【試乗】新型メルセデス・ベンツ EQA│上質さによりヒエラルキー感じさせない、EVのエントリーモデル
カテゴリー: メルセデス・ベンツの試乗レポート
2024/02/09
▲自動車テクノロジーライター松本英雄氏が、メルセデス・ベンツ EQAに試乗した際のレポートをお届け成熟した車台を使用する2WDモデル
2021年に登場した、メルセデスのラインナップの中で最もコンパクトな電動モデルであるEQA。
欧州では出力が高い「300 4マチック」と「350 4マチック」という4WDモデルも販売されているが、2024年1月現在、日本で販売されているEQAは「250」のみとなっている。
「MFA2」と呼ばれるプラットフォームは内燃機関モデルと共通だが、このモデルが最後になりそうだ。言い換えれば、成熟したプラットフォームであるとも考えられる。
今回試乗したEQAは「250 AMGラインパッケージ」という人気のスポーツラインだ。


「AMGパッケージ」は他モデルでもラインナップされる人気のグレードのためご存じの方も多いだろうが、全体的に引き締まった印象を与えるのが特徴だ。
エクステリアでいえばフロントグリルやホイール、そしてフェンダーアーチが変更され、「都会的な小型電動SUV」というイメージからスポーティな印象に変わっている。
乗り込む際に感じたのは、Aクラスより乗降性が良く、Bクラスよりもさらに良好という点だ。


ヒップポイントは比較的乗り降りしやすいと感じたBクラスの120mmよりもさらに90mm高くなっている。170cmの身長の私は腰を屈まずにスライドして乗り降りできる。これはイージなディメンションだ。
インテリアに至ってはブラックアウトされていて、精悍というよりも落ち着いた印象に感じる。
普段のドライビングにはキラキラしたインテリアよりも、落ち着いたトーンの方が余計な気を使わずいい。乗り込んだ雰囲気はGLAという感じもするが、コックピットから眺めるインフォメーションはEVらしさがうかがえる。
▲EQAのインパネ
▲一方、こちらがガソリンモデルであるGLAのインパネスタートはスムーズだ。もっとも踏み方もあるが、アクセレーションのセッティングは重さといい出力のフィールといい、その重みからメルセデスの重厚感ある雰囲気を感じる。
FWDモデルなので特に気をつけなくてはならないのは、加速時や発進時のトラクション是非だ。普通に乗っている分には全く問題ない。
しかし、加速の加減によってはトラクションによる不安定さは否めない(もっとも、フルロードの加速状態はそうそうあるものではないが)。

乗り心地はバネ上の重みも手伝って、どっしりと安定感はある。横風でもビクともしない。
視認性の良さも含めて取り回しは良好であるが、ステアリングを切った際のフィールはトヨタ プリウスやフォルクスワーゲン ゴルフに似た印象を受ける。このクラスでは至って普通であるが、後ろ向きも車庫入れはまっすぐに入れやすい。ドアミラーで見る周囲の位置とEQAのスケール感がいい感じである。

190馬力とガソリンモデルだと4Lに迫るトルクによる加速は見た目以上に速い。
キビキビとしたコンパクトSUVながら、モデルのヒエラルキーを最小限に抑えた質感にメルセデスらしさを感じる。この安心感は間違いのないものである。
【試乗車 諸元・スペック表】
●EQA 250 AMGラインパッケージ
| 型式 | ZAA-243701CN | 最小回転半径 | 5.3m |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | FF | 全長×全幅×全高 | 4.47m×1.85m×1.63m |
| ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.73m |
| ミッション | その他AT | 前トレッド/後トレッド | 1.59m/1.59m |
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 4WS | - | 車両重量 | 2000kg |
| シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
| 乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
| ミッション位置 | 不明 | 最低地上高 | 0.2m |
| マニュアルモード | - | ||
| 標準色 |
ポーラーホワイト |
||
| オプション色 |
デジタルホワイト、コスモスブラック、デニムブルー、イリジウムシルバー、マウンテングレー、ローズゴールド、マウンテングレーマグノ(マット) |
||
| 掲載コメント |
※交流電力量消費率(WLTCモード)138Wh/km 市街地モード126Wh/km 郊外モード130Wh/km 高速道路モード148Wh/km |
||
| エンジン型式 | EM0026 |
|---|---|
| 種類 | 電気モーター |
| 過給器 | - |
| 可変気筒装置 | - |
| 総排気量 | -cc |
| 最高出力 | 190ps |
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
385(39.3)/3550 |
| 環境対策エンジン | - |
| 使用燃料 | 電気 |
| 燃料タンク容量 | -リットル |
| 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 燃費(WLTCモード) | -km/L |
| 燃費基準達成 | - |
| エンジン型式 | EM0026 | 環境対策エンジン | - |
|---|---|---|---|
| 種類 | 電気モーター | 使用燃料 | 電気 |
| 過給器 | - | 燃料タンク容量 | -リットル |
| 可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 総排気量 | -cc | 燃費(WLTCモード) | - |
| 燃費基準達成 | - | ||
| 最高出力 | 190ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
385(39.3)/3550 |
| エンジン型式 | EM0026 |
|---|---|
| 種類 | 電気モーター |
| 過給器 | - |
| 可変気筒装置 | - |
| 総排気量 | -cc |
| 最高出力 | 190ps |
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
385(39.3)/3550 |
| 環境対策エンジン | - |
| 使用燃料 | 電気 |
| 燃料タンク容量 | -リットル |
| 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 燃費(WLTCモード) | -km/L |
| 燃費基準達成 | - |

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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