ポルシェ ボクスター/ケイマン GTS(嶋田智之)【海外試乗】
カテゴリー: ポルシェの試乗レポート
2014/07/03

超高価格系スーパーカーなんていらない、かも
くそっ! やっぱり絶品じゃないか! と思った。もともとスポーツカーとしての死角らしい死角が見当たらない現行ボクスター&ケイマンだが、それぞれのトップグレードとして追加された“GTS”は、決して安くないスポーツクロノパッケージとPASMの最強コンビ、それに20インチホイールを標準で備え、ハンドリングマシンとしての抜群の気持ちよさと運動性能をあらためて見せつける。

軽やかで素直で素早いターン。狙ったラインから外れる気が全くしないトレース性。恐るべきコーナリングスピード。饒舌なインフォメーション。オーバーステアを誘発しても無理なくピタリと姿勢を収めていけるような従順さ。……快感! である。
値段が倍以上するミッドシップ系スーパーカーたちにも、ちっとも負けてない。


充分以上のスピードと快感。“GTS”を選ばない手はない
ぶっちゃけ、“S”より15psと10N・m高められてるパワーとトルクの違いは体感しにくいが、データ上では確実に速さを増してるし、何よりどの領域においてもシャープだし、どこから踏んでいっても爽快な加速を味わわせてくれる。
専用のエグゾーストシステムも911のGT3みたいな快音だ。十分以上のスピードと快感をしっかりと併せ持っているのである。
“S”ではオプション設定となっているPASM、スポーツクロノパッケージ、スポーツエグゾースト、そして“カレラS”20インチホイールなどは“GTS”では標準設定。これら誰もが欲しがる数々の優れたオプションを追加しただけでも、“S”と“GTS”の価格差を軽く埋めてしまう。そのうえエンジンも内外装も専用のあつらえ。
ボクスター&ケイマンを狙うなら“GTS”を選ばない手はない。
【SPECIFICATIONS】
■グレード:CAYMAN GTS
■乗車定員:2名
■エンジン種類:水平対向6DOHC
■総排気量:3436cc
■最高出力:340/7400[ps/rpm]
■最大トルク:380/4750-5800[N・m/rpm]
■駆動方式:MR
■トランスミッション:7DCT
■全長×全幅×全高:4404×1801×1284(mm)
■ホイールベース:2475mm
■車両重量:1345kg
■車両本体価格:979万円
あわせて読みたい
【試乗】新型 アストンマーティン ヴァンキッシュ|V12を積んだ新たなFRフラッグシップは、リアルスポーツからGTまで劇的に変化する乗り味を得た!
マツダ RX-8の魅力は速さじゃない!? 中谷明彦とZ世代モータージャーナリストが、ロータリーエンジン搭載スポーツカーの魅力に迫る【カーセンサー中谷塾】#4
トヨタ スープラ(A90型)生産終了の発表に絶望した人に贈る「代わりコレ、新車在庫がなくなったときに備えてどうですか?」5選
【海外試乗】新型 フェラーリ 296 スペチアーレ|こだわったのはドライビングファン! エレガントさを残したハイブリッドスーパースポーツの高性能モデル
今絶対乗っておくべき「マルチシリンダー・大排気量・自然吸気」のMTという絶滅寸前モデル5選!!
ケンドリック・ラマーの愛車 ビュイック GNXの中古車流通“0台”に絶望した人に贈る「このイケてる車、グラミー受賞ラッパー愛車モデルの代わりにどうですか?」5選
【試乗】BMW M2クーペ(2代目)|乗りこなす「腕」を必要とする希少価値のあるMTモデル
R34スカイラインGT-Rの中古車価格2500万円に絶望した人に贈る「1/3以下で買えるコレ、代わりにどうですか?」5選
トヨタ MR2(SW20型)は意外と運転しやすい? 中谷明彦とZ世代モータージャーナリストが“エスダブ”に試乗&ミッドシップ車の魅力を語る 【カーセンサー中谷塾】#2
マツダ RX-7(FD3S)の中古車価格約500万円超えに絶望した人に贈る「半額で買えるコレ、代わりにどうですか?」5選