に似合うプレミアムSUV「XC90」試乗散歩 in 山形
カテゴリー: ボルボの試乗レポート
2019/06/08

現行型XC90はプレミアム感を増した質感の高いSUVだ
XC90は2002年に登場したボルボ初の本格的なSUVで、同社が得意とするワゴンをモチーフにプレミアム性の高いSUVに仕立てたことで名乗りを上げた。
そして今回の試乗したモデル、2代目XC90は2016年に様々なアーキテクチャーの見直しを図り、全く新しいコンセプトとなって登場した。
塊から削り出したようなフォルムをまとったエクステリアと質感の高いインテリアは、先代と比べるとグッとプレミアム感が増している。



ボルボ史上最もパワフルなトルクを発生するエンジンを搭載
既存のラインナップはガソリンとハイブリッドの2本立てであったが、今回新たに追加されたディーゼルモデルの投入で、さらに活性化を図る狙いだ。
ボルボはガソリンユニットが使われているモデルを“T”シリーズ、クリーンディーゼル搭載車を“D”シリーズと名付け区別している。
今回試乗するのはXC90 D5、つまり新たに追加されたディーゼルモデルだ。
エンジンは235psを発生する2L4気筒ディーゼルターボで、そのトルクは50kg・mにも達するパワフルなユニット。
試乗車したグレードはXC90 D5AWD インスクリプション。
オプションでエアサス仕様も選択できるモデルだが、今回はスプリングタイプのサスペンション仕様だ。このモデルの素性を知るにはベストな選択と言えよう。
このサスペンションだが、リアがリーフスプリングの独立懸架であり、独特な硬さと柔らかさが共存した乗り心地が特徴だ。
ボルボのふるさとスウェーデンをほうふつさせる絶景の中をノンストレスドライブ

試乗エリアはボルボのフラッグシップSUVにふさわしい、自然が豊かな山形県の月山周辺。ツイスティーな山道もあれば、日本海沿いをゆったりと走る国道7号線もある。
まずは、雪がまだ残る月山方面へと向かう。
狭く細かな市道や農道、速度の乗る幹線道路、緩やかな勾配ある坂など、刻々と変化していく路面状況にも欠点は見つからない。
むしろ運転が楽で、庄内・鶴岡エリアの絶景を堪能しながら同乗している編集とカメラマンとの会話が弾む。
搭載されているエンジンだが、他のボルボのディーゼルモデルと比べると抜群に静粛性が高いのだ。発進時のアクセルとスピードのコントロール性も抜群だった。
さらにアクセルを深く踏み込めば、ターボラグのないリニアなトルクでドライバーの加速の意思に素直に応えてくれる。加速時の急激なトルク出力を抑えた、扱いやすいパワーユニットだ。
登坂が続く山間部では、キックダウンが繰り返されATのギアチェンジが激しくなりがちだが、粘り強い太いトルクを発生するエンジンとトランスミッションの制御の相性も良く、ストレスの全く感じないプレミアム性の高い動力性能を堪能できる。
しかも4WDシステムも極めて自然なフィーリングで、成熟度が増していると感じる。
乗り心地も以前よりも確実にしなやかさが増しており、少なくともエアサスの必要性は感じられない完成度だと思う。
重心が高いにも関わらず、コーナーでも車体の傾きをうまく制御し、乗り心地と安定感を両立くれるような良い足なのだ。(ただ、エアサス仕様も試してみたいが……)

上品で知的、XC90 D5は長く所有したいと思わせるSUVだ
大人3人乗車での試乗だったが、居住性や乗り心地はもちろんパワーにも余裕があり、ストレスフルだった。
また、前方の見切りも良く狭い道でも車幅がつかみやすい基本設計の高さもあり、ドライバーの負担が少なく、遠くまで走りに行きたくなるモデルと感じた。
ボルボのデザインはナマモノではない。長い間飽きのこないデザインということだ。
一方、性能はきっちりと進化させてきたXC90 D5。
上品かつ知的で、長く所有したくなるSUVモデルがまた1台生まれたと言ってもよいのではないだろうか。





【試乗車 諸元・スペック表】
●D5 AWD インスクリプション ディーゼルターボ 4WD
型式 | 3DA-LD4204TXC | 最小回転半径 | 6m |
---|---|---|---|
駆動方式 | 4WD | 全長×全幅×全高 | 4.95m×1.96m×1.78m |
ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.99m |
ミッション | 8AT | 前トレッド/後トレッド | 1.68m/1.68m |
AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
4WS | - | 車両重量 | 2090kg |
シート列数 | 3 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 7名 | 車両総重量 | 2475kg |
ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | 0.23m |
マニュアルモード | ◯ | ||
標準色 |
アイスホワイト、クリスタルホワイトパール、エレクトリックシルバーメタリック、マジックブルーメタリック、オニキスブラックメタリック、ブライトシルバーメタリック、オスミウムグレーメタリック、サヴィルグレーメタリック、ルミナスサンドメタリック、デニムブルーメタリック、パイングレーメタリック、メープルブラウンメタリック |
||
オプション色 |
- |
||
掲載コメント |
- |
エンジン型式 | D4204T | 環境対策エンジン | - |
---|---|---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | 軽油 |
過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 71リットル |
可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
総排気量 | 1968cc | 燃費(WLTCモード) |
13.6km/L
└市街地:11.1km/L └郊外:13.2km/L └高速:15.4km/L |
燃費基準達成 | - | ||
最高出力 | 235ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
480(48.9)/2250 |
型式 | 3DA-LD4204TXC |
---|---|
駆動方式 | 4WD |
ドア数 | 5 |
ミッション | 8AT |
AI-SHIFT | - |
4WS | - |
標準色 | アイスホワイト、クリスタルホワイトパール、エレクトリックシルバーメタリック、マジックブルーメタリック、オニキスブラックメタリック、ブライトシルバーメタリック、オスミウムグレーメタリック、サヴィルグレーメタリック、ルミナスサンドメタリック、デニムブルーメタリック、パイングレーメタリック、メープルブラウンメタリック |
オプション色 | - |
シート列数 | 3 |
乗車定員 | 7名 |
ミッション 位置 |
フロア |
マニュアル モード |
◯ |
最小回転半径 | 6m |
全長×全幅× 全高 |
4.95m×1.96m×1.78m |
ホイール ベース |
2.99m |
前トレッド/ 後トレッド |
1.68m/1.68m |
室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
車両重量 | 2090kg |
最大積載量 | -kg |
車両総重量 | 2475kg |
最低地上高 | 0.23m |
掲載用コメント | - |
エンジン型式 | D4204T |
---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC |
過給器 | ターボ |
可変気筒装置 | - |
総排気量 | 1968cc |
最高出力 | 235ps |
最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
480(48.9)/2250 |
環境対策エンジン | - |
使用燃料 | 軽油 |
燃料タンク容量 | 71リットル |
燃費(10.15モード) | -km/L |
燃費(WLTCモード) | 13.6km/L
└市街地:11.1km/L └郊外: 13.2km/L └高速: 15.4km/L |
燃費基準達成 | - |

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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