キャデラック エスカレードはその伝統を受け継ぐ車だ
カテゴリー: キャデラックの試乗レポート
2015/06/25
▲フロリダのビーチ界隈みたいなトゥーマッチ文化というか、日本にないサイズや生活観、もしくは人生観を感じさせる1台。ラッパーやダンサー、現代芸術家だけでなく、つねにボディガード連れで行動する方や、豪華別荘でけん引用途SUVが欲しい方にも最適解といえるでしょう
アンチ控えめの美学。キャデラックの伝統ここにアリ
今回デビューした4代目エスカレードは、今や控えめな高級車であるCTSやATSなどセダン系と逆に、ラッパーかトレーダーはたまた社長かセレブか、「成功者」が成功を示すための1台。そもそもキャデラックがそういう車だったことを思えば、保守本流の正調でもある。
縦型LEDの細いヘッドライト、レザーとウッドをふんだんに用いダッシュボードまわりの質感を高めたインテリアが、パッと見での大きな特徴。試乗したのは最上級グレードの「プラチナム」だ。車内に乗り込むと3重シールの密閉性の高いドアと、堅牢なボディに包まれる。
パワーユニットはC7コルベットのLT1の親戚となる新型の6.2Lスモールブロック直噴V8で、可変バルブタイミングコントロールと気筒休止機能を併せ持つ。アクセルひと踏みした瞬間から、フワーッと薫り立つようなトロトロのビッグ・トルクは、ダウンサイジング系がライト煙草とすれば、葉巻のようなズンと深い味わい。ひとたび走り出せば気筒休止の瞬間はほぼ分からないほど自然だし、この守られ感と視線の高さを感じつつ、最大625NmものV8のビッグ・トルクに揺られる高揚感は、唯一無二のものだ。ちなみにBOSEの16スピーカーのサウンドシステムは、かなりキラキラした音だった。
それにしても2.7t近い巨体を山道で扱いにくいと感じさせない、電動パワステの味つけもお見事。75%以上が高張力鋼版というボックスフレームの剛性も寄与しているはずだ。
豪華さに酔いしれるというより、古きよきアメリカンな大らかさを、今日のキャデラックらしいアップデートされたスムーズタッチで味わえる、そこが新型エスカレードの妙味といえる。
▲パワートレインは426psを発揮する6.2L直噴V8に6速ATの組み合わせ。LSD標準装備のAWDとなっている
▲BOSEのアクティブノイズキャンセレーション機能は静粛性に貢献
▲最上級グレードの「プラチナム」では、セダン系と同様に手触りのよいセミアニリン・ナッパレザーのパワーシートが奢られ、マッサージ機能も備わる
【SPECIFICATIONS】
■グレード:プラチナム ■乗車定員:7名
■エンジン種類:V8OHV ■総排気量:6153cc
■最高出力:426/5600[ps/rpm]
■最大トルク:623/4100[N・m/rpm]
■駆動方式:4WD ■トランスミッション:6AT
■全長×全幅×全高:5195×2065×1910(mm) ■ホイールベース:2950mm
■車両重量:2650kg
■車両本体価格:1249万円(税込)
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