スバル インプレッサWRX STi タイプRA【プレイバック試乗】
カテゴリー: スバルの試乗レポート
2010/04/07
コンセプト
競技ベース車の最新版。走りを磨きライバルに挑む
インプレッサとランサーエボリューションはお互いに良いライバル関係にある。片方がバージョンアップすれば、もう片方もさらに高みに向かってチューニングアップする。そんな意味からするとRAタイプCはランサーエボVIIに対するスバルのカウンターパンチと見ることができる。車名のタイプCはCompetition(競技)の頭文字だ。これまでの様々な制約の中で重量増に陥ってきたRAシリーズを蘇生すべく徹底した軽量化を図った。言ってみればエボは電子デバイスを使って速さを追求したのに対して、タイプCは軽量化というチューニングの正攻法で対抗したということになる。競技車ベースだけにまさにスパルタンの言葉が当てはまり、スバルのスポーツに対するピュアな思いが伝わってくる。
チューニングポイント
エンジンも専用チューン。ターボのレスポンスも向上
従来のRAに対してなんと90kgも軽量化されて1290kgとなった。走行に影響を及ぼさない部品で廃止されたのはフロントサブフレーム、デュアルエアバッグ、トランクトリムなどなど。さらにルーフパネルやトランクリッド、サイドガラスの板厚などが薄くされ、ガンリンタンクも60Lから50Lに小型化して細かな軽量化の見直しを図った。機能パーツではターボのコンプレッサー側軸受けをボールベアリング化してレスポンスを向上させ、最大トルクも1.2kg-mアップの39.2kg-mとした。またサスペンションではパフォーマンスロッドの追加やフロントのキャスター角の変更によって旋回性能の向上を狙った。このほかにもミッション・オイルクーラーの採用、リアデフを機械式LSDへ変更した。
ドライブフィール
スペック以上の走りを体感。その軽快さに感激!
とにかく車が軽い。テストはサーキットで行われたが、その小気味よい加速性能には惚れ惚れするほど。大トルク+4WDの加速性能はもともと圧倒的だが、軽量化でさらに磨きがかかった。ちなみに3人乗車(130kg程度の量増)ではシフトアップのポイントはかなり先になった。つまりそれだけ軽量化が大きな効果を上げているということだ。コーナーリングでは軽快という言葉がまさにピッタリする。ターンインではわずかに反応が早いという程度だが、真骨頂はコーナーの後半。リアを振り出したような時の収束が早く、サーキットでは早くアクセルを踏めるのだ。車全体で評価するとタイヤとのマッチングに今一歩の感があるが、そのパフォーマンスの高さは圧倒的だ。
こんな人にオススメ
このモデルは競技用のベース車両だ。ピュアスポーツだけにその真価がわかる人にとっては、例え競技に参加しなくても魅力は大きい。でもスペックだけにとらわれてイージードライブが95%という人には勧められない。疲れるだけだ。インプレッサの速さはアナログ的で、一つ一つの操作に対して対話しながら走ることができるのが楽しい。SPECIFICATIONS
| グレード | インプレッサWRX STi タイプRAスペックC |
| 駆動方式 | 4WD |
| トランスミッション | 6MT |
| 全長×全幅×全高(mm) | 4405 x 1730 x 1425 |
| ホイールベース(mm) | 2540 |
| 車両重量(kg) | 1290 |
| 乗車定員 | 5人 |
| エンジン種類 | 水平対向4気筒DOHCターボ |
| 総排気量(cc) | 1994 |
| 最高出力 | 206kW(280ps)/6400rpm |
| 最大トルク | 284N・m(39.2kg-m)/4400rpm |
| 車両本体価格 | 295.3万円 |
スバル インプレッサWRX STi タイプRA【プレイバック試乗】/試乗レポート
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