日産 エルグランド【プレイバック試乗】
2010/06/01
コンセプト
最高峰の基本路線は不変。ボディはやや拡大傾向
1997年に登場した初代エルグランドは、極めて押し出しが強いフロントマスク、LLクラスと呼ぶにふさわしい広く快適なキャビン、パワフルなエンジンなど、お父さん族にわかりやすい魅力を併せ持っていたことからこのクラスのベストセラーカーとなった。今回フルモデルチェンジを受けた2代目の狙いもまったく同じ。「“夢”と“くつろぎ”と“感動”を提供する最高級ミニバン」という開発コンセプトの下、再び力と豪華さを好むお父さん族に鋭く迫っている。
ボディサイズは先代比で長さが+45mm、幅で+20mmとさらに大型化。全長約4.8m×全幅1.8mの堂々とした体躯だ。ただし全高だけは20mm下がって1920mmとなった。搭載エンジンが3500ccのV型6気筒ガソリンエンジン一本というのも、今の時代では豪気と言える。
室内&荷室空間
居住空間は超巨大。内装の作りも実に丁寧
室内が広いのはこのクラスではもはや当たり前。真っ平らな床にスライド量の大きい3列シートを設置しており、調節次第でどうとでもスペースを割り振れる。なかでも後方に相当な荷物置き場を確保しつつ各席に十分な足元空間を作れるのは、室内長が3m近くもあるLLクラスならではの必殺技だ。注目はお洒落なインテリア。メーターパネルはドライバー中心の湾曲した薄型で、左端に角度調節可能な8インチのモニターが続くモダンな雰囲気。AV機器のリモコンがシートバックにスマートに収納できるなど小技も利いている。
シートは前から2+3+3の8人乗りが基本だが、3分割のセカンドシートは中央だけロングスライドするので様々な使い方ができる。フロア高が40mm下がって乗降性が良くなったのもニュースだ。
ドライブフィール
快適性は大きく進化。足回りはかなりソフト
走り出して最初に感心するのが、乗り心地のソフトさと静粛性。前モデルのちょっとドタドタした振動はなくなり、路面のうねりをしなやかにいなすスムーズでフラットな乗り心地を実現している。また加速中のエンジン音はそれなりに耳に届くが、巡航中のキャビンはとても静か。100km/hの回転数は 2100rpmでささやくようだし、風切り音やロードノイズも少ない。だから後席との会話も弾む。ただし足回りは柔らかい。したがってカーブでのロールは大きめ。ステアフィールも接地感がちょっと希薄なので、しっかりした乗り味を求める人には車高が10cm低く、タイヤも1サイズ大きいハイウェイスターがお勧めだ。
3500ccのガソリンエンジンは重いボディをウムを言わさず引っ張ってくれ、豪快な走りが楽しめる。
こんな人にオススメ
豪快なお父さん。コンセプト通りだが、ホントにそういう人がスッとイメージされる。ただしスポーツ性にこだわるなら他の選択肢にも目を向けたほうがよい。クラウンとかマークIIなどからミニバンに乗り替える人なら、この世界観はわかりやすいハズ。あと経済性もあまり気にしないことね。SPECIFICATIONS
| グレード | ハイウェイスター |
| 駆動方式 | FR |
| トランスミッション | 5AT |
| 全長×全幅×全高(mm) | 4835×1800×1910 |
| ホイールベース(mm) | 2950 |
| 車両重量(kg) | 2000 |
| 乗車定員 | 8人 |
| エンジン種類 | V型6気筒DOHC |
| 総排気量(cc) | 3498 |
| 最高出力 | 177kW(240ps)/6000rpm |
| 最大トルク | 353N・m(36.0kg-m)/3200rpm |
| 車両本体価格 | 330.0万円 |
日産 エルグランド【プレイバック試乗】/試乗レポート
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