新型マツダ CX-5にディーゼル搭載がなくて絶望した人に贈る「代わりにこのディーゼル車、どうですか」5選
2025/08/12

えっ、ディーゼルエンジンは用意されないの?
素晴らしきロングセラーモデルとしてCX-60の登場後も愛され続け、リスペクトされ続けている2代目マツダ CX-5。その3代目モデルが2025年7月10日、ついに欧州で発表された。
そして「これはもう大注目するしかない!」と思ったわけだが、欧州で発表された新型CX-5では、なんとディーゼルターボエンジン、つまりこれまでのグレード名でいうところの「XD」が廃止され、パワーユニットはマイルドハイブリッド機構付きの2.5Lガソリンエンジンのみとなる模様。

主力であるはずのディーゼルターボエンジン搭載車を心待ちにしていた人にとっては残念きわまりない事態だが、いつまでも残念がってばかりいても仕方がない。ここはひとつ気持ちを切り替え、幻の「ディーゼルターボ版3代目マツダ CX-5」の代わりになり得るディーゼル系SUVを、中古車マーケットの中から探してみることにしよう!
幻の3代目CX-5 XDの代わり①|マツダ CX-5(2代目)
→想定予算:総額280万~390万円
「幻の3代目CX-5 XD」の代わりを探すのはある意味簡単だ。
超ロングセラーである2代目CX-5 XDの、超絶熟成された最終世代を購入すれば、おおむねの目的は達成可能となる。

もちろん新型である3代目CX-5のビジュアルは、公開された画像を見る限りではかなりいい感じに進化しているわけだが、かといって2代目のビジュアルがイマイチなわけではない。もちろんこのあたりは個人的な好みにより話は変わってくるが、個人的にはややイケイケ風味な3代目より、落ち着いたイメージとなる2代目の方が好ましいとも思える。
また車としての全体的な機能も、3代目はもちろんグッと上げてくるはずだが、かといって2代目CX-5の機能や性能がイマイチなわけではない。むしろ熟成された2代目最終世代の方が、何かと未知数な新規モデルよりも好ましいという可能性もあるはずだ。

現在、2代目のXD系(ディーゼルターボエンジン搭載グレード)の新車はディーラーに注文や問い合わせが殺到しているとも聞くが、中古車市場では、2023年9月以降に販売された最終世代の低走行即納物件が多数流通している。
価格はグレードにもよるが、走行1万km以下の物件が総額総額280万~400万円といったところ。総額300万円ぐらいで良質物件を買っておけば、3代目の上陸以降も長きにわたって「ディーゼルターボを搭載するCX-5ならではの魅力」を堪能できるだろう。
▼検索条件
マツダ CX-5(2代目)×XD系×2023年9月~幻の3代目CX-5 XDの代わり②|マツダ CX-60(初代)
→想定予算:総額400万~450万円
CX-5とある程度類似するSUVである初代マツダ CX-60のディーゼルターボまたはディーゼルハイブリッド搭載グレードでも、「幻の3代目CX-5 XD」の代わりはまあまあ務まるはずだ。

ご承知のとおりCX-60は、マツダのラージ商品群第1弾として2022年9月に登場したミドルサイズSUV。
ボディサイズは2代目CX-5より若干大柄な全長4740mm×全幅1890mm×全高1685mmで、ディーゼルエンジンとしては3.3L直6ディーゼルターボの「SKYACTIV-D 3.3」と、同エンジンに48Vマイルドハイブリッド機構を組み合わせた「e-SKYACTIV-D」の2種類が用意されている。
これまたご承知のとおり、CX-60の初期世代は「足が硬すぎる」と評価されることも多いSUVだったが、2025年2月には大幅改良を実施。ダンパーの減衰力やスプリングレート、ブッシュマウントなどを刷新したことで、初期型とは異なる乗り味となった。

そんな大幅改良後のディーゼルエンジン搭載グレードの中古車はまだ少なめだが、それでも直6ディーゼルターボ車が20台ほど、総額400万~450万円付近のゾーンで流通している。
またディーゼルハイブリッドも、ごく少数ではあるが総額500万円台にて販売されている。2代目CX-5とはデザインの雰囲気もサイズ感もやや異なる1台だが、大幅改良後の中古車であれば、なかなか悪くない選択となるだろう。
▼検索条件
マツダ CX-60(初代)× XD系 ×2025年2月~▼検索条件
マツダ CX-60(初代)× XDハイブリッド系 ×2025年2月~幻の3代目CX-5 XDの代わり③|マツダ CX-8(初代)
→想定予算:総額320万~450万円
これまたCX-5よりはいささか大柄なSUVにはなってしまうが、雰囲気と乗り味に関してはマツダ CX-8の方が、3代目CX-5を心待ちにしていた人にとってはCX-60よりもフィットするのかもしれない。

今さらご説明の必要はなさそうだが、マツダ CX-8は2017年9月から2024年3月まで生産された全長4925mm×全幅1845mm×全高1730mmの3列シートSUV。
搭載されるディーゼルターボエンジンは2代目CX-5と同じ2.2L直4ディーゼルターボの「SKYACTIV-D 2.2」だが、最高出力と最大トルクはCX-5用よりも増強された190ps/450N・mとなっている。
こちらもCX-5と同じく何度も年次改良が施され、年々そのクオリティを上げていった1台だが、特に最終進化型である2022年12月以降の大幅改良世代を選ぶようにすれば、「幻の3代目CX-5 XD」にも匹敵する満足を得られる可能性は高い。

マツダ CX-8のディーゼルターボエンジンを搭載する大幅改良世代の中古車価格は、走行2万km台までの物件に絞った場合で総額320万~450万円。
人によっては全長4925mmのボディも3列目シートも、もしかしたら不要なのかもしれない。しかしこれを機に、自分の好みよりもひと回り大きな車に乗り替えてみるというのも、また何か新しい、想像もしていなかった新しいライフスタイルが始まる可能性を感じさせる、なかなかステキなチョイスなのではないかと思う。
▼検索条件
マツダ CX-8(初代)× XD系× 2022年12月~幻の3代目CX-5 XDの代わり④|メルセデス・ベンツ Eクラスオールテレイン(初代)
→想定予算:総額320万~430万円
ここまではマツダ車に絞って「幻の3代目CX-5 XD」の代わりを探してきた。
しかしよく考えてみれば、探す際の必要条件は「ディーゼルエンジンである」ということと「2代目マツダ CX-5と同じぐらい乗り味が良いこと」の2つしかない。あとはせいぜい「3代目CX-5と同程度の価格であること」「人と荷物を十分に積載できるサイズであること」ぐらいだろうか。
であるならば初代メルセデス・ベンツ Eクラスオールテレインも、十分に「代わり」たり得るはずだ。

初代メルセデス・ベンツ Eクラスオールテレインは、2017年9月に上陸したクロスオーバーモデル。先代メルセデス・ベンツ Eクラスステーションワゴンの最低地上高を25mm高めて140mmとしたうえで、シルバークロームのアンダーガードやブラックのホイールアーチカバーなどでSUVらしさを強調している。
ボディサイズは全長4950mm×全幅1860mm×全高1495mmで、パワーユニットは最高出力190ps/最大トルク400N・mの2L直4ディーゼルターボ。駆動方式は全車フルタイム4WDだ。
この初代Eクラスオールテレインはとにかくフットワークが良好な1台で、乗り心地のよさと操縦性の高さはピカイチと言っても過言ではないレベル。
また、インディビジュアルモードを含む計5種類のドライブモードを駆使すれば、ご自身の好みにかなり合致する良好な乗り味を堪能でき、その際の味わいの良さはCX-5に勝るとも劣らない。

2020年9月のマイナーチェンジを経た後期型の中古車はさすがに高額だが、前期型であれば総額320万~430万円付近の予算で検討可能。
ボディタイプや全体の雰囲気はマツダ CX-5とずいぶん異なるが、本質的な部分だけでいえば、「幻の3代目CX-5 XD」の代わりに十分なり得る1台である。
▼検索条件
メルセデス・ベンツ Eクラスオールテレイン(初代)幻の3代目CX-5 XDの代わり⑤|三菱 デリカD:5(初代)
→想定予算:総額340万~420万円
代わり③としてマツダ CX-8を推した際に、「これを機に、自分の好みよりもひと回り大きな車に乗り替えてみるというのも、また何か新しい、想像もしていなかった新しいライフスタイルが始まる可能性を感じさせる、なかなかステキなチョイスなのではないか」と述べた。つまり車のサイズや形状が、自身のライフスタイルを規定することもある――という話だ。
であるならば、CX-5と同様のSUVというボディ形状にはこだわらず、いっそ「ミニバン」を選んでみてもよいのではないか。
もちろん、その際にごくフツーのミニバンを選んでしまっては、「幻の3代目CX-5 XD」の代わりにはなりにくい。選ぶべきは、ほぼSUV並みの走破性を有している希有なミニバン、三菱 デリカD:5のディーゼルターボエンジン搭載モデルだろう。

2007年から新車販売が続いている超絶ロングセラーである三菱 デリカD:5は、前期型ではガソリンエンジンの2WD車も存在したが、2019年2月以降のビッグマイナーチェンジ世代は2.3L直4ディーゼルターボ+フルタイム4WDの仕様に統一。ディーゼルならではの力強い走りが味わえると同時に、本格SUVに勝るとも劣らぬ悪路走破性能を堪能できるミニバンとなった。
マツダ CX-5に興味を持っている人は、そもそもミニバンには興味なしなのかもしれない。しかし、デリカD:5の「どんな荷物でも車内に放り込むことができる四角い形状」と「その気になれば7~8人が乗ることもできる」というレイアウトに「SUV並みの走破性」という特性が合わさったとき、あなたの人生に、それまでは想像もしなかった新しい趣味やライフスタイルをもたらす可能性がある。

もちろん人生とは自分の意思で切り開くべきものだが、「車が切り開くライフスタイル」というか、車が“きっかけ”になる場合があってもいいはず。
もしもそんな部分にご興味があるディーゼル系SUVファンの方がいらっしゃったなら、ぜひ一度、後期型三菱 デリカD:5のこともチェックしてみてほしい。
▼検索条件
三菱 デリカD:5(初代) × 2019年2月~
自動車ライター
伊達軍曹
外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツR EX Black Interior Selection。
この記事を読んでいる人にオススメの動画
【関連記事】
この記事で紹介している物件
あわせて読みたい
最新型トヨタ クラウンの中古車価格が半年で60万円以上ダウン! 流通台数も増えた人気国産セダン、今オススメの狙い方は?
6代目 BMW 7シリーズ が200万円台から買えるけど大丈夫か? ラグジュアリーセダンの買い方を解説!
新型アウディ Q3が発表されたけど先代になるモデルはお買い得になってるのか? 中古車状況やオススメの選び方を解説
憧れの高級車「ポルシェ」が総額200万円台から狙える!? 中古車平均総額が1年で50万円ダウンした初代パナメーラのオススメの買い方・選び方を紹介
フォーミュラカーだけじゃない! 「F1/エフワン」は主人公ブラピの私用車までかっこいい!【図説で愛でる劇中車 第23回】
メルセデス・ベンツ Eクラスワゴン(5代目)の中古価格が1年で約90万円ダウン! 人気輸入ワゴン、今オススメの買い方、選び方は?
ベンツの最上級セダン 先代Sクラスが総額200万円台から買えるというのは本当か? オススメの選び方をご紹介!
日産 パトロールの日本導入が待てないあなたに贈る「代わりにこのゴツいSUV、どうですか」5選
先代メルセデス・ベンツ GLCの中古車平均価格が1年で70万円ダウン! 輸入SUVでトップクラスの人気を誇るこの1台、今オススメの買い方・選び方は?
スバル STI S210の抽選販売に落選した人へ贈る「今すぐ買えるコレ、代わりにどうですか?」5選