BMW 3シリーズ (大谷達也)【ニューモデル試乗】
カテゴリー: BMWの試乗レポート
2013/02/14

ガマン要らずのエコカーが続々と登場している昨今ではあるけれど、320dの力強いトルク感はガソリン仕様の320iを凌ぐほど。しかもスポーツ性が高いのにCO2排出量は極少。航続距離の長さを含め、アクティブな行動力を持つ知的な人にこそお勧めの1台です
ハートをとらえたのはダークホース“ディーゼル”
速度が高まるほどにさらに安定していくかのよう
そもそも“ディーゼル好き”の私ではあるけれど、箱根を舞台にアクティブハイブリッド3と2Lディーゼル搭載の320dを乗り比べたら、そりゃ340psを絞り出すハイブリッドが勝っちゃうでしょうとハナから思い込んでいました。しかも、私の試乗日は運悪くドシャ降りの大雨。だから「滑りやすいタイトコーナーが続く長尾峠では4輪駆動の320i xDriveが圧勝かも」なんて予想も捨てきれませんでした。
でも、この日、私のハートをとらえて離さなかったのは、ダークホースであるはずの320dの、しかもワゴンボディのツーリングでした。なぜでしょうか?
まず、ディーゼル臭が薄い。いやいや、本物の匂いの話じゃありませんよ。アイドリング時のノッキング音、それにバイブレーションはガソリン仕様の3シリーズよりわずかに大きめだけれど、問題なく許容の範囲内。走り始めれば、エンジンノイズと振動は相対的にぐっと抑えられ、ガソリンとの差はさらに縮まります。
さらにさらに、エンジン回転の上がり方が極めてスムーズでストレスフリー。おまけに低中回転域ではディーゼルらしくパンチの利いたトルクを生み出してくれて、どんなコーナーからも力強く立ち上がっていきます。
圧巻のブーストモード、BMWらしいハンドリング
一方、アクティブハイブリッド3はBMW伝統のストレート6らしいスムーズさと伸びやかなパワー感が印象的。フルスロットル時に電気モーターがアシストするブーストモードの迫力も圧巻だったけれど、私には320dの速さですでに十分以上。効率よく、みっしりと中身の詰まったパワーを生み出してくれる様子も、なんだか知的かつ未来的です。
ワゴンでありながらまるで車を手のひらに乗せてしまったかのような一体感を味わえるツーリングのハンドリングもBMWらしくて魅力的。しかも価格は491万円から! あー、真剣に買いたい。
SPECIFICATIONS
グレード | ActiveHybrid 3 | ||
駆動方式 | FR | ||
トランスミッション | 8AT | ||
全長×全幅×全高(mm) | 4625×1800×1440 | ||
ホイールベース(mm) | 2810 | ||
車両重量(kg) | 1740 | ||
乗車定員(人) | 5 | ||
エンジン種類 | 直4DOHCターボ+モーター | ||
総排気量(cc) | 2979 | ||
最高出力[ps/rpm] | 306/5800+54 | ||
最大トルク[N・m/rpm] | 400/1200-5000+210 | ||
車両本体価格(万円) | 699 |
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