ライバルひしめくDセグに乗り込んだジュリアは、イタリア車の既成概念を打ち破る1台だ
カテゴリー: アルファロメオの試乗レポート
タグ: アルファ ロメオ / セダン / FR / ジュリア / EDGEが効いている
2018/05/05
▲アルファロメオのミドルクラスとしては75以来のFRとなる、欧州Dセグメントのスポーツサルーン。長いボンネットとホイールベース、後方寄りのコックピット、丸みを帯びたスタイルは往年の名車の“涙滴型”をほうふつとさせるこの顔にピンときたらお近くの店へ
「ジュリア」の名前にピンとくる人には、もはや説明の必要はないだろう。1962年に登場した名車ジュリアが約40年ぶりに復活したというわけだ。
しかも久しぶりのFR。もうそれだけで選んでいい。
名前にピンとこない人はデザインで判断すればいい。このブルドッグのような顔つきを、ぜひ実車でまじまじと見てほしい。
イタリア車なのにブサかわいいという表現もなんだが、味わいがあることは間違いない。
デザインで個性を演出することが難しくなった現代においても、さすがイタリアと感心せざるを得ない。
メルセデス・ベンツ Cクラス、BMW 3シリーズ、アウディ A4がひしめくDセグにあえて乗り込むのは無謀じゃないのか。
そんな先入観を抱きながら、運転席に座る。かつてのモデルをほうふつとさせる丸いメーターやステアリングは現代的でとてもモダンだ。
右ハンドル仕様でもペダルオフセットが少なく、アクセルペダルはきっちりオルガンタイプを採用している。気合のほどがうかがえる。
動力性能としては200馬力を発揮する2L直4ガソリンターボ+8ATの”スーパー”で、なんら不満はない。ボディの剛性感はドイツ勢に負けていない。
しかし、とにかく軽快だ。電動パワステの味付けが軽いのと、サスペンションがよく動いていることの相乗効果だろう。街乗りが楽しくなる。
510馬力の2.9L V6ツインターボを積む”クワドリフォリオ”は、ちょっと別物だ。
こちらのライバルはAMGやMというが、確かに速さでは勝るとも劣らない。
それよりもこの超高性能バージョンであっても印象的なのはその軽さだ。
いい意味でイタリア車の既成概念を打ち破る1台と言える。
国内でアルファ専売店を60店舗まで拡大するというから、この顔はぜひ一度見ておいた方がいい。
▲国内ではベーシックグレードに加え、ラグジュアリーなスーパー、スポーティなヴェローチェ、ハイパフオーマンスバージョンのクワドリフォリオをラインナップする
▲全グレードがレザーシート仕様となりラグジュアリーな装いのインテリアは、スポーティさも併せもつ。インフォテインメントシステムのConnectシステムを標準化
▲ハイパフオーマンスバージョンのクワドリフォリオには、フェラーリテクノロジーで開発されたV6ツインターボを搭載。カーボン製ルーフやエンジンフードなど、軽量化が図られている【SPECIFICATIONS】
■グレード:QUADRIFOGLIO ■乗車定員:4名
■エンジン種類:V6 DOHCターボ ■総排気量:2891cc
■最高出力:375(510)/6500[kW(ps)/rpm]
■最大トルク:600(61.2)/2550[n・m(kg-m)/rpm]
■駆動方式:FR ■トランスミッション:8AT
■全長x全幅x全高:4635x1865x1435(mm) ■ホイールベース:2820mm
■車両価格:1132万円
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