【試乗】新型 ルノー キャプチャー E-TECHハイブリッド|ソフトで安心感あるフランス流のおもてなしが詰まった1台
2022/09/13
▲2022年9月に発表されたルノー キャプチャー E-TECHハイブリッド。自動車テクノロジーライターの松本英雄氏によるインプレッションをお届けする第3のE-TECH HYBRIDモデル
「E-TECH HYBRID」はルノーが誇る独自性をもったハイブリッドシステムである。
このシステムではクラッチや遊星歯車などを使用せず、 2つのモーターで動力とギア同士の回転の同調をとりながら、マニュアル車のようなギアの組み合わせで動かすことができる。
そうすることで、ロスが少なく素早いシフトが可能で、エンジンの力を効率よく使えるというメリットがあるのだ。
日本では、アルカナというクーペタイプのSUVに初めてE-TECH HYBRIDが搭載された。
横置きのエンジン搭載車としては力強い大型なデザインが特徴のモデルだが、高速などの加速では力不足が否めなかった。
その後、5ドアハッチバックのルーテシアにもE-TECH HYBRIDが搭載された。
アルカナより出力は若干抑えられたが、160㎏軽くなっている恩恵は大きかった。しかし、真直性などに疑問が残ったのも事実だ。
そして、今回試乗するのが、BセグメントのクロスオーバーSUVとして人気の高いキャプチャーのE-TECH HYBRIDモデルだ。


ソフトで安心感のあるセッティング
結論から言えば、最もバランスが良い組み合わせである。
1420kgの車重はアルカナより50kgほど軽く、ホイールベースはルーテシアと同様でハンドリングの軽快感もある。
さらに、最低地上高が高められていることもあって、軽い路面のアンジュレーションでもストロークの縮みは抑制されている。
そのため、張り感はないがしなやかなであり、サスペンションの動きが収束するのも早いためシャープな印象だ。
加速感はルーテシアのそれとは大差はないが、リアの沈み込みが少なく、動きは機敏。
キャプチャーの方が全長こそ155mmほど長いが、制動時も加速時もキャビンの揺れが最小限にとどめられており、前後バランスも良好である。
それにも増して乗り心地とトラクションは良好で、BセグSUVのハイブリッドモデルの中では際立ってしなやかだ。

近しいルーテシアとは重量もディメンションも違いがあるが、目線は高く見切りも良好で、しかもこのクラスにしては質感が高い。

E-TECH HYBRIDという独自のハイブリッドを有し、時代に合ったクロスオーバーSUVのキャプチャーは、かゆいところに手が届く仕様として、「こういうモデルが欲しかった!」と強く思えるモデルに違いない。
路面との対話を育んだフランス流のセッティングは、国内外の他メーカーでは感じることができない、このクラスとしてはソフトで安心感ある印象である。

【試乗車 諸元・スペック表】
●イーテック ハイブリッド レザーパック
| 型式 | 5AA-HJBH4MH | 最小回転半径 | 5.4m |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | FF | 全長×全幅×全高 | 4.23m×1.8m×1.59m |
| ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.64m |
| ミッション | 4AT | 前トレッド/後トレッド | 1.56m/1.54m |
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 4WS | - | 車両重量 | 1420kg |
| シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
| 乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
| ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | 0.17m |
| マニュアルモード | - | ||
| 標準色 |
ブルーマリンフュメ/ノワールエトワールM |
||
| オプション色 |
ブランナクレM/ノワールエトワールM、オランジュアタカマM/ノワールエトワールM、ブルーアイロンM/ノワールエトワールM、ルージュフラムM/ノワールエトワールM、ノワールエトワールM/ブランアルバトル |
||
| 掲載コメント |
- |
||
| 型式 | 5AA-HJBH4MH |
|---|---|
| 駆動方式 | FF |
| ドア数 | 5 |
| ミッション | 4AT |
| AI-SHIFT | - |
| 4WS | - |
| 標準色 | ブルーマリンフュメ/ノワールエトワールM |
| オプション色 | ブランナクレM/ノワールエトワールM、オランジュアタカマM/ノワールエトワールM、ブルーアイロンM/ノワールエトワールM、ルージュフラムM/ノワールエトワールM、ノワールエトワールM/ブランアルバトル |
| シート列数 | 2 |
| 乗車定員 | 5名 |
| ミッション 位置 |
フロア |
| マニュアル モード |
- |
| 最小回転半径 | 5.4m |
| 全長×全幅× 全高 |
4.23m×1.8m×1.59m |
| ホイール ベース |
2.64m |
| 前トレッド/ 後トレッド |
1.56m/1.54m |
| 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 車両重量 | 1420kg |
| 最大積載量 | -kg |
| 車両総重量 | -kg |
| 最低地上高 | 0.17m |
| 掲載用コメント | - |
| エンジン型式 | H4M | 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆ |
|---|---|---|---|
| 種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク |
| 過給器 | - | 燃料タンク容量 | 48リットル |
| 可変気筒装置 | - | 燃費(JC08モード) | 27.1km/L |
| 総排気量 | 1597cc | 燃費(WLTCモード) |
22.8km/L
└市街地:20.4km/L └郊外:24.1km/L └高速:22.6km/L |
| 燃費基準達成 | - | ||
| 最高出力 | 94ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
148(15.1)/3600 |
| エンジン型式 | H4M |
|---|---|
| 種類 | 直列4気筒DOHC |
| 過給器 | - |
| 可変気筒装置 | - |
| 総排気量 | 1597cc |
| 最高出力 | 94ps |
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
148(15.1)/3600 |
| 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆ |
| 使用燃料 | ハイオク |
| 燃料タンク容量 | 48リットル |
| 燃費(JC08モード) | 27.1km/L |
| 燃費(WLTCモード) | 22.8km/L
└市街地:20.4km/L └郊外: 24.1km/L └高速: 22.6km/L |
| 燃費基準達成 | - |

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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