【試乗】新型ベントレー コンチネンタルGT│どんな状況でも優雅さを失わないスーパーラグジュアリー
2023/06/28
▲自動車テクノロジーライター松本英雄氏が、ベントレー コンチネンタルGTに公道試乗した際のレポートをお届け歴史あるグランツーリスモ
誰でもが知っている弩級の高級車といえば、イギリスを代表するふたつのブランドになる。ひとつはロ―ルスロイス、そしてもうひとつがベントレーである。
かたやパッセンジャーカーを代表とする、最高のエンジニアリングでカスタマーに提供する最高級車。一方のベントレーはマシンの高性能化を進めてコスト度外視で性能を求めた。
それらの歴史的な背景が、「ベントレーはドライバーズカーとしてグランツーリングを味わい、スポーツドライビングを享受するモデル」といわれるゆえんである。


イギリスはわが国同様に島国だ。島国ではできない旅行それがグランツーリングである。
イギリスからドーバー海峡を渡りフランス・カレーに到着すると、そこからがコンチネンタル(大陸)の世界だ。すなわちベントレーのコンチネンタルの世界観はイギリスから見た大陸ということになる。
日照時間が短いイギリスは、太陽にあこがれた。カレーに到着したベントレーのステアリングを握るドライバーは、最高の悦としてフランスの山間部のナショナルルートを走りこなしてモンペリエ、アルル、マルセイユといった南仏に向かうのであった。
このように大陸をエクスプレスで走ることができることから、高性能の証しとして「コンチネンタル」と名乗ったゆえんである思う。
だからこそベントレー コンチネンタルGTは、疲れを知らない乗り心地と抜群のハンドリングが基本だ。

今最新のコンチネンタルGTのシートを身体に合わせて、300kmの日帰りドライブに向かおうとしている。4L V型8気筒ターボユニットは550馬力でざっと80kg・mに届かんとするトルクだ。
4Lターボでこの出力は余裕をもった最高出力であり、それよりも扱いやすさを中心に作った印象だ。スタートボタンを押してエンジンを始動する。


すべてにリアルマテリアルを使い、コールドタッチのレバーやスイッチ類が高級感の証拠である。メッキ類も厚く積層されていて、弩級の高級車ならではの質感の良さを垣間見れる。
高級とは一言で言えば「どれだけ手間暇がかかっているか」ということであろうか。縫製の工程とキルティング処理のステッチは、実に4万ものソーイングを経て完成される。
シートに座ったときに、手間暇かけたキャビン内の調度品が走らずして心を豊かにし優雅さを心から楽しませてくれる。

静粛性も超一級品
では、実際に動かしてみよう。機械的に力強いセレクトレバーをDレンジに入れてスタートだ。非常に粘り強いユニットとトランスミッションの統合制御は、のびやかにコンチネンタルGTを走らせる。
一瞬のスピードではないダイナミックなデザインで、堂々とした雰囲気が底知れぬ出力を感じさせる。V8モデル仕様になって山間部を走り感じるのは、軽やかになったという点である。
2.2tのボディであるが全くそんなウエイトを感じない。そして先代に比べてフロントを前方向に伸長したディメンジョンによって、リアに伸びる優雅さが際立った。

そしてこれは、ハンドリングにもとても寄与したレイアウトである。タイトなコーナーでもたえずフラットさを失わず、ドライバーに重さを感じさせない。
しかしこの車の真骨頂は、のびやかに続く高速道路だ。中央自動車道の勾配がきついタイトな高速コーナーも、まるでフラットな道のごとく優雅にクルージングし、身体が左右に振れるなどということはない。
しっとりとした良質なレザーは、腰と背中を優しく包み込む。まるで大型のクルーザーに乗っているかのごとく、波を越えても身体に影響はないといったような感じに似ている。

新東名高速では120km/hでのクルージングを楽しんだ。静寂なクルージングはステアリングを握っていると燃料が続く限りずっと走らせたくなる。
これこそ大陸を走りきる性能だ。コンチネンタルGTとはまだ見えない遠くへ誘う、スーパーウェポンなのである。

▼検索条件
コンチネンタルGT(3代目)×全国【試乗車 諸元・スペック表】
●V8 4WD
| 型式 | 7BA-BCCVD | 最小回転半径 | -m |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | 4WD | 全長×全幅×全高 | 4.88m×1.97m×1.41m |
| ドア数 | 2 | ホイールベース | 2.85m |
| ミッション | 8AT | 前トレッド/後トレッド | 1.67m/1.67m |
| AI-SHIFT | ◯ | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 4WS | - | 車両重量 | 2165kg |
| シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
| 乗車定員 | 4名 | 車両総重量 | -kg |
| ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | -m |
| マニュアルモード | ◯ | ||
| 標準色 |
アンスラサイト、アンスラサイトサテン、ベルーガ、ブラッククリスタル、オニキス、ロイヤルエボニー、スペクトル、ストームグレイ、チタングレイ、ブラックサファイア、ブルークリスタル、ダークサファイア、ファウンテンブルー、ジェットストリームII、キングフィッシャー、ライトサファイア、ライトウインザーブルー、マーリン、メテオ、モロカンブルー、ネプチューン、オックスフォードブルー、ピーコック、ポルトフィーノ、シークインブルー、シルバーレイク、サンダー、ウインザーブルー、アンバー、アラビカ、ベンテイガブロンズ、ブロンズ、ブロッガー、キャメル、ダークカシミア、ハバナ、カーメン、ライトガゼル、オレンジフレイム、ペールブロッガー、ローズゴールド |
||
| オプション色 |
- |
||
| 掲載コメント |
※諸元・装備情報は一部本国仕様の情報を掲載しております |
||
| 型式 | 7BA-BCCVD |
|---|---|
| 駆動方式 | 4WD |
| ドア数 | 2 |
| ミッション | 8AT |
| AI-SHIFT | ◯ |
| 4WS | - |
| 標準色 | アンスラサイト、アンスラサイトサテン、ベルーガ、ブラッククリスタル、オニキス、ロイヤルエボニー、スペクトル、ストームグレイ、チタングレイ、ブラックサファイア、ブルークリスタル、ダークサファイア、ファウンテンブルー、ジェットストリームII、キングフィッシャー、ライトサファイア、ライトウインザーブルー、マーリン、メテオ、モロカンブルー、ネプチューン、オックスフォードブルー、ピーコック、ポルトフィーノ、シークインブルー、シルバーレイク、サンダー、ウインザーブルー、アンバー、アラビカ、ベンテイガブロンズ、ブロンズ、ブロッガー、キャメル、ダークカシミア、ハバナ、カーメン、ライトガゼル、オレンジフレイム、ペールブロッガー、ローズゴールド |
| オプション色 | - |
| シート列数 | 2 |
| 乗車定員 | 4名 |
| ミッション 位置 |
フロア |
| マニュアル モード |
◯ |
| 最小回転半径 | -m |
| 全長×全幅× 全高 |
4.88m×1.97m×1.41m |
| ホイール ベース |
2.85m |
| 前トレッド/ 後トレッド |
1.67m/1.67m |
| 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 車両重量 | 2165kg |
| 最大積載量 | -kg |
| 車両総重量 | -kg |
| 最低地上高 | -m |
| 掲載用コメント | ※諸元・装備情報は一部本国仕様の情報を掲載しております |
| エンジン型式 | - | 環境対策エンジン | - |
|---|---|---|---|
| 種類 | V型8気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク |
| 過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 90リットル |
| 可変気筒装置 | ◯ | 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 総排気量 | 3996cc | 燃費(WLTCモード) | - |
| 燃費基準達成 | - | ||
| 最高出力 | 550ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
770(78.5)/4000 |
| エンジン型式 | - |
|---|---|
| 種類 | V型8気筒DOHC |
| 過給器 | ターボ |
| 可変気筒装置 | ◯ |
| 総排気量 | 3996cc |
| 最高出力 | 550ps |
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
770(78.5)/4000 |
| 環境対策エンジン | - |
| 使用燃料 | ハイオク |
| 燃料タンク容量 | 90リットル |
| 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 燃費(WLTCモード) | -km/L |
| 燃費基準達成 | - |

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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