【図説で愛でる劇中車 第8回】これぞマッドマックス! 相棒・インターセプターと、狂気に満ちた敵の改造車
2019/12/14

国内外問わず様々な映像作品(アニメも含め!?)に登場したあんな車やこんな車を、イラストレーター遠藤イヅルが愛情たっぷりに図説する不定期連載!
第8回は、1979年の初公開以降、コアで熱いファンを生み出したアクション映画「マッドマックス」シリーズから、同映画の車としてまず思い浮かぶ「V8インターセプター」をはじめとした3台の車をご紹介しましょう。
多くの作品に影響を与えた「マッドマックス」
1979年、オーストラリアで製作された「マッドマックス」で展開される舞台は、そう遠くない未来。
暴走族による凶悪犯に対抗する警察組織「MFP(メイン・フォース・パトロール)」の警官マックス(マクシミリアン・ロカタンスキー)が、暴走族に復讐する姿を描いた作品です。
1981年に作られた続編の「マッドマックス2」では、荒廃した大戦後という世界観、モヒカンヘアの「ザ・悪党」という姿の敵役などが登場してバイオレンスの度合いをアップ。漫画「北斗の拳」や、ロボットアニメ「蒼き流星SPTレイズナー(の、第2部)」や、アメリカのプロレスラーユニット「ロードウォリアーズ」など各方面にも大きな影響を与えました。
その後1985年に第3作「マッドマックス/サンダードーム」、そして2015年になって最新作の「マッドマックス 怒りのデス・ロード」が公開されています。
余談なのですが、第1作「マッドマックス」って実は超低予算で、「世界一興行収入と製作費の差が大きい映画」としてギネスブックに認定されたことがあるそうです。
マッドマックスといえば「V8インターセプター」
そしてマッドマックスといえば、マックスが乗り込む相棒で、「サンダードーム」以外に“出演”する黒塗りのパトカー「V8インターセプター」です。
精悍なフロントマスクに太いリアタイヤ、ボンネットからはエンジン、ボディサイドからは左右4本ずつ排気管が顔を出す大迫力のこの車、劇中では「ブラック・パーシュート・スペシャル」と呼ばれています。
ベースはオーストラリア・フォードの「ファルコンXB GT」。351キュービック・インチ(5.8L)のV8エンジンはDOHC化され、ウェイアンド製スーパーチャージャーによって600馬力を発生するという設定でした。
第1作では、黄色、青、赤の派手なカラーリングが印象的な、ファルコンXAやXBを改造したMFP用セダン型パトカーも登場。イラストでは、マックスが乗り込んだ仕様を描いてみました。

「怒りのデス・ロード」に登場する狂気に満ちた改造車
第3作「サンダードーム」以来27年ぶりに製作された、マッドマックスシリーズ最新作「怒りのデス・ロード」では、「マッドマックス2」以降の「文明社会が崩壊した世紀末感たっぷりな世界」が引き続き描かれていますが、「サンダードーム」ではあまり出てこなかったカーアクションがスケールアップして復活。
しかも登場する車たちは、車体がハリネズミみたいにトゲトゲだったり、車体前部に人をくくりつける十字架をもっていたり、常軌を逸した狂気に満ちた改造が施された車ばかり! そのすべてを網羅することはできないため、ここでは厳選して1台だけ描いてみました。
それが、 1959年式キャディラック・クーペ・ドゥ・ビルを改造した「ギガホース」。敵の首領「イモータン・ジョー」の車で、ボディをなんと“2段重ね”、V8エンジンもダブルで搭載。ドでかいタイヤによって全高はなんと4mというモンスターです。いったいどうやったらこんな車を思いつくんでしょう(驚愕)!

上映40周年を記念してイベントも開催。人気はまだ続く!?
そんなマッドマックスシリーズは、ヒャッハー! な破天荒ぶりで1979年の上映から今でも人気が高く、V8インターセプターはレプリカを作る人もいるほど。
日本でも2019年11月に「マッドマックス・コンベンション2019」が開催され、第1作でグースを演じたスティーヴ・ビズレイ、「マッドマックス2」の敵ヒューマンガス役のシェル・ニルソンなども来日して登壇。マッドマックスファンを熱狂させました。
まだまだこれからも、マッドマックスシリーズの人気は衰えることを知らないようです。

イラストレーター/ライター
遠藤イヅル
1971年生まれ。大学卒業後カーデザイン専門学校を経て、メーカー系レース部門のデザイナーとして勤務。その後転職して交通系デザイナーとして働いたのち独立、各種自動車メディアにイラストレーター/ライターとしてコンテンツを寄稿中。特にトラックやバス、商用車、実用的な車を好む。愛車はプジョー 309とサーブ 900。
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