【試乗】新型 ルノー ルーテシア E-TECHハイブリッド|国産のハイブリッドにはないしなやかさをもつフレンチコンパクト
2022/08/10
▲2022年6月に発表されたルノー ルーテシアE-TECHハイブリッド。自動車テクノロジーライターの松本英雄氏によるインプレッションをお届けするアルカナと同じプラットフォームを採用するが……
先立って「E-TECHハイブリッド」を搭載して登場した、ルノー アルカナのインプレッションについては、すでに試乗記にてお伝えした。
今回は、同じシステムを搭載したハッチバックモデル「ルーテシア E-TECHハイブリッド」に試乗する機会を得たので、その際の様子をお伝えしよう。
このルーテシアも、そして先日試乗したアルカナも同様に、ルノーと日産とのアライアンスで作られたCMF-Bプラットフォームを採用している。
そのため、形や全高、全幅、全長が一回り小さくても、基本的には同じ骨格を用いているということだ。
しかし、ルーテシアの方がホイールベースが短く、150kgも軽量なため、どのような性格に仕上がっているのか楽しみである。
足回りのセッティングから感じるルノーの底力


ルーテシアは、4代目から一気にクオリティが向上したが、この5代目でも当然さらに進化している。
走りがしなやかなだけでなく、ハンドリングとサスペンションのセッティングで、質の良さまでをも感じとれるモデルに成長した。
また、プレス技術も高まり、よりハイバリューな佇まいとなっている。
そして、今回の「E-TECHハイブリッド」という機構には、クラッチや遊星歯車などを使用せず2つのモーターで動力と回転の同調をとるため、マニュアル車のようなギアの組み合わせで動かすコトができるというメリットがある。
負荷が高くないときは、モーターのみのEV走行が可能。アルカナよりも確実に軽快さを感じることができる。
フラットな路面でゆっくりとアクセルを踏み込むと、1.6L NAユニットとモーターの相乗効果により、ダイレクトで静粛性が高く上品な加速を見せる。

一方で、さらにアクセルを踏み込むと、一層加速を要求されたエンジンの音は高くなり、加速がワンテンポ遅れる。
これは、ヒラヒラ感ある動きが特徴のルーテシアのキャラクターには、似合わない挙動だ。
じっくりとアクセルを踏み込んだときの方が、乗り味は心地よく、落ち着きを感じさせ感触が良い。
続いて高速道路へと入る。
アクセルをほどよい位置でパーシャルにすると、心地よいドグクラッチ式のギアのシフトアップを感じる。
小気味よく軽快で、エンジンとモーターの共存を音と体で体験できる。
高速コーナーでのシフトアップ時でもトルクステアは出ず、至極、車体の姿勢は滑らかである。
サスペンションの沈み込みも滑らかだ。ガソリンモデルに比べて110kgも増しているのに、その重みをもろともしないセッティングはルノーの底力といえる。
高速を巡航してみると、アルカナに比べて直進安定性は少々落ちる傾向だ。
また、横風によるリアの動きは、ガソリンモデルでは感じられなかった部分で、重量バランスの難しさを感じる。
見た目にはフルハイブリッドという雰囲気はないが燃費も良く、乗り心地は国産のハイブリッドにはないしなやかさがある。
F1で鍛えられたトランスミッションと電動技術を駆使した新たなハイブリッド機構は、メカ好きの日本人には魅力的かもしれない。


【試乗車 諸元・スペック表】
●イーテック ハイブリッド レザーパック
| 型式 | 5AA-BJAH4MH | 最小回転半径 | 5.2m |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | FF | 全長×全幅×全高 | 4.08m×1.73m×1.47m |
| ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.59m |
| ミッション | 4AT | 前トレッド/後トレッド | 1.51m/1.5m |
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 4WS | - | 車両重量 | 1310kg |
| シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
| 乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
| ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | -m |
| マニュアルモード | - | ||
| 標準色 |
ブラングラシエ |
||
| オプション色 |
ルージュフラムメタリック、オランジュバレンシアメタリック、ブルーアイロンメタリック、ノワールエトワールメタリック |
||
| 掲載コメント |
- |
||
| 型式 | 5AA-BJAH4MH |
|---|---|
| 駆動方式 | FF |
| ドア数 | 5 |
| ミッション | 4AT |
| AI-SHIFT | - |
| 4WS | - |
| 標準色 | ブラングラシエ |
| オプション色 | ルージュフラムメタリック、オランジュバレンシアメタリック、ブルーアイロンメタリック、ノワールエトワールメタリック |
| シート列数 | 2 |
| 乗車定員 | 5名 |
| ミッション 位置 |
フロア |
| マニュアル モード |
- |
| 最小回転半径 | 5.2m |
| 全長×全幅× 全高 |
4.08m×1.73m×1.47m |
| ホイール ベース |
2.59m |
| 前トレッド/ 後トレッド |
1.51m/1.5m |
| 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 車両重量 | 1310kg |
| 最大積載量 | -kg |
| 車両総重量 | -kg |
| 最低地上高 | -m |
| 掲載用コメント | - |
| エンジン型式 | H4M | 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆ |
|---|---|---|---|
| 種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク |
| 過給器 | - | 燃料タンク容量 | 42リットル |
| 可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 総排気量 | 1597cc | 燃費(WLTCモード) |
25.2km/L
└市街地:21.9km/L └郊外:26.2km/L └高速:25.5km/L |
| 燃費基準達成 | - | ||
| 最高出力 | 91ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
144(14.7)/3200 |
| エンジン型式 | H4M |
|---|---|
| 種類 | 直列4気筒DOHC |
| 過給器 | - |
| 可変気筒装置 | - |
| 総排気量 | 1597cc |
| 最高出力 | 91ps |
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
144(14.7)/3200 |
| 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆ |
| 使用燃料 | ハイオク |
| 燃料タンク容量 | 42リットル |
| 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 燃費(WLTCモード) | 25.2km/L
└市街地:21.9km/L └郊外: 26.2km/L └高速: 25.5km/L |
| 燃費基準達成 | - |

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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