【試乗】新型 スズキ スイフト MTモデル|現段階で200万円以内最良のMTハッチバックはコレ!
2024/06/18
▲2023年12月に発売となった新型 スズキ スイフト。今回はマイルドハイブリッド+MT仕様のグレードを、自動車テクノロジーライターの松本英雄氏が試乗した新型スイフトのMT仕様は、CVT仕様より30kgも軽い
昨年の12月から販売されたスズキの世界戦略モデルのひとつ「スイフト」。
2024年4月まではmade in Japanのみであったが、5月よりインドで製造販売されることとなり、歴代モデル同様グローバルなモデルとして人気を博すことになりそうだ。
さて、この5代目スイフトにはデビュー直後に試乗し、すでにレポートはお届けしている。
価格からは考えられないくらい質が高いモデルであり、まさにスズキの魂がこもったモデルであった。
そしてこの新型スイフト、けっして華があるといった感じではないが、車好きの方にはたまらない仕様がある。
それが、今回試乗したマイルドハイブリッドでありながらマニュアルトランスミッション(MT)を搭載した仕様であり、この組み合わせはスズキとして国内初の試みとなる。
▲試乗したグレードは「MX」で、MT仕様はこのグレードのみ
▲CVTモデルとの外観上の大きな違いはないスイフトスポーツは別として、通常のスイフトはMTモデルが必須なわけではなく、むしろ車のキャラクター的には断然CVTによるATモデルである。しかし、スズキは本来の自動車としての楽しみを伝えたいという。
しかも燃費も優秀で、WLTCモードで25.4km/Lはスイフトのモデルでトップの燃費だ。
そして車重はCVTモデルと比べ20㎏ほど軽い。MTを確実に扱えることができれば、これらは大きなアドバンテージになる。
乗り込んで目に入るのが、サイドブレーキ仕様であるという点だ。CVT仕様は電子パーキングブレーキですっきりとしたセンターコンソールとなっているため、レバーの存在感が目を引く。
▲今となっては少し懐かしささえ感じるサイドブレーキレバー走り出しは非常に軽快、マイルドハイブリッドとMTのコンビネーションは非常にいい。何がいいかって、MTをより滑らかに走らせることができるのだ。
小排気量のMTは、ギアレシオの関係で走り出しからのシフトアップでトルクの落ち込みによるもたつき感があるが、マイルドハイブリッドによるわずかな後押しが是正し軽やかさを演出している。
なによりもスイフトのクラッチ操作はイージーで苦にならない。それによって、自分が思うままの加速と減速を、エンジンとトランスミッションの兼ね合いを感じながら行うことができる。
また、フットブレーキだけではなく、100%のエンジンブレーキもしっかり感じることができるため、ATのようなアイドリングからの誤発進も防げる。
テクニカルな話になるが、エンジンとトランスミッションのつながりをしっかりと感じ取って操作することで、シンクロナイザーへの負荷を最小限にすることができる。
そういう点でも、このスイフトは操作がしやすい。

久しぶりに小型モデルでホンワカした印象を持ちながら、都内から郊外へ走る。シフトストロークがたっぷりあることにより、軽やかなシフト操作が可能だ。
このストローク感は人によっては鈍重なイメージを抱くかもしれないが、シフトを繰り返すこの間がいい。
サスペンションに移ろう。一般道は様々なアンジュレーションの連続だ。特に都心の開発地域は、路面状況がフラットではない。しかし、そのようなところでも路面とのコンタクトは万全で、ソフト。乗り心地がいい。
スズキは軽量化高剛性のプラットフォームにマッチしたセッティングが上手だ。プラットフォーム“HEARTECT”は、改良が加わり特にリアの質感が向上した。
またCVT比20㎏減により、ハンドリングと運動性能、そしてブレーキングの安定感が増すという恩恵を感じられる。
車両価格200万円以内の車とは思えぬ質の高さで、現段階で最良のMTハッチバックであると言えよう。
▼検索条件
スズキ スイフト(5代目・現行型)×全国【試乗車 諸元・スペック表】
●1.2 ハイブリッド MX(MT)
| 型式 | 5AA-ZCEDS | 最小回転半径 | 4.8m |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | FF | 全長×全幅×全高 | 3.86m×1.7m×1.5m |
| ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.45m |
| ミッション | 5MT | 前トレッド/後トレッド | 1.48m/1.49m |
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | 1.91m×1.43m×1.23m |
| 4WS | - | 車両重量 | 920kg |
| シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
| 乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
| ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | 0.12m |
| マニュアルモード | - | ||
| 標準色 |
クールイエローメタリック、フレイムオレンジパールメタリック、キャラバンアイボリーパールメタリック、スターシルバーメタリック、スーパーブラックパール |
||
| オプション色 |
フロンティアブルーパール、バーニングレッドパールメタリック、ピュアホワイトパール、プレミアムシルバーメタリック、フロンティアブルー ブラック2トーンルーフ、バーニングレッドPM ブラック2トーンルーフ、クールイエロー ガンメタ2トーンルーフ、ピュアホワイトP ガンメタリック2トーン |
||
| 掲載コメント |
- |
||
| 型式 | 5AA-ZCEDS |
|---|---|
| 駆動方式 | FF |
| ドア数 | 5 |
| ミッション | 5MT |
| AI-SHIFT | - |
| 4WS | - |
| 標準色 | クールイエローメタリック、フレイムオレンジパールメタリック、キャラバンアイボリーパールメタリック、スターシルバーメタリック、スーパーブラックパール |
| オプション色 | フロンティアブルーパール、バーニングレッドパールメタリック、ピュアホワイトパール、プレミアムシルバーメタリック、フロンティアブルー ブラック2トーンルーフ、バーニングレッドPM ブラック2トーンルーフ、クールイエロー ガンメタ2トーンルーフ、ピュアホワイトP ガンメタリック2トーン |
| シート列数 | 2 |
| 乗車定員 | 5名 |
| ミッション 位置 |
フロア |
| マニュアル モード |
- |
| 最小回転半径 | 4.8m |
| 全長×全幅× 全高 |
3.86m×1.7m×1.5m |
| ホイール ベース |
2.45m |
| 前トレッド/ 後トレッド |
1.48m/1.49m |
| 室内(全長×全幅×全高) | 1.91m×1.43m×1.23m |
| 車両重量 | 920kg |
| 最大積載量 | -kg |
| 車両総重量 | -kg |
| 最低地上高 | 0.12m |
| 掲載用コメント | - |
| エンジン型式 | Z12E | 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆ |
|---|---|---|---|
| 種類 | 直列3気筒DOHC | 使用燃料 | レギュラー |
| 過給器 | - | 燃料タンク容量 | 37リットル |
| 可変気筒装置 | - | 燃費(JC08モード) | 27.6km/L |
| 総排気量 | 1197cc | 燃費(WLTCモード) |
25.4km/L
└市街地:21.2km/L └郊外:26km/L └高速:27.3km/L |
| 燃費基準達成 | R12年度燃費基準 90%達成車 |
||
| 最高出力 | 82ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
108(11)/4500 |
| エンジン型式 | Z12E |
|---|---|
| 種類 | 直列3気筒DOHC |
| 過給器 | - |
| 可変気筒装置 | - |
| 総排気量 | 1197cc |
| 最高出力 | 82ps |
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
108(11)/4500 |
| 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆ |
| 使用燃料 | レギュラー |
| 燃料タンク容量 | 37リットル |
| 燃費(JC08モード) | 27.6km/L |
| 燃費(WLTCモード) | 25.4km/L
└市街地:21.2km/L └郊外: 26km/L └高速: 27.3km/L |
| 燃費基準達成 | R12年度燃費基準 90%達成車 |

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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