トヨタ iQ VS スマート フォーツーカブリオ PART4:シティコミューターとして優れているのは?
2008/12/19
PART4 シティコミューターとして優れているのは?
トヨタ iQ
![]() ↑姿カタチはスマート的だが、普通の車を目指したと思われるiQ。既成のジャンルのどれかを狙ったのではなく、新しい世界観を作り出そうとしている。ライバルはスマートや軽自動車ではなく、フィアット500やミニといった車になるのかもしれない |
||
![]() |
![]() |
![]() |
スマート フォーツーカブリオレ
既成のジャンルを狙わずに新しい世界観を作り出そうとしたiQ
iQが画期的である以上に、トヨタがiQを作り、売り出したこと自体が画期的だ。たとえ市場要求、戦略があったとはいえ、である。わかりやすくいえば、ホンダの初代ストリームに全長が1mmも違わないウィッシュをぶつけたように、確信犯的な売るための車を作るのは、トヨタではよくあるケース。しかしiQはといえば、必ずしも(どうやら日本法人もご心配のようだが)スマートとは似て非なる車の趣がある。念を押すようだが、iQとスマートは狙いどころが大きく違っている。スマートはスマートだが、iQは姿カタチはスマート的だが、実は普通の車を目指しているのだと思う。ただしiQは既成のジャンルのどれかを狙ったのではなくて、新しい世界観を作り出そうとしている。プレミアムコンパクトなどと、世俗的な表現が適切かどうかは疑問だが、要は、ややトガったスマートとでも、経済観念を重視した日本の軽自動車とも違う、小さい車に一種のこだわりをもって乗る…そんな自動車スタイルを意識したのではないか。なので、ライバルはスマートでも軽でもなく、フィアット500、ミニといった車になるのではないだろうか?
だとしたらiQの評価は実はこれから決まるものであり、今はじっくりと実力を検証する段階なのかも。iQの価値観はどこにあるか?といったことや評価は、可能性含みで未知数の部分が大きい。
アイドルストップの採用で再評価される可能性があるスマート
一方でスマートは、車に関心のある人なら「ああ」と、だいたいのイメージは頭に浮かぶ。そんなイメージをさらに効果的に上書きすると思われるのが、今回のアイドルストップ、mhdだ。試乗で実感できたのは、このシステムが実に自然に作動していた点。スタータージェネレーター、バッテリー、ECUとわずか3点のパーツが標準車との違いだそうだが、ドライバビリティの良さといったら「ウー厶、やるときはやるなぁ!」という印象。先代と代わり映えしないような2世代目だが、このmhdによりスマートがこの後、再評価される可能性もある。
くどいが、iQとスマートは実はかなり違う車で、そのことはきっとユーザーも肌で感じるはずだ。もとよりユーザー層は、ハナから違っているように思う。いささか堅苦しい文脈になってしまったけれど、スマートは瞬間的にコンセプトをアピールしたが、iQは遠赤外線パネルヒーターのように、ジワジワとこれから魅力のほどを伝え広めていくのではなかろうか。日常の使用領域でなら、小さな外観から想像する以上に快適な乗り心地は、この車の魅力的要素の筆頭である。
今回のまとめ
スマートは最新型でも、従来からのファンの期待を裏切らない仕上がり。他方ブランニューのiQも、細かな注文はあるにせよ、意欲作といっていい出来栄えの車だ。ここはスマートの完成された世界観も認めたうえで、iQの資質に期待を込めて注目しておくことにしよう。次回予告
コンパクトミニバンとして優れているのはどっち?
日産 キューブとトヨタ bBの比較テストだ!
コンパクトミニバンとして優れているのはどっち?
日産 キューブとトヨタ bBの比較テストだ!
今回のテスト車両



トヨタ iQ | |
---|---|
テスト車両 | 100G“レザーパッケージ” 160万円 |
駆動方式 | 2WD |
トランスミッション | CVT |
全長×全幅×全高(mm) | 2985×1680×1500 |
ホイールベース(mm) | 2000 |
車両重量(kg) | 890 |
最小回転半径(m) | 3.9 |
乗車定員(人) | 4 |
エンジン種類 | 直3DOHC |
総排気量(cc) | 996 |
最高出力 [kW(ps)/rpm] |
50(68)/6000 |
最大トルク [N・m(kg-m)/rpm] |
90(9.2)/4800 |
使用燃料 | 無鉛レギュラー |
燃料タンク容量 | 32L |
10・15モード燃費 (km/L) |
23.0 |
実用燃費 (km/L) e燃費提供 |
現在調査中 |
タイヤサイズ | 175/65R15 |



スマート フォーツーカブリオ | |
---|---|
テスト車両 | mhd 213.0万円 |
駆動方式 | 2WD |
トランスミッション | 5AT |
全長×全幅×全高(mm) | 2720×1560×1540 |
ホイールベース(mm) | 1865 |
車両重量(kg) | 850 |
最小回転半径(m) | 4.2 |
乗車定員(人) | 2 |
エンジン種類 | 直3DOHC |
総排気量(cc) | 999 |
最高出力 [kW(ps)/rpm] |
52(71)/5800 |
最大トルク [N・m(kg-m)/rpm] |
92(9.4)/4500 |
使用燃料 | 無鉛プレミアム |
燃料タンク容量 | 33L |
10・15モード燃費 (km/L) |
23.0 |
実用燃費 (km/L) e燃費提供 |
現在調査中 |
タイヤサイズ | 155/60R15 175/55R15 |
日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
トヨタ iQ VS スマート フォーツーカブリオ PART4:シティコミューターとして優れているのは?/旬ネタ
あわせて読みたい
次期型トヨタ GRカローラが早くも動き出しか? 搭載エンジンを変更の可能性!
Cクラスはもはや大きすぎる……ならお得に買えるCLAクラスかAクラスセダンはどう? モデル比較、オススメの狙い方を解説
少しの不便さが気にならないほどデザインがいい! 90年代のカルチャーを体現するゴルフカブリオ(初代)
新車に近いミニクーパーが200万円台後半で買えるが、それって買いなの!? 中古車状況やオススメの狙い方を解説!
【試乗】新型 ボルボ XC60|軽快感はそのままにさらに静かに進化。ベストセラーミッドサイズSUVがマイナーチェンジ
【試乗】新型 ルノー キャプチャー|オススメは驚くほどきめ細やかな制御をするフルハイブリッドのE-TECH
トヨタ アクアのマイナーチェンジが近い? 最新の「トヨタマスク」に変身する人気の小型ハイブリッド
ホンダ シビックタイプR(FK8型)の中古車価格が過去最安に! 人気国産スポーツカー、今オススメの狙い方は?
小洒落たSUV、ルノー キャプチャーが大変身! でも、マイルドな見た目が好きなら前期型がいいんじゃない?
歴代スイフトスポーツの中古車価格や流通台数を解説|祝・スイフト生誕25周年【保存版】