【試乗】新型 BMW X1|外見は迫力が増し、走りは繊細さが増したシティ派SUV
2020/02/15
▲2019年10月にマイナーチェンジされたBMW X1。自動車テクノロジーライターの松本英雄氏が公道での試乗を行った力強さを増したフロントフェイス
BMW X1は、2010年に日本で登場して以来、高い人気を誇り続けるSUVだ。
元々は3シリーズのプラットフォームを共用したFRベース車だったが、2015年のフルモデルチェンジでFFベースのプラットフォームとなった。
結果、2代目のX1は、全長とホイールベース縮めながらも、さらに使い勝手のよいSUVへと進化した。
また、全幅と全高が拡大。さらに、操縦安定性も向上させている。
その2代目のX1であるが、昨年に大幅なマイナーチェンジが行われた。
BMWの新しいデザインアーキテクチャーの考え方を導入して、強靭なフロントマスクに生まれ変わったのだ。
バリエーションはFFと4WDのxドライブがあるが、今回はFFモデルのX1 sドライブ 18i xラインに試乗したので、そちらのインプレッションをお伝えしたい。
このモデルは1.5L 3気筒ターボユニットと、ツインクラッチシステムの7速を備えており、伝動効率を重視したモデルといってもいい。
乗り込む前に一回りしてみると、このマイナーチェンジで相当押し出しの強いエクステリアとなったことが分かる。
特にフロントのキドニーグリルの形状は、バックミラーでパッと見ただけならその上のモデルではないかと見間違いそうだ。
▲ボディサイズは変更なく、都市部での取り回しの良さは相変わらず
▲BMWと他車種と同様、キドニーグリルは大型化傾向。上位モデルのX3と見間違うほどの迫力あるフロントフェイス街乗りでも楽しめるフィーリング
ガソリン3気筒ユニットはその特性上、低回転から中回転への移行時に独特なばらけた様なエンジンノイズが聞こえる。
しかし振動面はそれを上手に克服していて、スムーズなユニットとして完成されている。
とても軽やかなユニットだ。
7速DCTは滑らかで発進時には問題ないが、後退時、特に勾配がある状況でのコントロールは少々慣れを要する。
140馬力と22.4kg・mのトルクは、FFでのトラクションとしては最適な出力だ。
その証拠に一気に加速しても、ステアリングが左右にとられたりトラクションを逸脱することはない。
ドライバーを含め前席の乗り心地はスポーティで心地いい。とても軽快な印象だ。
全長が短くなりホイールベースも短いから、軽快さを感じる。
▲最新の1シリーズにも搭載されている新型エンジンを採用パワーによらない加速性をもつ
市街地はとても扱いやすいが、高速はいかがだろうか。
首都高速は路面状態が決して良いとは言えない。
急な減速も頻繁だが、こんな状況でも走りを意識したBMWだけに、ブレーキフィールはFFモデルの中では最高ランクだ。
剛性感があって、踏みこんだ際も不安な要素はない。
踏めば踏むだけ制動力が生まれる。
しかも、コントロール性もとてもいい。
リニアで、同乗者を不快にさせないタッチがここにはあるのだ。
渋滞を抜けて首都高速3号線で速度を上げる。
DCTの利点はダイレクトなシフトワークで、切れが良い。
加速している印象がこれだけでも強調される。
東名高速に入り一つ速度レンジを上げるが、特に変わった様子はない。
ダンピングは速度を上げるほどに心地よいハーシュネスへと変化する。
BMWはハイパワーモデルでなくとも、高速領域で鍛えているのだ。
ひとつ上のFFのSUV。それが進化したX1なのかもしれない。
▲3気筒ながら、長い勾配も力強く駆け上がる力強さを感じた【試乗車 諸元・スペック表】
●X1 sドライブ 18i xライン
| 型式 | 3BA-AA15 | 最小回転半径 | 5.4m |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | FF | 全長×全幅×全高 | 4.46m×1.82m×1.61m |
| ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.67m |
| ミッション | 7AT | 前トレッド/後トレッド | 1.56m/1.56m |
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 4WS | - | 車両重量 | 1520kg |
| シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
| 乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | 1795kg |
| ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | 0.19m |
| マニュアルモード | ◯ | ||
| 標準色 |
- |
||
| オプション色 |
グレイシャー・シルバーメタリック、ミネラル・グレーメタリック、ブラック・サファイアメタリック、ミネラル・ホワイトメタリック、スパークリング・ストーム・ブリリアントE、メディテラニアン・ブルーメタリック、ユーカリ・ベージュメタリック、サンセット・オレンジメタリック、ストーム・ベイメタリック |
||
| 掲載コメント |
- |
||
| 型式 | 3BA-AA15 |
|---|---|
| 駆動方式 | FF |
| ドア数 | 5 |
| ミッション | 7AT |
| AI-SHIFT | - |
| 4WS | - |
| 標準色 | - |
| オプション色 | グレイシャー・シルバーメタリック、ミネラル・グレーメタリック、ブラック・サファイアメタリック、ミネラル・ホワイトメタリック、スパークリング・ストーム・ブリリアントE、メディテラニアン・ブルーメタリック、ユーカリ・ベージュメタリック、サンセット・オレンジメタリック、ストーム・ベイメタリック |
| シート列数 | 2 |
| 乗車定員 | 5名 |
| ミッション 位置 |
フロア |
| マニュアル モード |
◯ |
| 最小回転半径 | 5.4m |
| 全長×全幅× 全高 |
4.46m×1.82m×1.61m |
| ホイール ベース |
2.67m |
| 前トレッド/ 後トレッド |
1.56m/1.56m |
| 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 車両重量 | 1520kg |
| 最大積載量 | -kg |
| 車両総重量 | 1795kg |
| 最低地上高 | 0.19m |
| 掲載用コメント | - |
| エンジン型式 | B38A15A | 環境対策エンジン | - |
|---|---|---|---|
| 種類 | 直列3気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク |
| 過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 61リットル |
| 可変気筒装置 | - | 燃費(JC08モード) | 14.3km/L |
| 総排気量 | 1498cc | 燃費(WLTCモード) | 13km/L └市街地:9.3km/L └郊外:13.6km/L └高速:15.2km/L |
| 燃費基準達成 | H27年度燃費基準 +5%達成車 |
||
| 最高出力 | 140ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
220(22.4)/4200 |
| エンジン型式 | B38A15A |
|---|---|
| 種類 | 直列3気筒DOHC |
| 過給器 | ターボ |
| 可変気筒装置 | - |
| 総排気量 | 1498cc |
| 最高出力 | 140ps |
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
220(22.4)/4200 |
| 環境対策エンジン | - |
| 使用燃料 | ハイオク |
| 燃料タンク容量 | 61リットル |
| 燃費(JC08モード) | 14.3km/L |
| 燃費(WLTCモード) | 13km/L └市街地:9.3km/L └郊外: 13.6km/L └高速: 15.2km/L |
| 燃費基準達成 | H27年度燃費基準 +5%達成車 |

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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