新型レクサス LSは、V6になっても重厚感は健在
カテゴリー: レクサスの試乗レポート
タグ: レクサス / LSハイブリッド / EDGEが効いている / 松本英雄
2018/02/25

長年培ってきた実績を惜しげもなく採用した新型LS
日本ではレクサス LSとしては2代目となるが、世界的には5代目となり28年もの間フラッグシップとして実績を積み上げてきた。今回の刷新は満を持して登場するだけに期待感は大きい。
骨格は高剛性が記憶に新しいレクサスの最上級クーペモデルのLCと同様のGA-Lプラットフォームである。
そして公道で試乗することができたのはLS500h のAWDで、最高級グレードの“EXECUTIVE”。
エクステリアのデザインは塊感が強く、石から削り出したような硬質で高級な雰囲気を醸し出した。特にレクサスの“L”をモチーフに使ったスピンドルグリルはダイナミックな存在感を表した。

LCにも採用されたV6 3.5Lハイブリッドユニットはとにかくスムーズ

試乗は、都内から首都高速を乗り継ぎ新東名までのおよそ150kmのコースで行った。走り出しはハイブリッドがけん引してとにかくスムーズで静かだ。
加速していくとエンジンが始動するが、急激なトルクは出ず以前よりもマイルドになり、連続的にトルクが湧き上がる。エンジン音は重厚感が増し、軽やかに回る。
さすがバージョンアップしているだけはある。精度と剛性が高まった仕様になった。
サスペンションは、意外としっかりとした感じでステアリングもずっしりと程よい重みを感じる。
首都高速から東名自動車道へとコースを移す。高級車の真価の問われるのがこのようなハイウェイだ。
レーンチェンジアシスト(LCA)がなかなか面白い。ちょんとウインカーレバーを倒して車が安全を確認すると、加減速を行いながら自動的に車線変更するのである。何度試しても条件さえ満たしていれば完璧に仕事をする。運転が上手な車線変更の出来上がりだ。
乗り心地はとても良い。大きなうねりに対してエアーサスペンションの制御はいい仕事をしている。
しかし、高速カーブが連続する区間では、ドライバーはカーブを読んで体が対応するが、同乗者は車の動きを感じ取りにくいようであった。前後のサスペンションの動きに協調性がまだ整っていない印象を受けた。
新東名に入り、加速力を試してみた。なかなか良い反応をするステップアップのトランスミッションだ。新しいLS500hはどちらかというとエンジンを回すと速いスポーティな高級サルーンだ。
新型LSは、モノフォルムを基調とした雰囲気に、これ以上ない装飾的な部分でユーザーに満足感を与える。これから磨きをかけて、さらに高級感が高い走りへと進化するのであろう。年次改良したLS500hを楽しみに待ちたい。
【SPECIFICATIONS】
■グレード:EXECUTIVE ■乗車定員:5名
■エンジン種類:V型6気筒DOHC+モーター ■総排気量:3456cc
■最高出力:220(299)/6600 [kW(PS)/rpm]
■最大トルク:356(36.3)/5100[N・m(kgf・m)/rpm]
■モーター最高出力:132(180)[kW(PS)]
■モーター最大トルク:300(30.6)[N・m(kgf・m)]
■駆動方式:4WD ■トランスミッション:CVT
■全長x全幅x全高:5235x1900x1460(mm) ■ホイールベース:3125mm
■ガソリン種類/容量:ハイオク/82(L)
■JC08モード燃費:14.4(㎞/L)
■車両価格:1680万円(税込)
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