【試乗】新型 アルピーヌ A110|クラス最高峰のパフォーマンスを発揮! それでいて上品さ漂う完璧なスポーツカー
2022/07/26
▲2022年2月にマイナーチェンジを受けた、フレンチミッドシップスポーツのアルピーヌ A110。今回は「GT」と「S」の2グレードに試乗する機会を得た。自動車テクノロジーライターの松本英雄氏によるインプレッションをお届けするマイナーチェンジでエンジンパワーがアップ
2018年に試乗した新生アルピーヌ A110も、登場から3年半が経ちマイナーチェンジ(MC)を受けた。
このMCモデルでは、3つのタイプをチョイスすることができる。
ベースの“A110”は持ち前の良質な素性を堪能できるモデルで、エンジンパワーに変更はない。
そして、エンジンパワーがアップされた“A110 GT”と“A110 S”である。
今回は、この2台に箱根で試乗する機会を得たので、その様子をお伝えしよう。


上品で完璧なスポーツカーを味わえるA110 GT
初めにA110 GTへと乗り込む。
インフォテインメントもグレードアップして、ますます使い勝手が良くなったそうだ。
それ以上にセンスの良さが際立つのが、高級感あるインテリアの質感だ。プレミアム感の演出がとにかく上手だと感じる。

Dボタンをセレクトしてスタートだ。
今回のMCのトピックスの一つが、このA110 GTとA110 Sに搭載されるエンジンがパワーアップされ、300psとなったこと。
エンジンを始動すると、以前よりも低音が利いているようだ。チューニングされた4気筒ユニットのエグゾーストから奏でる音は、気持ちを高揚させる。
持て余すようなポテンシャルをもつが、街中を流すだけでも十分に嬉しさを感じることができる。
奏でる音と同時に、ゲトラーク製のデュアルクラッチ式のトランスミッションも心地よくシフトアップする。
サスペンションはしなやかで底付き感はなく、ターンパイクの緩やかなアンジュレーションを美しくなぞる。
路面とのコンタクトに申し分ない。ステアリングフィールはさらに意のままに正確無比を増した。

後日、A110 GTをさらに長い期間借り、日常使いをしてみた。
乗り心地もしなやかで見切りもよく気取っていない。車をよく知る通好みとは、このようなモデルのことではないかと思う。
常用のスポーツカー4気筒部門では最高峰のパフォーマンスである。これ以上のモデルがあれば知りたいくらいだ。
それでいて、コーナーを速く! とか加速うんぬんよりも、上品で完璧なスポーツカーを味わえるという喜びの方が大きい。
MCモデルと控えめな言い方をしているが、リファインモデルといった方が良いと思う。各部のネガを洗い出してポジティブに発展するアルピーヌのやり方は王道でいい。

サーキットやワインディングで真価を発揮するA110 S
続いて、A110 Sに乗り込む。
こちらもGT同様の300ps仕様だが、乗り込んだときのボディの沈み込みが明らかに違い、ソリッドな印象だ。
走り出してすぐに感じたのが、路面とのコンタクトがダイレクトだということ。
これは、相当な速度に達しなければ、動きがスムーズに感じられないというポテンシャルであるということだ。
具体的には、路面状態の良いサーキットのようなシーンで、間違いなくパフォーマンスを発揮するセッティングだ。

一般道では、むしろ気を抜くと路面のうねりによってシビアなステアリング操作が必要となる。
スポーツカーの際立った特性としては間違いのないハンドリングだが、ある程度必要な「曖昧さ」が少なくなっているのも事実だ。
どこか遠くの素晴らしい景色を見に行くのはGTに任せ、Sはハンドリングを堪能するためにサーキットやワインディングを流すのにうってつけである。

フランスらしいエレガントで心地のよいスポーツカーを感じるならば、私は断然GTをオススメする。
いつまでも乗り続けたいエッセンスが満載の、ファインされたモデルである。
【試乗車 諸元・スペック表】
●GT
| 型式 | 7BA-DFM5P4 | 最小回転半径 | 5.8m |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | MR | 全長×全幅×全高 | 4.21m×1.8m×1.25m |
| ドア数 | 2 | ホイールベース | 2.42m |
| ミッション | 7AT | 前トレッド/後トレッド | -m/-m |
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 4WS | - | 車両重量 | 1130kg |
| シート列数 | 1 | 最大積載量 | -kg |
| 乗車定員 | 2名 | 車両総重量 | -kg |
| ミッション位置 | コラム | 最低地上高 | -m |
| マニュアルモード | ◯ | ||
| 標準色 |
ブラン グラシエ |
||
| オプション色 |
ブルーアルピーヌM、ブラン イリゼM、グリ トネールM、ノワールプロフォンM、ブルーアビスM、グリ トネール マット、オランジュ フーM |
||
| 掲載コメント |
- |
||
| 型式 | 7BA-DFM5P4 |
|---|---|
| 駆動方式 | MR |
| ドア数 | 2 |
| ミッション | 7AT |
| AI-SHIFT | - |
| 4WS | - |
| 標準色 | ブラン グラシエ |
| オプション色 | ブルーアルピーヌM、ブラン イリゼM、グリ トネールM、ノワールプロフォンM、ブルーアビスM、グリ トネール マット、オランジュ フーM |
| シート列数 | 1 |
| 乗車定員 | 2名 |
| ミッション 位置 |
コラム |
| マニュアル モード |
◯ |
| 最小回転半径 | 5.8m |
| 全長×全幅× 全高 |
4.21m×1.8m×1.25m |
| ホイール ベース |
2.42m |
| 前トレッド/ 後トレッド |
-m/-m |
| 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 車両重量 | 1130kg |
| 最大積載量 | -kg |
| 車両総重量 | -kg |
| 最低地上高 | -m |
| 掲載用コメント | - |
| エンジン型式 | M5P | 環境対策エンジン | - |
|---|---|---|---|
| 種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク |
| 過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 45リットル |
| 可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 総排気量 | 1798cc | 燃費(WLTCモード) |
14.1km/L
└市街地:9.6km/L └郊外:15km/L └高速:16.7km/L |
| 燃費基準達成 | - | ||
| 最高出力 | 300ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
340(34.6)/2400 |
| エンジン型式 | M5P |
|---|---|
| 種類 | 直列4気筒DOHC |
| 過給器 | ターボ |
| 可変気筒装置 | - |
| 総排気量 | 1798cc |
| 最高出力 | 300ps |
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
340(34.6)/2400 |
| 環境対策エンジン | - |
| 使用燃料 | ハイオク |
| 燃料タンク容量 | 45リットル |
| 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 燃費(WLTCモード) | 14.1km/L
└市街地:9.6km/L └郊外: 15km/L └高速: 16.7km/L |
| 燃費基準達成 | - |
●S
| 型式 | 7BA-DFM5P4 | 最小回転半径 | 5.8m |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | MR | 全長×全幅×全高 | 4.21m×1.8m×1.25m |
| ドア数 | 2 | ホイールベース | 2.42m |
| ミッション | 7AT | 前トレッド/後トレッド | 1.56m/1.55m |
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 4WS | - | 車両重量 | 1120kg |
| シート列数 | 1 | 最大積載量 | -kg |
| 乗車定員 | 2名 | 車両総重量 | -kg |
| ミッション位置 | コラム | 最低地上高 | -m |
| マニュアルモード | ◯ | ||
| 標準色 |
ブラン グラシエ |
||
| オプション色 |
ブルーアルピーヌM、ブラン イリゼM、グリ トネールM、ノワールプロフォンM、ブルーアビスM、グリ トネール マット、オランジュ フーM |
||
| 掲載コメント |
- |
||
| 型式 | 7BA-DFM5P4 |
|---|---|
| 駆動方式 | MR |
| ドア数 | 2 |
| ミッション | 7AT |
| AI-SHIFT | - |
| 4WS | - |
| 標準色 | ブラン グラシエ |
| オプション色 | ブルーアルピーヌM、ブラン イリゼM、グリ トネールM、ノワールプロフォンM、ブルーアビスM、グリ トネール マット、オランジュ フーM |
| シート列数 | 1 |
| 乗車定員 | 2名 |
| ミッション 位置 |
コラム |
| マニュアル モード |
◯ |
| 最小回転半径 | 5.8m |
| 全長×全幅× 全高 |
4.21m×1.8m×1.25m |
| ホイール ベース |
2.42m |
| 前トレッド/ 後トレッド |
1.56m/1.55m |
| 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 車両重量 | 1120kg |
| 最大積載量 | -kg |
| 車両総重量 | -kg |
| 最低地上高 | -m |
| 掲載用コメント | - |
| エンジン型式 | M5P | 環境対策エンジン | - |
|---|---|---|---|
| 種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク |
| 過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 45リットル |
| 可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 総排気量 | 1798cc | 燃費(WLTCモード) |
14.1km/L
└市街地:9.6km/L └郊外:15km/L └高速:16.7km/L |
| 燃費基準達成 | - | ||
| 最高出力 | 300ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
340(34.6)/2400 |
| エンジン型式 | M5P |
|---|---|
| 種類 | 直列4気筒DOHC |
| 過給器 | ターボ |
| 可変気筒装置 | - |
| 総排気量 | 1798cc |
| 最高出力 | 300ps |
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
340(34.6)/2400 |
| 環境対策エンジン | - |
| 使用燃料 | ハイオク |
| 燃料タンク容量 | 45リットル |
| 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 燃費(WLTCモード) | 14.1km/L
└市街地:9.6km/L └郊外: 15km/L └高速: 16.7km/L |
| 燃費基準達成 | - |

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
【関連リンク】
あわせて読みたい
’07 フェラーリ F430|空力とヘリテージが息づくV8ミッドシップ【名車への道】
光岡 M55とダッジ チャレンジャーは本当に似てるのか問題。アメ車好きにも刺さるのか、ガチ比較してみた!
おトク感重視ならあえて輸入車狙いもアリ? 中古車ならではの値落ち率に注目せよ!【中古車購入実態調査】
若い世代は人と同じ車はNG? 周りとちょっと違う個性的な1台を中古車で【中古車購入実態調査】
’73 シトロエン DS|独自のデザインと乗り心地、そのすべてに“哲学”がある【名車への道】
~300万では選べない、1000万では高すぎる~ 600万円で探せる一度は乗っておくべきクルマ【カーセンサーEDGE 2025年11月号】
FD3S型RX-7の価格高騰が止まらない……悔しいから少しでも賢く狙う方法を真剣に考えてみた!
【祝! 頭文字D30周年】 主人公・藤原拓海の愛機ハチロクことスプリンター トレノAE86の中古車状況は今どうなってる? モデル概要、狙い方も併せて解説
R34型スカイラインGT-Rが高すぎる……少しでも賢く狙う方法はないのか、真剣に考えてみた!
【悲報】レクサス ISが“ほぼ”生産終了。絶望したあなたに贈る「代わりにコレ、どうですか?」5選









