BMW M4GTSは自在に操れる公道のレーシングカーだ
カテゴリー: BMWの試乗レポート
タグ: BMW / クーペ / FR / 4シリーズクーペ / EDGEが効いている
2016/05/27
▲ヨーロッパではプレミアが付いているらしい。もっとも、そんな損得勘定よりも、サーキットを存分に楽しめるBMWという選択は魅力的。ハイパフォーマンスを楽しむのはサーキットに限る、わけだから、実用性も最低限あるM4GTSなら、ほぼ理想的だBMW史上最強の公道走行可能な“レーシングカー”
世界限定、たったの700台。だから、およそ2000万円というハイプライスながらすでに完売御礼。日本へはそのうち30台がやってくるらしい。ニュルブルクリンク北コースでポルシェ 911GT3を上回るラップタイムを記録した(と考えると1950万円もバーゲンか? )、とってもエクスクルーシブなM4を試しに、スペインのGPサーキット・カタルニアで開催された国際試乗会に参加した。
6点式シートベルトでカーボンセル+レザー仕立てのバケットシートに縛り付けられる。アシッド・オレンジのロールバーがものものしくルームミラーに映っていた。ヤル気まんまんで、500馬力のエンジンをスタート!
いやはや、なんとも過激なサウンドじゃないか。チタンテールパイプから響き渡る直6ツインターボエンジンの咆哮は、なるほどサーキットトラックにお似合いのラウドさ。
速度制限のピットロードを2速でゆっくり走らせていても、アクセルオフでは強烈なバックファイア音を響かせていた。
数周のウォームアップののち、いっきに速度を上げていく。加速の鋭さもさることながら、専用チューニング仕立てのデュアルクラッチDCTによるダイレクトかつ俊敏なシフトアップに驚嘆。ガツンと踏みつつ微妙なコントロールを許すブレーキシステムも抜群。
サーキットでのハンドリングは、前アシの動きが文字どおり手に取るように分かる、といった大変高いレベルのもので、最新レーシングカーのフィールに近い。後ろアシが時おり500馬力をもてあましたとしても、自然と即座に対処できてしまうあたり、すべての動きが正確にドライバーへと伝わっているということの証だろう。“自在に操れる”という表現は、まさにM4GTSのためのフレーズだと思う。
▲CFRP製パーツや室内軽量化構造など徹底的に軽量化、パワー・ウェイト・レシオ3.2kg/psを実現した
▲軽量化のため2シーター仕様に。ロールバーなどが備わるクラブ・スポーツ・パッケージやCFRP製バケットシートが備わる
▲CFRP製の角度調整式ウイングなど多くの専用装備を装着。リアランプには平面で均一に発光するOLEDを採用した【SPECIFICATIONS】
■グレード:M4 GTS ■乗車定員:2名
■エンジン種類:直6DOHCターボ ■総排気量:2979cc
■最高出力:500/6250[ps/rpm]
■最大トルク:600/4000-5500[n・m/rpm]
■駆動方式:FR ■トランスミッション:7DCT
■全長x全幅x全高:4690x1870x1385(mm) ■ホイールベース:2810mm
■車両価格:1950万円
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