【スバル エクシーガの中古車を買うなら?】オススメの選び方や相場、グレードなどを徹底解説
2021/03/21
▲スバル伝統の水平対向エンジンとシンメトリカルAWDで3列シートのミニバンで走りの楽しさを追求したスバル エクシーガの中古車は今
レガシィをベースに開発された、スバルの7シーターモデルであるエクシーガ。ステーションワゴンがベースになっているミニバンなので、全高が低く走りの良さが共存しているのが特徴だ。
搭載エンジンは2L NAとターボ、そして途中で2.5L NAも追加された。ターボエンジン搭載車はボンネットのエアインテークが目を引く。
細かい改良を繰り返しながら7年にわたり製造され、2015年4月以降はオフロードテイストを盛り込んだエクシーガクロスオーバー7に進化した。
ここではエクシーガのオススメの選び方や特徴、中古車相場について紹介する。
▼検索条件
スバル エクシーガ(初代)× 全国エクシーガ(初代)の特徴と中古車相場
■エクシーガ(初代)DATA
生産期間:2008年6月~2015年3月
中古車流通量:約380台
中古車価格帯:20万~270万円
▲エクシーガはミニバンというよりもワゴンのようなデザインに■エクシーガ(初代)の特徴
人々が使う“モノ”は、利便性を高めるためにある性能を上げると、別の部分に影響が出てしまうことがある。
例えば車の場合、広い室内を実現するためにボディサイズを拡大すると、狭い場所での取り回しが大変になったり、走りの性能を極限まで高めるために乗り心地が犠牲になることが多い。
車にはクーペ、オープンカー、ハッチバック、ミニバン、SUV、セダン、ピックアップトラックなどボディタイプが複数あり、購入時はメリットとデメリットのバランスを考えながら選択するだろう。
自動車メーカー各社はそれぞれのボディタイプのメリットを最大限に引き出しながら、ネガティブな部分を減らすための様々な技術を開発している。
▲ミニバン王道のスライドドアではなく、ヒンジ式ドアを採用した3列シートのミニバンは、大きな箱型ボディを採用したものが多い。これにより室内を広くし3列目まで快適に座ることができるが、セダンなどと比較すると横風の影響を受けやすかったり、重心が高くなるためコーナーリング中に左右に振られやすい傾向がある。また、乗降性に優れるスライドドアはヒンジ式のドアに比べると重くなる。
スバルが2008年6月に発売したエクシーガは、3列シートのミニバン(デビュー時、スバルは“ミニバン”という言葉は使わず“7シーター”と名乗っていた)の利便性にスバルが長年培ってきた走りの性能を融合したモデルだ。
そのスタイルは、一目見て他社のミニバンとは一線を画しているのがわかるはずだ。最も象徴的なのは、リアのドアがスライドドアではなくヒンジ式のドアを採用していること。
デビュー時、ホンダがオデッセイとストリームというヒンジ式ドアを採用したミニバンを作っていたが、主流は背の高い箱型ボディにスライドドアを備えたものだった。あえてこのスタイルでニューモデルを投入したのは、スバルの英断だったと言えるだろう。
▲スバルが得意とする低重心パッケージを取り入れて他のミニバンとは一線を画す存在にミニバンは一般的に室内を広くするため、フロントガラスより前の部分を短くしたフォルムを採用するが、エクシーガはボンネットを長く取り、伸びやかさを感じるデザインに。そのため、全体のデザインはミニバンというよりステーションワゴンのような印象だ。
ボディサイズは全長4740mm×全幅1775mm×全高1660mm。他社の2Lクラスのミニバンを見てみると、2005年にデビューした3代目日産 セレナの全高が1840mmだから、エクシーガの全高がいかに低いかがわかるはずだ。
だからといって、エクシーガは室内の広さを犠牲にしたわけではない。ホイールベース寸法やフロアとルーフなどの設計の最適化を図ることで、3列目まで十分な居住スペースを確保。サスペンションの室内への張り出しも抑えて、窮屈さを感じさせないようにしている。
▲シアターレイアウトで限られたスペースを最大限有効に使うパッケージにさらに、1列目から後ろの席に行くに従ってだんだんと着座位置が高くなるシアターレイアウトを採用することで、乗車時の視覚的な圧迫感を減らすよう工夫を凝らしている。
▲開放感のあるインパネ。シフトノブはフロア式になるパワートレインはスバル伝統の2L水平対向4気筒で、トップグレードのGTは最高出力225ps、最大トルク326N・mを発揮する2Lボクサーターボが搭載される。駆動方式はFFと4WDが用意され、GTは4WDのみの設定に。
トランスミッションはNAモデルが4ATでターボのGTが5AT。ちなみに、多くのミニバンがシフトノブはインパネに設置されているのに対し、エクシーガはフロア式になる。
▲ターボモデルは3つの走行モードを選べるSIドライブを搭載2009年9月に行われた年次改良(B型)では、2.0iを除くNAのトランスミッションを4ATから6速マニュアルモード付きのCVT(リニアトロニック)に変更。また、GT系にもパドルシフトが装備されている。
そして、GTにスバルの先進運転支援システムであるアイサイトを搭載したグレードが設定された。
2009年10月には専用サスペンション、フレキシブルタワーバー、フレキシブルロアアームバーなど、STIがシャシーとボディをトータルチューニングした特別仕様車“2.0GTチューンドバイSTI”が発売された。
▲スポーツ性能を高めた2.0GTチューンドバイSTI2009年12月には2.5L水平対向4気筒エンジンを搭載した2.5i-S、2.5i-Sアルカンターラセレクションが追加設定された。
2010年8月に行われた年次改良(C型)では、ベースグレードの2.0iもCVTに変更され、併せてVDCやフロントフォグランプなどを採用。そしてこのタイミングで、通信による地図更新などが可能なG-BOOK mX対応のオーディオ一体型HDDナビガメーカーオプション設定された。
2011年6月にはマイナーチェンジが実施されてD型に進化。内外装のデザインが変更されるとともに、インテリアの質感が向上。そして全グレードにパドルシフトが標準装備された。
グレードは2.0i、2.0i-S、2.5i-S、2.0GT、2.0GTアイサイトというシンプルな体系に整理された。
▲2011年6月のマイナーチェンジでグリルやヘッドライトの形状が変更された
▲シート表皮の他、メーターデザインなども変更された2011年12月には特別仕様車のアドバンテージラインを設定。2.0i-Sと2.5i-Sをベースに、ダーク調のメッキグリルやリアガーニッシュ、ダーク調のアルミホイールなどで迫力ある雰囲気に。インテリアはシートとステアリングに赤いステッチが施された。
▲アドバンテージラインにはパワーシートやクルーズコントロールも装備されている2012年7月に行われた年次改良(E型)では、アイサイトがver.2に進化。全車速追従機能付きクルーズコントロールをはじめ、安全性が大幅に強化された。
また、2.5Lエンジンがレガシィに先行搭載された新世代エンジンに変更された。そして、リニアトロニックも最新のものに変更されている。さらに、アイドリングストップもこの代から搭載されるようになった。
▲2012年7月の年次改良で、新世代エンジンを搭載この改良のタイミングで、2.0GTをベースにスバルのモータースポーツ部門であるSTIがチューニングを施したtSが300台限定で追加設定された。
チューニングの目的は、制動性能と路面追従性の向上。ブレンボ製ブレーキ、STI製の倒立式フロントストラット・コイルスプリング、SRI製リアダンパー・コイルスプリング、STI製スポーツマフラーなど、チューニング箇所は多岐にわたる。
▲tSは専用色のWRブルーマイカ(写真)をはじめ、全4色展開
▲ブレンボ製17インチフロント&リアディスクブレーキの他、随所にSTIのチューンが施されている2013年8月の年次改良(F型)ではエンジンラインナップを2.5L NAと2Lターボに整理。インテリアは質感を高める小変更が加えられている。
そして、ビルシュタイン製ダンパーなどを装着した特別仕様車の2.5iスペックBアイサイト(2012年9月発売)がカタログモデルとなった。
また、このタイミングでビルシュタイン製ダンパー、18インチタイヤ、アルカンターラ+レザーシートなどが奢られた特別仕様車“2.5iアイサイトSパッケージ”が発売された。
▲2013年8月の一部改良時に発売された2.5iアイサイトSパッケージ2014年8月の一部改良(G型)ではグレード体系が見直され、レッドステッチ付きのアルカンターラ+レザーシートや本革巻ステアリングホイールを採用した2.0GT-Sアイサイトがラインナップに加わった。
そして、このタイミングでパノラミックガラスルーフが標準装備になる特別仕様車“エアブレイク”が発売になった。
▲G型発売時に登場したエアブレイク■エクシーガ(初代)の中古車相場
流通している中古車は、2LターボのGT系が約90台、2.5L NAが約100台、残りが2L NAになる。さらに2L NAの内訳を見ると、FF(2WD)が約90台、4WDが約100台だった。
普段は街乗りが中心で、たまに家族でドライブに出かけるという使い方なら2L NAで十分だろう。ただ、スバルらしさを味わいたいなら、その中でもぜひ4WDをオススメしたい。
2L NAの4WDモデルに絞ると、高級仕様の2.0i-L 4WDが約30台あり、価格帯は30万~70万円。高価格帯でも走行距離は5万km以上走っているものが中心に。あえて低価格車に的を絞り、予算50万円以内で買えるものを探すのも面白い。
ロングドライブをする機会が多い人は、パワー的にも余裕がある2.5Lエンジン搭載車がオススメだ。全グレード4WDでターボ搭載の2.0GT系グレードよりも価格が安い物件も多い。しかも2012年7月以降のものだとアイサイト付きになるので、安心感も高いはずだ。アイサイトが搭載されている中古車はグレード名に“アイサイト”と書かれているのでわかりやすい。
2.5Lのアイサイト付きは50台ほど流通していて、価格帯は40万~120万円。
予算100万円でもベーシックな2.5iアイサイトはもちろん、走行距離は10万km近くなるが上級グレードの2.5iアイサイトLパッケージや特別仕様車のアドバンテージラインも見つかる。さらに予算を150万円まで増やせれば、走行距離5万km前後の中古車も探しやすい。
特別仕様車、限定車の中でも走りに特化したSTI系は、2.0GTチューンドバイSTIが数台流通していて価格帯が70万~110万円。tSは極めて少ない。走行距離10万km超えのものが車両本体価格150万円程度だった。
いずれも流通台数が少ないため、気になっているなら小まめなチェックは必須となるだろう。
▼検索条件
スバル エクシーガ(初代)× 全国※記事内の情報は2021年6月24日時点のものです。

自動車ライター
高橋満(BRIDGE MAN)
求人誌編集部、カーセンサー編集部を経てエディター/ライターとして1999年に独立。独立後は自動車の他、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。愛車はフィアット500C by DIESEL
この記事で紹介している物件
スバル
エクシーガ 2.0 i 4WD 新品タイヤ CD/ラジオチューナー 4WD キーレスエントリー ワンオーナー 寒冷地仕様 横滑り防止システム デュアルエアバック
本体価格79.2万円
支払総額94.6万円
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