BMW 4シリーズクーぺ (藤野太一)【ニューモデル試乗】
カテゴリー: BMWの試乗レポート
2013/12/16

スタートプライスは604万円から。そういう意味でもなかなかに大人な選択といえます。ただし真っ黒で味気ない内装を選んだのでは興ざめ。もう少々ワガママに「SPORT」や「LUXURY」グレードで、華やかな内装を選択したいところです
正しいクーペを選びたい方に
既成概念はすぐに間違っていたと気づく
「ほう、なるほど」。要は3シリーズのクーペでしょう。そういう既成概念にとらわれた思い込みは、乗るとすぐに間違っていたと気づく。
もちろん現行F30系3シリーズをベースにすることには違いないが、フロントアクスルにトーションバーを追加した専用サスペンションや、ボディの剛性強化、現行BMWで最も低い重心位置とうたうだけあり、ステアリングの応答性はとても素直だ。路面の大きな凹凸に対しても、ボディが素早く振動を吸収し、明らかに上質な乗り味をみせる。
エクステリアも3シリーズとの差異は一目瞭然。ホイールベースは同様ながら全幅は45mm拡大、それに合わせてトレッドも広げられ、全高は25mm低められている。
以前、BMW AGに在籍する日本人デザイナー、永島譲二氏がこの4シリーズのコンセプトモデルを見ながら、「いまのBMWのデザインはフラットな部分がどこにもなく、常にねじれた面で構成している」と言っていたが、まさに抑揚の効いたワイド&ローなプロポーションが実現されている。
まっとうなクーペを選ぶ事って、かっこいい
エンジンは、428i が2L直4ターボ、435iが3L直6ターボで、ともに8速ATを組み合わせる。試乗できたのは435iだが、アイドリングそこそこの1200回転から400N・mを発揮する。乗りやすさ、その気持ちよさに今さらな話だが、あらためて直6っていい、と思わされた。
また、BMWはことさらにアピールするわけではないが、いわゆる自動ブレーキも標準装備するし、完全停止から発進も可能なACC(アクティブ・クルーズ・コントロール)も用意してある。これも試してみたが、渋滞時などにとても便利な機能だ。
いまどきの4ドアクーペに「それクーペじゃないじゃん!」と心の声でつっこみを入れながら、いまこうしたまっとうなクーペを選ぶことって、かっこいいと思う。
SPECIFICATIONS
グレード | 435i M Sport | ||
駆動方式 | FR | ||
トランスミッション | 8AT | ||
全長×全幅×全高(mm) | 4670×1825×1375 | ||
ホイールベース(mm) | 2810 | ||
車両重量(kg) | 1620 | ||
乗車定員(人) | 4 | ||
エンジン種類 | 直6DOHCターボ | ||
総排気量(cc) | 2979 | ||
最高出力[ps/rpm] | 306/5800 | ||
最大トルク[N・m/rpm] | 400/1200-5000 | ||
車両本体価格(万円) | 774 |
あわせて読みたい
巨匠 ジウジアーロがデザインした中古で買える輸入車を5モデル選んでみた
【試乗】新型 アストンマーティン ヴァンキッシュ|V12を積んだ新たなFRフラッグシップは、リアルスポーツからGTまで劇的に変化する乗り味を得た!
メルセデス・ベンツの電気自動車5選|中古車で超お得!新車価格の半額以下なEV物件もあるが、買いか?オススメな選び方を解説
“SUV疲れ”した人に贈る「代わりに、実用性も備えるスタイリッシュフォルムが新鮮なコレ、どうですか?」5選
【試乗】新型 テスラ モデルY|もはや走りにも文句はなくなり全方位進化でBEV最強の1台へ!
【試乗】新型 アウディ A5|堂々たるサイズの新ネーミング基幹車種、ベーシックモデルも必要十分に実用的!
三菱 デリカD:5の新車価格がアップ……。だったら中古車も見てみませんか? 価格や流通台数、オススメを解説
【試乗】新型 BMWアルピナ B4 GT|Dセグメントセダン最上! 良質なライドフィールを濃密に楽しめる“実用スーパーカー”
令和のデートカー5選|現在のオススメをZ世代が紹介!プレリュード復活予定の2025年に選ばれるのはどのモデル?
新型VW パサートのセダン廃止に絶望した人に贈る「代わりこのプレミアムセダン、どうですか?」5選