メルセデス・ベンツ SLクラスは快適性とスポーツ性を両立させた1台だ
カテゴリー: メルセデス・ベンツの試乗レポート
2016/04/28
▲買うならSL550。最もSLクラスらしい。でも、コイツに乗ってしまうと、他のスポーツカーなんて、ちゃんちゃらおかしくて買えなくなってしまうおそれアリ。もうスポーツカーは全部試しちゃったしお腹いっぱい、けど、たまにはスポーツカーに乗りたいから、という境地に達してから買う今も昔も、ある意味“あがり”の1台
この価格帯のラグジュアリースポーツカーといえば、ポルシェ 911とメルセデス・ベンツ SLクラスの独壇場、というのは昔の話で、いまはライバルも増え、SLクラスといえども苦戦を強いられるケースが多くなったのだそう。
それは分かる。ボクの周りでもSLに乗っている連中って、もう昔からほぼ自動的に新型SLがヤナセから届けられるというような人ばかり。雑誌もネットも見ない、新しいものに興味がない、という御仁で、そういう人たちは今でも大いに満足しているようだ。
で、その満足の理由はというと、やっぱり快適性とスポーツ性の見事な両立にあるのだと思う。むやみやたらに刺激を求めず、かといって、過剰なコンフォートも追いかけない。いずれもギリギリほどほど最上レベルというバランスの取り方こそ、老舗の車造りというもので、新しいものに飽きた人たちは、必ずやいつかSLクラスに戻ってくるような気がしないでもない。
どのグレードに乗っても、快適とスポーツの両極端を楽しむことができる。それも、十分な高レベルで。オープンにして高速を走っても快適、クローズドにしてオープンロードを駆っても楽しめる。実用スポーツカーの良いバランス点を先に確立したモデルであるがゆえ、新参者の一点豪華主義に今は負けることもあるけれど、毎度新型に乗りかえるロイヤリティユーザーが多い事実からも分かるとおり、どちらの飽きが早くくるかと聞かれたならば、それは自明のことだと答える。
つまり、SLクラスはずっと乗っていられるスポーツカーの、いまだに最先端を走っているということ。オススメはSL400。もう十分にラグジュアリーで、走りもファン。じゃなければ、いっそSL65。王者の貫禄。
▲3LV6ターボを積むSL400(写真)、4.7LV8ターボのSL500、ハイパフォーマンスモデルAMGの5.5LV8ターボのSL63と6LV12ターボのSL65をラインナップ
▲アルミボディシェルを採用し、従来モデルより約110kg軽量化。走行時のハードルーフ開閉を時速40km/hまでに向上させた
▲ダイナミックセレクトは、カーブなどでの横Gを抑えた快適な乗り心地のCV(カーブ)や、ECOを含む5モードから選択可能に【SPECIFICATIONS】
■グレード:Mercedes-AMG SL65 ■乗車定員:2名
■エンジン種類:V12SOHCターボ ■総排気量:5980cc
■最高出力:630/4800-5400[ps/rpm]
■最大トルク:1000/2300-4300[n・m/rpm]
■駆動方式:FR ■トランスミッション:7AT
■全長x全幅x全高:4633x1877x1308(mm) ■ホイールベース:2585mm
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