日産 エルグランド 【プレイバック試乗記】
2009/04/27
※この記事はカーセンサー関東版37号(2000年10月5日発売)に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです
ハードの成熟を積み重ね、2トンを感じさせない俊敏なレスポンスに
↑2トンを超える車重を感じさせない、アクセル操作に対する俊敏なレスポンスを実現(左)ここから見ても、Bピラーの処理というのは、なかなか巧みでおしゃれ(右)
日産の大人気ワゴン、エルグランドのマイナーチェンジは、エンジンの強化が最大のニュース。そしてハイグレード性をさらに高めたX-リミテッドも新設され、さらに広いユーザー層にアピールする。注目のエンジンだが、従来に対して200cc排気量をアップした3.5L V6ガソリンエンジンのVQ35DEを新たに搭載。これで、240psの出力と36.0kg-mの大トルクを持つエンジンとなった。パワーでいえば、これ以前の3.3L時代に比べて、一気に70psのアップである。同時にこのエンジンは、エルグランド用に開発したというトルク重視型。これによって、トルクウェイトレシオでは、日産の分類でいうラージクラス(=2.5L)級のセダンと同等の数値になったという。
実際に走らせてみても、踏み込んだアクセルに対しての俊敏なレスポンスには、2トンを超える車重を感じさせない軽快感がある。ちなみに、0→100km/hの加速タイムは11.3秒だ。
ロードノイズの侵入が大幅に減り、VIPカーらしさが向上
↑ホンモノ木目と本革のコンビというのがX-リミテッド。むろん抗菌タイプ(左)排気量アップは効果的で、エルグランドの走りからストレスを激減させた(右)
また、ボディ全体の剛性と足回りも強化されており、車全体の挙動も、しっかり&がっしりという感じになった。背の高い巨体ながら、コーナリングでのロールの出方もリニアでいい。そういえば、VIPカーという割に以前のモデルはロードノイズが大きめだったが、このモデルでは、下から入ってくる音が相当に減ったことにも注目した。
乗り込んで、さてどのシートに座ろうか? などというのは、こういうハコだけの楽しみ。その意味では、セカンドシートが変更され、X-リミテッドに装備された、背もたれの上部が前傾して肩をサポートするサービスは高ポイントだ。
SPECIFICATIONS
主要諸元のグレード | X-リミテッド |
駆動方式 | 2WD |
トランスミッション | 4AT |
全長×全幅×全高(mm) | 4740×17755×1940 |
ホイールベース(mm) | 2900 |
車両重量(kg) | 2030 |
乗車定員(人) | 7 |
エンジン種類 | V6DOHC |
総排気量(cc) | 3498 |
最高出力[ps/rpm] | 240ps/6000rpm |
最大トルク[kg-m/rpm] | 36.0kg-m/3200rpm |
10・15モード燃費(km/L) | 7.1 |
ガソリン種類/容量(L) | 無鉛プレミアム/76 |
車両本体価格 | 388.5万円 |
家村浩明の責任採点
コンセプト | 5点 | 取り回し | 3点 | 加速性能 | 5点 | ブレーキ性能 | 4点 |
フィニッシュ | 4点 | 操作系の使い勝手 | 4点 | 乗り心地 | 4点 | 環境対策 | 4点 |
前席居住性 | 4点 | ラゲージルーム | 4点 | 操縦安定性 | 5点 | 燃費 | 3点 |
後席居住性 | 5点 | パワー感 | 4点 | 高速安定性 | 5点 | ステータス | 5点 |
内装の質感 | 4点 | トルク感 | 5点 | しっかり感 | 4点 | コストパフォーマンス | 4点 |
得点合計 | 85/100 |
日産 エルグランド 【プレイバック試乗記】/試乗レポート
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