【試乗】新型BMW X1│BMWらしさを磨き上げて作られたSAVのエントリーモデル
2023/09/26
▲自動車テクノロジーライター松本英雄氏が、BMW X1に試乗した際のレポートをお届け存在感を出しつつ洗練された外観
BMWが送り出す、サブコンパクトのラグジュアリークロスオーバーであるX1。国産モデルのサイズ感でいうと、レクサス UXあたりである。
しかし、X1を目の前にするとその堂々としたフロントマスクによってサブコンパクトには到底見えない。これがBMWの継承されてきたデザインの素晴らしさだ。
クロスオーバー的な形ではあるが、少し背の高いステーションワゴンのようにも見える。そして、ますます外観の質感の高さとスタイリッシュな雰囲気を感じ取れるのだ。


スタイリッシュな印象を受ける部分としては、先代に比べて角度を抑えたエンジンフード、さらにCピラー部にドアガラス用のガイドピラーもなくなりクリーンになったことが挙げられる。
また、サイドのドアノブも平面化したフラッシュドアハンドルを採用し、サイドに流れる空気の流れをスムーズにさせてスタビリティと燃費に寄与している。ただ単にスタイリッシュなフィルムを探るのではなくトータルなパッケージングの良さも追求しているのだ。


ドアを開けるとき、以前とは違ったフィールが新しいBMWだと感じる。乗り込むと内装はすこぶる満足感が高い。
ドライバーオリエンテッドのインフォテインメントスクリーンは、曲面の液晶を採用し非常に見やすく視認性への配慮も抜群だ。このクラスでは簡素であるが、質の良さを感じられるだろう。


シートのレザーもしなやかだが、そぎすぎないレザーが心地よい。これはヴァーネスカレザーというオプションのレザーであつらえているそうで身体を優しく包み込んでくれる。
シートを合わせてエンジンを始動する。最近のBMWの4気筒はとても静かに感じる。F48からU11という新たなボディとなって防音防振はもちろん、マウンティングの見直しなども行なっているに違いない。

BMWらしさが味わえる秀逸なサスペンション
人差し指と中指でセレクトする上品なレバーを「D」に入れ発進だ。かなりトルク重視である2Lターボは、フラットなトルクでゆとりの発進から加速を演じる。
きめ細やかなDTCによる7速ATはキレがあって、加速中ではアクセルと連動したダイレクト感が伝わってくるのである。
そして何よりも素晴らしいのは、深みのある乗り心地だ。これはBMWの世界観を最も味わえる部分かもしれない。

小さな路面からの動きに対して、ダンピングが細かく応え、上質な心地よさを感じさせる。
さらに、速度を上げたときの大きなストロークに対しても、スタビリティを確保しつつ素早く収束する。これは高速で長年鍛えたからこそできる思慮深いサスペンションなのである。

まず国産車ではかなわないフィールだろう。この厚みをもったセッティングをさらに楽しませてくれるのはハンドリングだ。機敏な動きは車体の余計な動きを抑制する。これは意のままのプロローグである。
今回の試乗ではまだ見ることのできなかったが、コンパクトラグジュアリークロスオーバーとしての長距離の快適性、高速山間部を試したくなる。
決してスポーツモデルではないが、それくらいしっかりとしたサスペンションとハンドリングが伝わってくる、Xシリーズの始まりの1台である。

▼検索条件
BMW X1(3代目)【試乗車 諸元・スペック表】
●X1 xドライブ20i xライン DCT 4WD
| 型式 | 3BA-52EE20 | 最小回転半径 | 5.4m |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | 4WD | 全長×全幅×全高 | 4.5m×1.84m×1.65m |
| ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.69m |
| ミッション | 7AT | 前トレッド/後トレッド | 1.58m/1.58m |
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 4WS | - | 車両重量 | 1640kg |
| シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
| 乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | 1915kg |
| ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | 0.21m |
| マニュアルモード | ◯ | ||
| 標準色 |
アルピン・ホワイト、ミネラル・ホワイトメタリック、ブラック・サファイアメタリック、ユタ・オレンジメタリック、ケープ・ヨーク・グリーンメタリック、ファイトニック・ブルーメタリック、サンレモ・グリーンメタリック、スペース・シルバーメタリック |
||
| オプション色 |
ストーム・ベイメタリック |
||
| 掲載コメント |
- |
||
| 型式 | 3BA-52EE20 |
|---|---|
| 駆動方式 | 4WD |
| ドア数 | 5 |
| ミッション | 7AT |
| AI-SHIFT | - |
| 4WS | - |
| 標準色 | アルピン・ホワイト、ミネラル・ホワイトメタリック、ブラック・サファイアメタリック、ユタ・オレンジメタリック、ケープ・ヨーク・グリーンメタリック、ファイトニック・ブルーメタリック、サンレモ・グリーンメタリック、スペース・シルバーメタリック |
| オプション色 | ストーム・ベイメタリック |
| シート列数 | 2 |
| 乗車定員 | 5名 |
| ミッション 位置 |
フロア |
| マニュアル モード |
◯ |
| 最小回転半径 | 5.4m |
| 全長×全幅× 全高 |
4.5m×1.84m×1.65m |
| ホイール ベース |
2.69m |
| 前トレッド/ 後トレッド |
1.58m/1.58m |
| 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 車両重量 | 1640kg |
| 最大積載量 | -kg |
| 車両総重量 | 1915kg |
| 最低地上高 | 0.21m |
| 掲載用コメント | - |
| エンジン型式 | B48A20P | 環境対策エンジン | - |
|---|---|---|---|
| 種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク |
| 過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 54リットル |
| 可変気筒装置 | - | 燃費(JC08モード) | 14.3km/L |
| 総排気量 | 1998cc | 燃費(WLTCモード) |
12.9km/L
└市街地:9.6km/L └郊外:13km/L └高速:15km/L |
| 燃費基準達成 | - | ||
| 最高出力 | 204ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
300(30.6)/4500 |
| エンジン型式 | B48A20P |
|---|---|
| 種類 | 直列4気筒DOHC |
| 過給器 | ターボ |
| 可変気筒装置 | - |
| 総排気量 | 1998cc |
| 最高出力 | 204ps |
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
300(30.6)/4500 |
| 環境対策エンジン | - |
| 使用燃料 | ハイオク |
| 燃料タンク容量 | 54リットル |
| 燃費(JC08モード) | 14.3km/L |
| 燃費(WLTCモード) | 12.9km/L
└市街地:9.6km/L └郊外: 13km/L └高速: 15km/L |
| 燃費基準達成 | - |

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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