デミオ特別仕様車の内装は別格の存在感!そのデザインの妙を解説
2015/07/13

“主張力”抜群のカラーコーディネーション!
走りだけでなく、時代の今を捉えたルックスや独創的な内装デザインも魅力の現行型マツダ デミオ。今年4月下旬からは特別仕様車が「ミッド・センチュリー」と「アーバン・スタイリッシュ・モード」が追加され、好評を博している。この2モデルは、シートやトリム、加飾パネルなどをコーディネートする「スタイル・コレクション」の第1弾モデルだ。筆者は10年以上ファッション雑誌とインテリア雑誌に携わっていることから、今回はそのような視点を交えて評価をさせてもらう。


その基軸となるのは、やはりカラーコーディネーションだろう。ミッド・センチュリーから見ていくと、なんといってもシートの鮮やかな赤が目を引く。他にもドアアームレストやエアコンルーバーベゼルなど、落ち着いた黒ベースの空間に散見させたアクセントカラーの赤が効果的で、インパネの白も含めたハイコントラストが小気味よい。
この絶妙な配色こそ、モデル名に冠したミッド・センチュリーの真骨頂。まさに1950~60年代のインテリアシーンを代表するミッド・センチュリーを体現しているようで、ビビッドな家具に囲まれて生活するアートな暮らしを連想させる。

「3色のコントラストが明快に見えるように、塗装した樹脂のチョイスにも注力しました」とはカラーデザイナーの木村幸奈さん。ただ色を使うのではなく、より高発色でビビッド感を実現するために、透明度の高い樹脂を採用したという。また六角形のシボを表面に施し、リズミカルな光の表情を生み出すなど、アーティスティックなテクニックがさえ渡っている。
単色の赤の下地に黒い糸を入れて織るという織り柄組織にもこだわったそうで、大胆なエンボス加工やシートセンターに配したアート感溢れる曲線など、同じ赤の中で立体的な視覚を生ませたギミックもプラス評価だ。

インテリアデザインに関しては、メーターを中心に赤いエアコンベゼルが左右対称になっているのが特徴的だ。チーフデザイナーの柳澤亮さんによると「これはドライバーが座ったときは無意識に真っすぐ座れるように工夫なんです。また助手席の要素を最小限に抑え、ヨコ通しの幅広空間を意識しています」とのこと。この言葉に集約されているように、白いパネルがよりゆったりとした空間演出を後押ししている。カラーテーマはミッド・センチュリーだが、デザインは先鋭的。対極にあるテイストが高い次元でリンクした仕上がりは秀逸だ。

一方のアーバン・スタイリッシュ・モダンは、都会的な洗練されたカスタマイズ仕様だ。海外のファッションスナップを参考にしたというその内装は、やはりヌードカラーを配したシートが見どころ。生地から覗く白ステッチはまるでデニムのようで、さっそうとスキニージーンズをはいて自分の道を闊歩するようなファッショニスタを彷彿させる。
さらにインパネまわりをモノトーンで落ち着かせシックな印象に仕上げた点も好印象。甘くなりすぎない凛とした雰囲気を表現しており、運転席に座った際に視界が整理され視認性を高めることにも貢献している。まさに都会的な生活に馴染むような内装デザインとなっている。


ミッド・センチュリー、アーバン・スタイリッシュ・モードともにいえるのが、ドアを開けたときの驚きだ。これこそスタイル・コレクションの狙いが包括されていて、外観の佇まいからは想像ができないその景色に心が踊るだろう。
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