【名車試乗】トヨタ スープラ70|ダイレクト感あるじゃじゃ馬エンジンが楽しめる歴史的なスポーツカー
2024/06/19
▲自動車テクノロジーライター松本英雄氏が、往年の名車トヨタ スープラ(70型)に試乗した際のレポートをお届け開放感と性能を両立したエアロトップ
初代スープラといえば、どのような印象だろうか。1986年に「トヨタ3000GT」として華々しく登場したモデルで、日本では初代、グローバルでは3代目にあたる。


スープラは映画『ワイルドスピード』の影響もあり、スポーツカーのイメージが強いかもしれない。しかし、私のイメージは「高級感ある、マダムのクラスを感じさせるスペシャリティモデル」というものである。
特に3ナンバーモデルは優雅な雰囲気がプンプンだった。しかし、レースで「グループA」のカテゴリーに出場するためのホモロゲ―ション(公認)モデルを製作するなど、徐々にスポーツモデルの風合いが濃くなったように思う。


今回試乗したのは、KINTOが展開する旧車コミュニティの「Vintage Club(ビンテージ クラブ)」でレンタルすることがきるJZA70型スープラだ。
1990年に登場した当時の自主規制上限である、280馬力をたたき出したハイパフォーマンスモデルである。

エンジンは2.5L 1JZ-GTEツインターボチャージと、R154型マニュアルトランスミッションが組み合わされた極めてハイパワーでスポーツコーディネートが整ったモデルだ。
当時、同様のユニットを搭載したチェイサーツアラーVをお借りして箱根を走らせたことがあるが、“箱”とは思えない乗り手を選ぶ走りが今でも思い出される。

話は戻るが、試乗するJZA70の年式は1992年ということなのでマイナーチェンジモデルで、エンブレムも現在と同様のコスモスを感じさせるもデザインである。
そして、特筆すべきはエアロトップモデルであるということだ。現在で言うとマツダ ロードスターRFやホンダ S660のようなモデルである。開放感と性能が両立されている。
現代のモデルは味わえないエンジンフィール

ハーフレザーシートは高級感があっていい。ストロークもしっかりあり現代でも十分通用するスペックだ。
エンジンを始動すると野太い音が大気に解放される。これは純正ではないが雰囲気はいい。先代にあたる60セリカXXよりも前方がロングノーズに感じられる。
クラッチはさすがに280馬力モデルであり重めだが、ハイパワースポーツモデルのステアリングを握ったことがある方ならばどうということはないだろう。
トランスミッションのフィールは少しゆるめの印象で、出力に合わせたトランスミッションである。こちらのフィールが良ければさらに楽しむことができるのではと思う。

ボディ剛性はお世辞にも良いとは言えない。当時のオープン可能なモデルの宿命というべきか。ボディのバイブレーションがあるが、そこを求めるのは贅沢というものかもしれない。
しかし、ブレーキの状態は非常に良好で整備具合がしっかりしていることがうかがえる。また、エンジンも当時のじゃじゃ馬ぶりをほうふつとさせてくれるので、エンジン制御の進化を感じることだろう。

トヨタが、ツインカムツインターボを先駆けて量産したという歴史的な一面も知ることができる。
また、当時のハイパワーを体験できる非常に貴重なモデルを試乗できるVintage Club by KINTOは、とても価値のある取り組みではないだろうか。

スープラ(70型)をはじめ、往年の名車に乗れるサービス
「Vintage Club by KINTO」では試乗したスープラ(70型)をはじめ、往年の旧車を借りられるサービスを展開している。各車両の整備はトヨタ自動車やレストアを手がける新明工業が行う。
レンタルできるモデルは下記サイトを参照。
また、2024年6月19日~9月29日までの期間は静岡キャラバンとして、静岡県各地のディーラーで「セリカXX(A60型)」「スープラ(70型)」「スープラ(80型)」などのレンタルが展開される(※6月19日~7月6日はトヨタカローラ静岡 富士店にて80スープラの展示企画のみ)。
詳細、レンタルの予約は下記のリンクより。

【試乗車 諸元・スペック表】
●スープラ(70型) 2.5 GTツインターボ エアロトップ
| 型式 | E-JZA70 | 最小回転半径 | 5.7m |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | FR | 全長×全幅×全高 | 4.62m×1.75m×1.3m |
| ドア数 | 3 | ホイールベース | 2.6m |
| ミッション | 5MT | 前トレッド/後トレッド | 1.47m/1.48m |
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | 1.72m×1.4m×1.07m |
| 4WS | - | 車両重量 | 1580kg |
| シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
| 乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | 1855kg |
| ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | 0.14m |
| マニュアルモード | - | ||
| 標準色 |
スーパーレッドII、ブラック、ブルーイッシュグレーメタリック、ミディアムターコイズメタリック、スーパーホワイトIV、ダークグリーンマイカ、ブルーメタリック |
||
| オプション色 |
- |
||
| 掲載コメント |
※このクルマの燃費は発売当時の資料により、10モードの数値を表示しております。燃費=8.3km/l |
||
| 型式 | E-JZA70 |
|---|---|
| 駆動方式 | FR |
| ドア数 | 3 |
| ミッション | 5MT |
| AI-SHIFT | - |
| 4WS | - |
| 標準色 | スーパーレッドII、ブラック、ブルーイッシュグレーメタリック、ミディアムターコイズメタリック、スーパーホワイトIV、ダークグリーンマイカ、ブルーメタリック |
| オプション色 | - |
| シート列数 | 2 |
| 乗車定員 | 5名 |
| ミッション 位置 |
フロア |
| マニュアル モード |
- |
| 最小回転半径 | 5.7m |
| 全長×全幅× 全高 |
4.62m×1.75m×1.3m |
| ホイール ベース |
2.6m |
| 前トレッド/ 後トレッド |
1.47m/1.48m |
| 室内(全長×全幅×全高) | 1.72m×1.4m×1.07m |
| 車両重量 | 1580kg |
| 最大積載量 | -kg |
| 車両総重量 | 1855kg |
| 最低地上高 | 0.14m |
| 掲載用コメント | ※このクルマの燃費は発売当時の資料により、10モードの数値を表示しております。燃費=8.3km/l |
| エンジン型式 | 1JZ-GTE | 環境対策エンジン | - |
|---|---|---|---|
| 種類 | 直列6気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク |
| 過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 70リットル |
| 可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 総排気量 | 2491cc | 燃費(WLTCモード) | - |
| 燃費基準達成 | - | ||
| 最高出力 | 280ps | 最大トルク/回転数 kg・m/rpm |
37/4800 |
| エンジン型式 | 1JZ-GTE |
|---|---|
| 種類 | 直列6気筒DOHC |
| 過給器 | ターボ |
| 可変気筒装置 | - |
| 総排気量 | 2491cc |
| 最高出力 | 280ps |
| 最大トルク/ 回転数kg・m/rpm |
37/4800 |
| 環境対策エンジン | - |
| 使用燃料 | ハイオク |
| 燃料タンク容量 | 70リットル |
| 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 燃費(WLTCモード) | -km/L |
| 燃費基準達成 | - |

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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この記事で紹介した車
トヨタ
スープラ 2.0 GTツインターボ ワイドボディ オートマ 青内装 社外フロントリップ 社外18インチAW カロッツェリアオーディオ ダッシュカバー ドライブレコーダー ETC フォグランプ
本体価格218.0万円
支払総額234万円
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