マツダ デミオはやっぱり傑作コンパクトハッチだ。年次改良でさらに進化した人馬一体感
2016/02/27

ドライバビリティのさらなる向上を図った新デミオ
Bセグメントに1.5リッター直噴ディーゼル「SKYACTIV-D」を搭載して日本におけるコンパクトカーの概念を変えた4代目マツダ デミオ。発売から1年半がたち、年次改良が行われた。エントリーモデルであってもさらなる進化を怠らないマツダの姿勢がすばらしい。
販売実績が好調なモデルは改良コストに還元することができる。デミオもその1台だ。内外装に凝った意匠を採用することも可能だが、マツダの真骨頂はユーザーを満足させるドライビングの楽しさの追求だ。すなわち目にはつかない中身となる。
狙い通り磨きがかかったドライビングフィール
実際にどう変わっているのか報告をしたい。今回は、新旧モデルを乗り比べるという改良の差がわかりやすい試乗会で、いずれもXD Touring(6AT、4WD)を試乗した。まず、復習という意味で2014モデルに乗ってみる。この価格とクラスにしてドライバビリティからハンドリング、内装の雰囲気までまとまった世界観が素晴らしいとあらためて感じる。2016年モデルがどこまで昇華されているのかいっそう楽しみになった。
さぁ、年次改良が施されたモデルの試乗だ。すばらしい……走り出してすぐにステアリングフィールの違いがわかる。遊びの部分が減った印象だ。個人的にはあの中立付近の曖昧さも好きであったが、新型は、よりドライバーと車の一体感を実現している。
次に感じたのが、例えば踏切を渡るときに感じるようなバイブレーションの改善である。明らかにマイルドになっている。ボディ剛性が変わったような印象さえ受ける。ダンパーがより細かな凹凸を受け止めてバネに追従する。最適なセッティングだからこそボディに衝撃を与えずしなやかな乗り心地となる。
次に加速である。今回の改良では、最もトルクを必要とする低速からの出足の制御に細かく手を入れたわけだが、以前よりも過敏な動きに感じられた。前モデルはおとなしめで、それはそれで落ち着いていて良かった。ドライビング的には低速の出足よりも中間加速のレスポンスを向上させた方が楽しいはずである。今後はそのあたりにも期待したい。
首都高速を走ってみたのだが、静粛性はとても向上している。一定速度から加速していくときのエンジン音も上質だ。また、コーナリング時の動きも安定感が増しており、より安心して運転することができる。
あらためて思うが、この価格帯における最良のBセグメント(小型車)であることは間違いはない。



【SPECIFICATIONS】
■グレード:XD Touring L Package ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直列4気筒DOHCターボ ■総排気量:1498cc
■最高出力:77(105)/4000[ kW(ps)/rpm]
■最大トルク:250(25.5)/1500-2500[N・m(kgf・m)/rpm]
■駆動方式:4WD ■トランスミッション:6EC-AT
■全長×全幅×全高:4060×1695×1525(mm) ■ホイールベース:2570mm
■車両重量:1220kg
■車両本体価格:221.4万円(税込)
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