オールラウンダーなAMGのハイパフォーマンスSUV、GLA 35【Car as Art !】
カテゴリー: AMGの試乗レポート
タグ: AMG / SUV / 4WD / GLAクラス / EDGEが効いている
2021/06/23
▲【Mercedes-AMG GLA 35 4MATIC|写真=岡村昌宏】街乗りをメインとした“コンフォート”なコンパクトAMG
2020年に2代目へとフルモデルチェンジしたコンパクトSUVが、メルセデス・ベンツ GLAだ。そのラインアップに、新たにメルセデスAMG 35シリーズの「メルセデス AMG GLA 35 4MATIC」が加わった。
これまで、Aクラスをはじめとする前輪駆動シリーズに設定されていたAMGモデルは、世界で最もパワフルな2L 4気筒ターボエンジンを標榜する「45」シリーズのみだった。エンジンもサスペンションも、よりサーキット志向な45シリーズだけに速さはピカイチだが、日常使い用としてはいささかトゥーマッチな面があるのも否めない。そこで、出力を抑えて街乗りなどでのコンフォート性を高めたモデルが「35」シリーズというわけだ。
▲パナメリカーナグリルを採用したフロントマスク。外側と下側のエアインテークにより、エアロダイナミクスだけでなく、ワイド感を強めている
▲エグゾーストには自動制御のフラップを備え、ドライブモードによってエグゾーストサウンドを変更してくれる
▲専用のサブフレームなどを装着。また、電子制御ダンパーのAMG ライドコントロールサスペンションを備えているまず、目を引くエクステリアの特徴は、最新のAMG顔といえる“パナメリカーナグリル”だ。垂直ルーバーによって構成されるフロントグリルのことだが、これは1952年にメキシコで開催されたパナメリカーナロードレースで優勝した伝説のレースカー、300SLをモチーフとしたもの。その血統を現代に受け継ぐAMG GTがこのグリルデザインだったことで、その後のブランドの象徴としてAMGの各モデルにも採用されている。そして、フロントバンパー下部には、F1マシンのフロントノーズをほうふつとさせるジェットウイングデザインを採用している。
また初代SL以来、スポーツモデルのボンネット上には、パワードームという隆起したラインが受け継がれてきた。これは、中におさまるパワーユニットの力強さを象徴するものだが、近年はほとんどのモデルに採用されており、このGLAのボンネット上にも2つのパワードームが見てとれる。
▲基本的なデザインはベーシックモデルと同様のインテリア。最新メルセデス・ベンツに共通する、2つのディスプレイを並べたレイアウトを取り入れた
▲ドライブコントロールスイッチの付いたAMGパフォーマンスステアリングは、パッケージオプション(AMGアドバンスドパッケージ)に含まれる
▲前席はセミバケットタイプの標準シートに加え、オプションでAMGパフォーマンスシート(写真)を選択可能インテリアは、水平基調でシンプルな開放感を感じさせる空間に、メーターと一体となった大きなスクリーンをセンターに配置。ジェットエンジンのタービンを思わせる、スポーティなエアアウトレットがアクセントとなっている。エアアウトレット内部にもアンビエントライトが組み込まれており、夜間などは印象的な光を放つ。
ステアリングは、ナッパレザーとDINAMICA(人工スエード)を組み合わせたフラットボトム型のAMG専用デザインのもの。左側には手元でダンパーなど調整できるボタンが、右側にはドライブモードの切り替えダイヤルが備わっている。
▲エンジンはツインスクロールターボや可変バルブリフトシステムなどを装備。低回転域の力強さや、中高回転域の伸びやかな加速感を高めているというパワートレインは最高出力306ps、最大トルク400N・m を発揮する2L直列 4 気筒ターボエンジンで、8 速デュアルクラッチトランスミッションを組み合わせる。DCTにありがちな低速域でのギクシャク感もなく、スムーズにシフトアップ。ドライブモードは、「コンフォート」、「スポーツ」、「スポーツプラス」をはじめ、滑りやすい路面向けの「スリッパリー」、ハンドリングや足回りなど個々の設定を任意に組み合わせることができる「インディビジュアル」がある。スポーツやスポーツプラスモードでは、シフトダウン時に自動でブリッピングを行い、また排気システムに備わる自動制御式フラップが作動し、切れ味の鋭いエグゾーストノートを奏でる。
サスペンション形式は、フロントにはマクファーソンストラット式、リアはマルチリンク式で、電子制御タイプの「AMG RIDE CONTROL サスペンション」を標準装備する。
AMG専用にチューニングされた4MATIC(四輪駆動システム)は、トルクを前後 100:0 から 50:50 までの範囲で状況に応じて連続可変制御するもの。車速や、横方向および前後方向の加速度、各ホイール間の回転速度差、舵角や選択されているギア、アクセル開度などを瞬時に計算してトルク配分を行い、よりシャープなハンドリングを実現している。
足元にAMG 5ツインスポークホイールと、235/50R19サイズの「ピレリ P ZERO」タイヤを装着していた。実は「AMG GLA 45 S 4MATIC+」とAMG 35 4MATICとの外観上の違いは、バッジをのぞけば、アルミホイールデザインの違いとエグゾーストエンドが4本出しになることくらい。よほどのマニアでなければ見分けがつかないかもしれない。
▲後席は、シートアレンジに便利な40:20:40の分割可倒式を採用。ラゲージ容量は通常435L、後席を倒せば最大1430Lに拡大するちなみに45シリーズの出力は、最高出力421ps、最大トルク500N・mと、115ps/100N・mの上乗せとなる。そして、車両本体価格は45が900万円、35は707万円と約200万円の差となる。45シリーズは、AMG伝統の1人のマイスターが1基のエンジンを最初から最後まで責任をもって組み上げる「One man - one engine(ワンマン・ワンエンジン)」で作られている一方で、35はそうでないというところも大きいだろう。
例えるなら、GLA 35はメジャーで4番を張れるほどのパワーはないけれど、AMGらしいダイナミック性能はもちろんのこと、快適性、環境性能、コストパフォーマンスなどを兼ね備えており、走攻守に優れたオールラウンドなユーティリティープレーヤーと言えるのだ。
▼検索条件
メルセデスAMG GLAクラス(2代目) × 全国【試乗車 諸元・スペック表】
●メルセデスAMG GLA 35 4マチック
| 型式 | 4BA-247751M | 最小回転半径 | 5.7m |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | 4WD | 全長×全幅×全高 | 4.44m×1.85m×1.59m |
| ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.73m |
| ミッション | 8AT | 前トレッド/後トレッド | 1.62m/1.6m |
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 4WS | - | 車両重量 | 1690kg |
| シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
| 乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
| ミッション位置 | コラム | 最低地上高 | 0.16m |
| マニュアルモード | ◯ | ||
| 標準色 |
ポーラーホワイト |
||
| オプション色 |
デジタルホワイト、コスモスブラック、デニムブルー、イリジウムシルバー、マウンテングレー、パタゴニアレッド |
||
| 掲載コメント |
- |
||
| 型式 | 4BA-247751M |
|---|---|
| 駆動方式 | 4WD |
| ドア数 | 5 |
| ミッション | 8AT |
| AI-SHIFT | - |
| 4WS | - |
| 標準色 | ポーラーホワイト |
| オプション色 | デジタルホワイト、コスモスブラック、デニムブルー、イリジウムシルバー、マウンテングレー、パタゴニアレッド |
| シート列数 | 2 |
| 乗車定員 | 5名 |
| ミッション 位置 |
コラム |
| マニュアル モード |
◯ |
| 最小回転半径 | 5.7m |
| 全長×全幅× 全高 |
4.44m×1.85m×1.59m |
| ホイール ベース |
2.73m |
| 前トレッド/ 後トレッド |
1.62m/1.6m |
| 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 車両重量 | 1690kg |
| 最大積載量 | -kg |
| 車両総重量 | -kg |
| 最低地上高 | 0.16m |
| 掲載用コメント | - |
| エンジン型式 | M260 | 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆ |
|---|---|---|---|
| 種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク |
| 過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 51リットル |
| 可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 総排気量 | 1991cc | 燃費(WLTCモード) |
11.7km/L
└市街地:8.6km/L └郊外:12km/L └高速:13.6km/L |
| 燃費基準達成 | - | ||
| 最高出力 | 306ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
400(40.8)/4000 |
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