これほどの技術を踏襲した大衆車は他にない!? スズキ ソリオ ハイブリッドの実力(試乗レポート)
2017/04/30

他メーカーの追随を許さないソリオの存在感
ソリオが、日本の道路事情にピッタリのコンパクトミニバンであることは、新しくルーミー&タンク(トヨタ)やトール(ダイハツ)が発売されたことからもわかる。
スズキの着眼点は間違いなかった。もちろん、他社の追従も必ずあると感じていたことだろう。一気に引き離すべく、2015年には4代目が登場。性能向上のため、一新されたプラットフォームのアーキテクチャー、とにかく軽量で高剛性のシャシーなどを作り出し、同カテゴリーでナンバーワンのハンドリングや乗り心地を実現している。
そして、ついに昨年末、新しいハイブリッド仕様が追加。試乗したので、簡単に今までの「マイルドハイブリッド」と今回追加された「ハイブリッド」の違いを説明しながら、印象をお伝えしたい。

2つの選べるハイブリッド
スズキのマイルドハイブリッドは、発進や加速負荷の大きいときに背中をちょっと押す程度のアシストをする仕様だ。ISG(モーター機能付発電機)に、変速機付きCVTの恩恵もあり、スイスイとストレスなく走る。これはこれで全く問題はない。
一方、今回ソリオのライナップに加わった新しいハイブリッド仕様は、これにさらなる付加価値を与え、性能アップを図ったものだ。具体的には、マイルドハイブリッドのISGはそのままだが、トランスミッションが特別。MTベースで作ったAGS(オートギヤシフト)という2ペダルのATに、MGU(Motor Generator Unit)というモーターのみでも走行可能な動力を搭載している。

伝達効率の良いAGSは、スムーズでMTのようなダイレクト感も味わえるので、もともと評価していたが、MGUを搭載するとどんな働きをするのか……個人的にはその点が楽しみであった。
そもそもMTの難点は、変速時にトルクの落ち込みから立ち上がる部分で、燃費とドライバビリティを悪化させてしまう点にある。しかし、このソリオハイブリッドの場合、通常走行時はもちろん、シフトアップ時のトルク変動が大きい場面でも、モーターのアシストを介入させ連続的でなめらかなトルク特性になっている。結果、スムーズな加速を生みだしているのだ。これは、理解してはいたが盲点でもあった。
実際に乗ってみると、見事なカバー力でスムーズな印象。もちろん、EVモードでも走行できる。
試乗コースは、富士山に向かってタイトなコーナーが連続する山道であったが、スムーズで力強い走りを提供してくれた。ハンドリングは相変わらず良好なので、安心感もある。乗り心地も高速と一般道含めて極めて良い。



【SPECIFICATIONS】
■グレード:HYBRID SZ ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直4DOHC ■総排気量:1242cc
■最高出力:67(91)/6000 [ kW(ps)/rpm]
■最大トルク:118(12)/4400 [N・m(kgf・m)/rpm]
■モーター最高出力:10(13.6)/3,185~8,000[ kW(ps)/rpm]
■モーター最大トルク:30(3.1kg・m)/1,000~3,185[N・m(kgf・m)/rpm]
■駆動方式:FF ■トランスミッション:5AT
■全長×全幅×全高:2515×1420×1360(mm) ■ホイールベース:2480mm
■車両重量:990kg
■JC08モード燃費:32.0(㎞/L)
■ガソリン種類/容量:レギュラー/32(L)
■車両価格:206.28万円(税込)
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