雪上でも圧倒的パフォーマンスを示したジャガー・ランドローバーのSUV(雪上試乗記)
カテゴリー: ランドローバーの試乗レポート
タグ: ジャガー / ランドローバー / SUV / レンジローバーイヴォークコンバーチブル / レンジローバースポーツ / F ペイス
2017/04/04

ジャガーとランドローバー
まず初めに、ジャガー・ランドローバーというメーカーについて話をしよう。
元々は別のブランドであった。ジャガーはアスファルトで、ランドローバーはオフロードで独自の考え方を持ち車を進化させてきたロイヤルワラント(英国王室御用達)である。その2つのメーカーが、経営統合によって現在はジャガー・ランドローバーという自動車メーカーになった。
今回はランドローバーが得意とする雪上で試乗会が開催された。それぞれ違う道路条件下で計3車種に試乗させてもらった。タイヤはすべてスタッドレスではなくスノータイヤであった。そこで感じたジャガーとランドローバーの性能の違いをお伝えしたい。
オンロードでのスポーティな走りに定評のあるジャガー Fペイスの悪路での実力
初めに我々に提供してくれたモデルはジャガー Fペイスのハイパフォーマンスモデルの『S』。3.0リッターV6 340ps のスーパーチャージドガソリンエンジンが搭載されている。

試乗したのは、圧雪路(あっせつろ)によるクーローズドのフラットなコース。そんな悪条件下でも、ジャガー本来のスポーティな味付け部分を十分に堪能できた。
コースインして普段どおりのドライビングを行う。特に限界を意識していないが、雪上では外に滑り出してしまうためコーナーでは早目にステアリングを切る。その次にアクセルでコントロール。しかし低回転域ではアクセルよりもブレーキをコントロールして車を正規の姿勢へと修正した。
オンロードでのスポーティな走りには定評のあるジャガーだが、悪条件下でもイメージどおりのコーナーリングをしてくれた。特にJaguarDriveコントロールスイッチを、より高い回転数で俊敏なギアシフトを提供してくれる「ダイナミック」モードにしたときは、大型のSUVとは思えないスポーティな走りを体感できた。
オフロードメインに作られた車でありながらスポーティな走りが可能なレンジローバースポーツ
続いてレンジローバースポーツで一般的なSUVでは走ることすら困難な専用の雪上オフロードを体験した。正直いってレンジローバースポーツであっても夏タイヤに溝を深くしたスノータイヤでは本格的に走れるわけがない。

そんな中いざスタートだ。ゆっくりとトラクションを確かめながら走る。多少のうねった路面でも滑りだすのがよくわかる。磨かれた氷のような路面ではスノータイヤではどうしても滑ってしまい、スムーズに走るのは正直厳しかった。
それでも、細かなトルク制御を行ってなんとか走るレンジローバースポーツはやはりオフロードでの走破性に命をかけていることがよくわかる。
段差があるアプローチもデパーチャーも前後オーバーハングのアングルにもこだわっているのでバンパーに接触することなく走行することが可能だ。
レンジローバースポーツのローレンジのトランスファーは、ゆっくりと踏みしめて走るには計算しつくしたギヤ比だ。エンジンの出力を安定したトルクに変換して滑りやすい傾いた雪上でも走り出す。「どんな状況でも走ることができる」これがランドローバーのフィロソフィーなのだ。
ラグジュアリーさをメインに走破性をプラスしたレンジローバーイヴォークコンバーチブル
そして最後はレンジローバーイヴォークコンバーチブルを雪交じりの一般道で試乗した。標高の高い雪上の県道から雪とアスファルトが入り混じるタイトな野尻湖周回路を、屋根を開けてドライブした。

初代ランドローバーもオープンボディであったが、背の高いオープンボディは開放感が素晴らしい。雪道を走らせるとまるで雲の上を走っているかのごとく気持ちがいい。車高の低いスポーツタイプに比べて澄んだ空気を感じている印象がありクリーンなのだ。そういった意味でSUVのフルオープンは理にかなっていると言える。
しかもこの直線的な潔いバスタブのようなデザインはイヴォークだからこそできる。かなり単純なように見えるが思い切ったデザインだ。ランドローバーの考え方に基づいた見切りのよいボディは圧倒的に運転がしやすく、タイトな道でもガードレールいっぱいに寄せることが可能だ。
オープンでありながら-6度を示す温度計をものともしないアメニティであった。スノードライブをここまで開放的に、快適にできる車があるだろうか。それがレンジローバーイヴォークコンバーチブルである。


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