“大人好み”に仕立てられたリトラクタブル・ファストバック、マツダ ロードスターRF(プロトタイプ試乗)
2016/12/24

専用の2Lエンジンは、粘り強く扱いやすい
RFとは「リトラクタブル・ファストバック」、すなわちルーフが格納できるファストバックを意味する。ファストバックとは、Aピラーからのルーフラインがなだらかに傾斜しながらリア後方に流れるデザインを指す。このフォルムは後部に厚みが出るため、ソフトトップ仕様に比べ、往年の美しいスポーツカーが備えていたような「ロングノーズショートデッキ」のプロポーションに近づくのだ。


搭載するエンジンは専用にあつらえられたSKYACTIV-G2.0 2Lガソリンエンジンだ。これに6MTまたは6ATのトランスミッションが組み合わされる。

まず印象的だったのが剛性感。ドアを開けた瞬間にソフトトップとは異なる重厚さが感じ取れる。ルーフを閉じた状態では、さすがに走行中の静粛性が良い。高められたシャシー剛性もそれに一役買っているはずだ。ルーフの開閉はスムーズ。信号待ちの間にスイッチ一つで素早くルーフを開けられる。オープン走行でも、剛性の高さを実感。風の巻き込み加減もちょうどいい。スタイリッシュなデザインと高い剛性感がもたらす上質な走りは、十分に“大人好み”のレベルをクリアしている。
SKYACTIV-G2.0は、フライホイールのチューニングによってブリッピングもレスポンシブ。MTで2速から一気に5速までシフトアップしても、エンジンはしっかり粘ってくれる。乗り心地もしっくりとして、とても快適だ。ATも同様に乗りやすく、アクセルを踏み込んでも不必要なキックダウンをしないで粘り強く速度を乗せる。ATであるが歯切れの良いシフトアップがスポーツカーの要素を高める。走りの面でも“大人好み”に仕上げられている印象だ。
ライトウェイト2シーターのロードスターが、これほどまで大人のファストバックに変貌してしまうのかと驚きである。


【SPECIFICATIONS】
■グレード:RS ■乗車定員:2名
■エンジン種類:直4DOHC ■総排気量:1997cc
■最高出力:116(158)/6000 [ kW(ps)/rpm]
■最大トルク:200(20.4)/4600[N・m(kgf・m)/rpm]
■駆動方式:2WD(FR) ■トランスミッション:6MT
■全長×全幅×全高:3915×1735×1245(mm) ■ホイールベース:2310mm
■車両重量:1100kg
■JC08モード燃費:15.6(㎞/L)
■ガソリン種類/容量:ハイオク/45(L)
■車両価格:373.68万円(税込)
【関連リンク】
あわせて読みたい
【2025年最新版】軽トラの最強は? オススメ現行モデルの燃費や荷室を比較、購入時の注意点も解説!
【試乗】新型 アストンマーティン ヴァンキッシュ|V12を積んだ新たなFRフラッグシップは、リアルスポーツからGTまで劇的に変化する乗り味を得た!
【試乗】新型 テスラ モデルY|もはや走りにも文句はなくなり全方位進化でBEV最強の1台へ!
【試乗】新型 アウディ A5|堂々たるサイズの新ネーミング基幹車種、ベーシックモデルも必要十分に実用的!
新型CX-80登場から半年、前身モデルCX-8が買い時に? 中古車価格は? マツダの3列シートSUV、今オススメな買い方・選び方を解説
【試乗】新型 ヒョンデ インスター|軽自動車の十八番を奪うBEV! 愛らしいスタイルでも快適性はクラス以上!
令和のデートカー5選|現在のオススメをZ世代が紹介!プレリュード復活予定の2025年に選ばれるのはどのモデル?
マツダ RX-8の魅力は速さじゃない!? 中谷明彦とZ世代モータージャーナリストが、ロータリーエンジン搭載スポーツカーの魅力に迫る【カーセンサー中谷塾】#4
新型ボルボ XC90の新車価格1019万円に絶望した人に贈る「半額500万円で買えるコレ、代わりにどうですか?」5選
トヨタ スープラ(A90型)生産終了の発表に絶望した人に贈る「代わりコレ、新車在庫がなくなったときに備えてどうですか?」5選