【試乗】新型 メルセデス・ベンツ GLE|走り、積載性、高級感を高次元でかなえるハイパフォーマンスSUV
2020/02/09
▲全長が約10cm長くなり3列シートが備わった新型GLEに、自動車テクノロジーライターの松本英雄氏が試乗したメルセデスSUV四兄弟の次男坊
GLEクラスは2015年にMクラスから名称変更されているが、元をたどれば1997年より20年以上カスタマーに提供されているミディアムクラスの高級SUVである。
弟分にはGLCとGLA、兄貴分にはGLSがあり、メルセデス・ベンツのSUVにおける中間のモデルである。
今回試乗したのは2019年6月に発表された、GLEとしては2代目のモデルだ。
グレードは400d 4MATIC Sports。これはラインナップの中でも、上位に位置するグレードということになる。
最上位モデルの450 4MATIC Sportsとこの400d 4MATIC Sportsには、トルク配分を素早く連続的に行う制御が搭載されているからだ。
▲全長4930mm、全幅1950mmの堂々とした体躯。初代からは若干のサイズアップ
▲洗練されたブリリアントブルーのボディカラー静粛性の高いディーゼルエンジン
試乗コースは山間部のワインディングだ。本当は高速道路を走りたい気持ちもあったが時間の関係でそれは次回に取っておくこととして、今回は低中速を中心としたコースで感じた基本性能をお伝えしたい。
直列6気筒ディーゼルターボユニットは、エンジンを始動しても驚くほど静粛性に長けていた。
このOM656というエンジンユニットはSクラスにも搭載されている。
Dレンジからゆっくりと走り出す。ガソリンモデルのNAで例えるならば7L級のトルクだ。
しかもディーゼルエンジンは燃焼が安定しているために、踏み込んでからの加速への移行が素早い。
そこに新たな4MATICと合わせた9Gトロニックは、ゆとりをもったシフトポジションで5mに届かんばかりの全長と2mを超える全幅の大きな車体を、優雅にそして軽快に走らせる。
▲現行のSクラスにも採用されている直列6気筒エンジン長距離ドライブを試してみたくなる乗り心地
AIRマテックサスペンションは、小さな振幅も大きなうねりもスムーズさを変えずに安定感をもたらす。
下り坂ではわかりにくいが、上り坂が続くツイスティーな道では、前後のサスペンションの協調性によって安定した乗り心地を実現している。
また、ステアリング操作をしたときのロールに対しても、路面とコンタクトをとることができていると感じた。
上り坂の場合は負荷を与えているので前後のトルク配分もコンスタントに可変し、ステアリングもナチュラルで操縦性に影響をきたさない。
この時のエンジンの粘りあるトルク特性は、回転を上げずにヒラヒラとゆとりある走り展開してくれるのだ。
ATも決してビジーにはならず、ホールドのままスロットルのコントロールで調整しながら走らせることができる。
これはドライビングを楽しむという部分においても、とてもいいパフォーマンスといえよう。
直列6気筒は振動面でのダイナミックバランスの基本性能が良質なことから、質の高い加速とクルージングを約束する。
これはきっと、長距離でもさぞ心地よいであろう。
GLEから降りてあらためてタイヤサイズを見ると、専用のAMG20インチホイールとミシュランのラティチュードスポーツ3というタイヤ の組み合わせだった。
これはブレーキ性能やハンドリング性能が引き上げられたラジアルタイヤだ。
しかしそれでいて、良好な乗り心地もしっかりと保持されている。
新型GLEは、スポーテーィでありながら快適性も兼ね備えたモデルであった。
▲新型から標準装備となった電動で格納可能な3列シート
▲3列目シートを格納すればフラットで広大な荷室スペースを確保できる
▲大きなボディサイズを感じさせない機敏性を見せた【試乗車 諸元・スペック表】
●メルセデス・ベンツ GLE 400 d 4MATIC Sports
| 型式 | 3DA-167123 | 最小回転半径 | 5.6m |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | 4WD | 全長×全幅×全高 | 4.94m×2.02m×1.78m |
| ドア数 | 5 | ホイールベース | 3m |
| ミッション | 9AT | 前トレッド/後トレッド | 1.68m/1.73m |
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 4WS | - | 車両重量 | 2390kg |
| シート列数 | 3 | 最大積載量 | -kg |
| 乗車定員 | 7名 | 車両総重量 | -kg |
| ミッション位置 | コラム | 最低地上高 | 0.2m |
| マニュアルモード | ◯ | ||
| 標準色 |
ポーラーホワイト |
||
| オプション色 |
オブシディアンブラック、イリジウムシルバー、モハーベシルバー、カバンサイトブルー、ブリリアントブルー、エメラルドグリーン、セレナイトグレー、ダイヤモンドホワイト、ヒヤシンスレッド |
||
| 掲載コメント |
- |
||
| 型式 | 3DA-167123 |
|---|---|
| 駆動方式 | 4WD |
| ドア数 | 5 |
| ミッション | 9AT |
| AI-SHIFT | - |
| 4WS | - |
| 標準色 | ポーラーホワイト |
| オプション色 | オブシディアンブラック、イリジウムシルバー、モハーベシルバー、カバンサイトブルー、ブリリアントブルー、エメラルドグリーン、セレナイトグレー、ダイヤモンドホワイト、ヒヤシンスレッド |
| シート列数 | 3 |
| 乗車定員 | 7名 |
| ミッション 位置 |
コラム |
| マニュアル モード |
◯ |
| 最小回転半径 | 5.6m |
| 全長×全幅× 全高 |
4.94m×2.02m×1.78m |
| ホイール ベース |
3m |
| 前トレッド/ 後トレッド |
1.68m/1.73m |
| 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 車両重量 | 2390kg |
| 最大積載量 | -kg |
| 車両総重量 | -kg |
| 最低地上高 | 0.2m |
| 掲載用コメント | - |
| エンジン型式 | 656 | 環境対策エンジン | - |
|---|---|---|---|
| 種類 | 直列6気筒DOHC | 使用燃料 | 軽油 |
| 過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 85リットル |
| 可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 総排気量 | 2925cc | 燃費(WLTCモード) | 11.1km/L └市街地:8.3km/L └郊外:10.6km/L └高速:13.7km/L |
| 燃費基準達成 | - | ||
| 最高出力 | 330ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
700(71.4)/3200 |
| エンジン型式 | 656 |
|---|---|
| 種類 | 直列6気筒DOHC |
| 過給器 | ターボ |
| 可変気筒装置 | - |
| 総排気量 | 2925cc |
| 最高出力 | 330ps |
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
700(71.4)/3200 |
| 環境対策エンジン | - |
| 使用燃料 | 軽油 |
| 燃料タンク容量 | 85リットル |
| 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 燃費(WLTCモード) | 11.1km/L └市街地:8.3km/L └郊外: 10.6km/L └高速: 13.7km/L |
| 燃費基準達成 | - |

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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