【試乗】新型 トヨタ カローラ|イメージ一新! 欧州で育て上げられた新世代セダン
2019/11/11
▲2019年9月にフルモデルチェンジされたトヨタ カローラ。自動車テクノロジーライターの松本英雄氏による公道試乗の模様をレポートする好評のプラットフォームを使用
C-HRやレクサス UXの試乗などで何度かお伝えしているが、トヨタの新たなアーキテクチャーで作られたGA-Cプラットフォームはとてもいい。
プリウスで初めて採用されたが、C-HRからぐっと良くなって本領発揮となった。
車の基本は、骨格でもあるプラットフォームで決まってくる。
各メーカーしのぎを削っていることは間違いない。
これに一本筋が通っていないと、曖昧な移動する手段のみの車となってしまう。
▲人気のコンパクトSUV、C-HRと同様のGA-Cプラットフォームを採用する全幅1700mmの壁を越え3ナンバーに
カローラのセダンは、いうなれば一生懸命になって操作する必要に駆られない、落ち着いてゆとりをもって走らせる車という印象がある。
車を単なる移動の手段として走らせていたユーザーが、ステアリングを握っているような雰囲気が否めなかった。
果たして、この3ナンバーのディメンションをもったカローラの意味を考えてみたい。
スタイリングはハッチバックであるカローラスポーツ同様のフロントマスクだ。
しかし、全幅がスポーツよりも45mmほどナローな幅である。
加えて日本仕様車は、欧州仕様からボディパネルを変更して扱いやすさを重視している。
前後のフェンダーのボディパネルだけではなく、ドアも専用の寸法で作られている力の入れ様だ。
しかし、キャビン内の広さは欧州仕様とは差はない。
扱いやすさを重視している点が理解できる。
▲先代から85mm全幅が伸びて、カローラとして初めて3ナンバーとなった
▲後席のスペースは長距離移動であってもストレスのない広さが確保されている新しいのに扱いやすいエンジンフィール
我々が試乗したセダンは1.8Lのガソリンモデルで、CVT仕様のみのバリエーションとなる。
エンジンを始動する。ハイブリッドモデルのエンジンが始動したときよりも静粛性は高い。
走り出しも極めてスムーズで扱いやすい。
昔からガソリンモデルを乗っている人であれば、ちゅうちょなく取り扱える。
CVTによるATは、回転を抑えながらスムーズな運転が可能なギア比を、細かくコントロールしてくれる。
出力もモーターやターボのように高い位置から加速するのではなく、アクセルの踏み方によって低回転から徐々に湧き上がる。
古典的であるが、安心できる変わらないパワープラントだ。
これでなければ扱いにくい、と言うユーザーも必ずいるはずである。
フロントドアのキャビンはガラスエリアも広く、視認性が良好だ。
一方、リアドアの窓付近の造形は少々タイトな印象で視認性が劣る。
▲視認性の高いフロントビュー
▲1.8Lのエンジンは、ガソリンエンジンらしいフィールを感じさせてくれるこれまでの延長線上では語れない
路面のアスファルトの種類が変わっても、キャビンに伝わる音が大きく変わることなく、静粛性の良さを持続してくれる。
そして乗り心地はとてもいい。
スポーツに比べて、ゆったりとした乗り心地を醸し出す。
先代のカローラセダンと比べても、スタビリティがどっしりしている。
車名がもつステレオタイプのイメージから脱却した、リニアで重厚感あるハンドリングだ。
カローラという名であるが、中身は欧州で鍛えられた全く違った奥深さを追加した乗り味である。
ちょっとチープな印象が否めないカローラセダンであったが、経済力から精神的な部分まで安定をした人が欲するようなセダンとなった。
遠出を可能にした要素が、大陸で鍛えられてここ日本に帰って来たのだ。
▲剛性の高さを感じさせる走り【試乗車 諸元・スペック表】
●1.8S
| 型式 | 3BA-ZRE212 | 最小回転半径 | 5.3m |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | FF | 全長×全幅×全高 | 4.5m×1.75m×1.44m |
| ドア数 | 4 | ホイールベース | 2.64m |
| ミッション | CVT | 前トレッド/後トレッド | 1.51m/1.52m |
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | 1.83m×1.51m×1.16m |
| 4WS | - | 車両重量 | 1300kg |
| シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
| 乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | 1575kg |
| ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | 0.13m |
| マニュアルモード | ◯ | ||
| 標準色 |
スーパーホワイトII、シルバーメタリック、セレスタイトグレーメタリック、ブラックマイカ、ダークブルーマイカメタリック |
||
| オプション色 |
ホワイトパールクリスタルシャイン、スパークリングブラックPクリスタルS、スカーレットメタリック |
||
| 掲載コメント |
- |
||
| 型式 | 3BA-ZRE212 |
|---|---|
| 駆動方式 | FF |
| ドア数 | 4 |
| ミッション | CVT |
| AI-SHIFT | - |
| 4WS | - |
| 標準色 | スーパーホワイトII、シルバーメタリック、セレスタイトグレーメタリック、ブラックマイカ、ダークブルーマイカメタリック |
| オプション色 | ホワイトパールクリスタルシャイン、スパークリングブラックPクリスタルS、スカーレットメタリック |
| シート列数 | 2 |
| 乗車定員 | 5名 |
| ミッション 位置 |
フロア |
| マニュアル モード |
◯ |
| 最小回転半径 | 5.3m |
| 全長×全幅× 全高 |
4.5m×1.75m×1.44m |
| ホイール ベース |
2.64m |
| 前トレッド/ 後トレッド |
1.51m/1.52m |
| 室内(全長×全幅×全高) | 1.83m×1.51m×1.16m |
| 車両重量 | 1300kg |
| 最大積載量 | -kg |
| 車両総重量 | 1575kg |
| 最低地上高 | 0.13m |
| 掲載用コメント | - |
| エンジン型式 | 2ZR-FAE | 環境対策エンジン | - |
|---|---|---|---|
| 種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | レギュラー |
| 過給器 | - | 燃料タンク容量 | 50リットル |
| 可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 総排気量 | 1797cc | 燃費(WLTCモード) |
14.6km/L
└市街地:9.6km/L └郊外:15.9km/L └高速:17.6km/L |
| 燃費基準達成 | - | ||
| 最高出力 | 140ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
170(17.3)/3900 |
| エンジン型式 | 2ZR-FAE |
|---|---|
| 種類 | 直列4気筒DOHC |
| 過給器 | - |
| 可変気筒装置 | - |
| 総排気量 | 1797cc |
| 最高出力 | 140ps |
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
170(17.3)/3900 |
| 環境対策エンジン | - |
| 使用燃料 | レギュラー |
| 燃料タンク容量 | 50リットル |
| 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 燃費(WLTCモード) | 14.6km/L
└市街地:9.6km/L └郊外: 15.9km/L └高速: 17.6km/L |
| 燃費基準達成 | - |

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマ50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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