「魔法の絨毯」を味わえるシトロエン C6のレアモデルを発見
2014/06/23

原稿執筆時点でカーセンサーnetに1台のみ掲載されている希少車を紹介するこの企画。今回、2014年6月17日に発見したのは「シトロエンC6」です。日本に正規輸入されたのは3L V6ガソリンモデルのみですが、当該物件は並行輸入されたディーゼルモデルです。
日本には正規輸入されなかったディーゼルエンジン搭載モデル!
最近でこそ普通乗用車におけるディーゼルモデルの販売が活気づいていますが、日本では、ディーゼルは昔ながらの悪いイメージが付きまとっているようです。フランスに旅をした人ならすぐに気づくでしょうが、ガソリン車よりもディーゼル車の割合が多いです。理由は一般的に同排気量のガソリン車よりもCO2排出量が少なく低燃費だからです。
そして、もう1つのメリットがあります。それはガソリンエンジンとは別次元の図太いトルクです。アクセルペダルの踏み込み量とのリニアな“盛り上がり”はガソリンエンジンに劣りますが、力強い加速は独特で癖になります。また、最近のディーゼルエンジンはひと昔前と違って、騒音や振動とはほぼ無縁です。
話をC6に戻しましょう。この3Lディーゼルモデルの最高出力は240ps、最大トルクは45.9kgm。なんと現行ポルシェ911並みのトルクです。車両重量は1870kgありますが、0→100km/h加速は8.9秒を誇ります。ぶっちゃけ飛ばして走るような車ではありませんが、加速はガソリンモデルよりも気持ち良く、ハマります。
ロールスロイスにも使われた油圧制御サスペンション(ハイドラクティブ)がもたらす走りは、“究極のフラットライド”といっても過言ではありません。「魔法の絨毯」と評されるのも納得です。性能的には、最近のM・ベンツのアクティブボディコントロールの方が優秀かもしれませんが、ハイドラクティブは、腕時計で例えると「機械式にこだわり続けている」みたいな素晴らしさを感じさせます。

C6を表現する際「唯我独尊」以外に言葉が見つかりません。ユーザーの声なんてほとんど無視して作られています(笑)。VIP仕様を念頭に置かれたシトロエンの最高級モデルですが、リアシートにカップホルダーはありません。個人的にはトランクのダンパー位置を見るだけで、完全ノックアウトです。リアウィンドウはコンケーブ型で、もう絶句。惚れこみます!

当該中古車は、フランスの中古車が並行輸入されたようですが、写真を見るかぎりとにかく奇麗です。シートもまったく経年劣化を感じさせず、大事にされてきた雰囲気が伝わってきます。C6は7年間で2万3000台強しか作られませんでした。評価こそ高かったものの、あまり売れなかった不運の車です。2008年から生産終了の2012年までの間では、たった6000台(年平均1500台)しか作られませんでした。
お買い得感は少ないかもしれませんが、500万円ほどの高級車を狙っているなら、ご一考いただきたい車です。
■本体価格(税込):469.0万円 ■支払総額(税込):509.3万円
■走行距離:2.4万km ■年式:2012(H24)
■車検:国内未登録 ■整備:別 ■保証:付
■地域:神奈川
日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
あわせて読みたい
スバル STI S210の抽選販売に落選した人へ贈る「今すぐ買えるコレ、代わりにどうですか?」5選
現行型Aクラスが総額100万円台後半から狙えるが買いなのか!? オススメの選び方を考えてみた
「勢いで買っちゃった」ハタチのファーストカーは日産 スカイラインGT-R(32型)
新型クラウンエステート発売の裏でクラウンクロスオーバーの中古車価格が400万円台に! 最高級クロスオーバーSUVの中古車状況やオススメの狙い方を解説
「九州の人気観光地ドライブならココ!」プジョー 3008で行く“旅のプロがオススメ”の絶景・ご当地グルメ・温泉満喫ツアー
【試乗】新型 メルセデスAMG GT63 S Eパフォーマンス 4ドアクーペ|AMG謹製V8エンジンを感じさせてくれるパフォーマンス志向のPHEVモデル
現行型レクサス LSが300万円台!?「果たしてコレは狙い目なのか……?」プレミアム最上級セダンのオススメの買い方を徹底解説!
【試乗】新型 ポルシェ タイカン ターボGT|ドライビングダイナミクスの質を一気に2段くらい上げてしまったトップモデル!
200万円台から選べる輸入スポーツセダン、マセラティ ギブリを知っているか!?
メルセデス・ベンツ Aクラスセダンの平均価格が半年で40万円も下落! 総額200万円から狙えるプレミアムセダンは買いか?