【試乗】新型 シトロエン ベルランゴ│商用車ではなかなか味わえない乗り心地のよさが◎
カテゴリー: シトロエンの試乗レポート
2020/06/29
▲昨年登場したシトロエン ベルランゴに試乗する機会を得た。自動車テクノロジーライター・松本英雄がその様子をレポートするフランスのお洒落な商用車"シトロエン ベルランゴ"
国産車の現行商用モデルで、おしゃれな雰囲気を感じ取れるモデルは皆無だ。しかし、フランスには1950年代からおしゃれな雰囲気の商用車が存在し、今なお作り続けられている。
その中でも、日本市場で独り勝ちしたモデルが“ルノー カングー”だ。5ナンバーサイズで登場したが、年々大きくなるボディサイズをものともせず高い人気を誇っている。
そして同国フランスの雄、シトロエンも黙って見ていたわけではなく、着々とタイミングを見計らってた。そのモデルこそ“シトロエン ベルランゴ”だ。
その実力を測るべく、今回は最初のモデルとなる“デビューエディション”に試乗したので雰囲気をお伝えしたい。


エンジンは力強く乗り心地も乗用車さながら
デザインは、現在のシトロエンイズムを感じるラウンドデザインと独特なフロントマスクが個性を際立たせている。ライバルのカングーに比べると、数値的に幅で18mm、長さで123mm、高さで34mmとひとまわり大きい。
しかし、実際にベルランゴを見ると数値以上の迫力を感じる。フランス車特有の柔らかな雰囲気ではなく、足元をブラックで引き締めているせいか、しゃれた男の仕事車といった印象だ。
商用車ジャンルのモデルらしく汚れが目立たないボディカラーもいい。

インテリアは、シトロエンらしい造形にこだわった柔らかなデザインで、異国情緒を感じてもらえるはずだ。
助手席側ダッシュボードの色遣い部分がアクセントとなり、商用車であってもフランス車らしさを感じさせる。
ドライバーポジションは、少し高めで前方の視認性は良好だ。しかし、デザイン重視のインテリアの造形によって車幅の感覚がつかみづらく、慣れが必要だ。
シートは簡素だが、軽さと心地よさを兼ね備えたタイプである。ホールド性よりも、乗り心地を重視していると思われる。


1.5Lのディーゼルターボエンジンを始動すると、キャビンの静粛性は思ったよりも高く、乗用車並みに良好だ。走り出しはとても滑らかで力強く頼もしい。
トランスミッションは、信頼できるアイシン製の8AT。シフトセレクターは、レバーではなくダイアル回転式のタイプでスッキリとしたデザインだが、操作に慣れないと戸惑うときもある。
カーブを曲がってみると、ロールは大きいものの安定感がある。往年の名車である2CVなどのシトロエンらしいセッティングで、古き良き乗り味だ。
高速道路もアダプティブクルーズコントロールの恩恵でのんびりと楽しめる。風切り音も少なく快適なクルージングが可能だ。
ただ、このクルーズコントロールのスイッチは操作しずらい。使いこなすには慣れが必要だろう。
高速の燃費は非常に良く、20km/L以上はゆうに走る。しかも、小排気量には苦手に思える急な上り坂でも悠々走る。
都内と東京郊外を500km近く走り込んだが、乗用車さながらの乗り心地のよさであった。
この手の車では、珍しいほど高パフォーマンスなベルランゴ。まだ日本にあふれていない本場の商用車をスマートに使うのもカッコ良いだろう。
▲130psを発生する1.5Lディーゼルターボエンジン
▲荷物の載せ降ろしはもちろん、ファミリーユースにも便利なスライドドア
▲2列目シートを倒せば広大な収納スペースに
▲荷室上部にも収納スペースが設けられている【試乗車 諸元・スペック表】
●デビューエディション ディーゼルターボ
| 型式 | - | 最小回転半径 | 5.5m |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | FF | 全長×全幅×全高 | 4.4m×1.85m×1.84m |
| ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.79m |
| ミッション | 8AT | 前トレッド/後トレッド | 1.55m/1.57m |
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 4WS | - | 車両重量 | -kg |
| シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
| 乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
| ミッション位置 | インパネ | 最低地上高 | -m |
| マニュアルモード | ◯ | ||
| 標準色 |
ブランバンキーズ |
||
| オプション色 |
サーブル、アクアグリーン |
||
| 掲載コメント |
※先行特別仕様車 |
||
| 型式 | - |
|---|---|
| 駆動方式 | FF |
| ドア数 | 5 |
| ミッション | 8AT |
| AI-SHIFT | - |
| 4WS | - |
| 標準色 | ブランバンキーズ |
| オプション色 | サーブル、アクアグリーン |
| シート列数 | 2 |
| 乗車定員 | 5名 |
| ミッション 位置 |
インパネ |
| マニュアル モード |
◯ |
| 最小回転半径 | 5.5m |
| 全長×全幅× 全高 |
4.4m×1.85m×1.84m |
| ホイール ベース |
2.79m |
| 前トレッド/ 後トレッド |
1.55m/1.57m |
| 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 車両重量 | -kg |
| 最大積載量 | -kg |
| 車両総重量 | -kg |
| 最低地上高 | -m |
| 掲載用コメント | ※先行特別仕様車 ※諸元・装備情報は一部本国仕様の情報を掲載しております |
| エンジン型式 | - | 環境対策エンジン | - |
|---|---|---|---|
| 種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | 軽油 |
| 過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 50リットル |
| 可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 総排気量 | 1498cc | 燃費(WLTCモード) | - |
| 燃費基準達成 | - | ||
| 最高出力 | 130ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
300(30.6)/1750 |
| エンジン型式 | - |
|---|---|
| 種類 | 直列4気筒DOHC |
| 過給器 | ターボ |
| 可変気筒装置 | - |
| 総排気量 | 1498cc |
| 最高出力 | 130ps |
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
300(30.6)/1750 |
| 環境対策エンジン | - |
| 使用燃料 | 軽油 |
| 燃料タンク容量 | 50リットル |
| 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 燃費(WLTCモード) | -km/L |
| 燃費基準達成 | - |

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
【関連リンク】
あわせて読みたい
’07 フェラーリ F430|空力とヘリテージが息づくV8ミッドシップ【名車への道】
’73 シトロエン DS|独自のデザインと乗り心地、そのすべてに“哲学”がある【名車への道】
新型カングーの新車価格400万円超えに絶望したあなたに贈る「半額で買えるコレ、代わりにどうですか?」5選
【悲報】新型カングーから樹脂バンパーが消滅! 絶望したあなたに贈る「代わりにコレ、どうですか?」5選
新型フィアット 600ハイブリッドにときめいた人必見!まだある、かわいいコンパクトSUV5選|あなたの推しは!?
ID.Buzzの新車乗り出し約1000万円に絶望した人に贈る「半額以下で買えるコレ、代わりにどうですか?」5選
ヒョンデ インスターは見た目もサイズも最高! でも……EVはキツイという人に贈る「代わりにコレどうですか?」5選
【試乗】新型 メルセデス・ベンツ Gクラス G450d|マイナーチェンジで生まれ変わった、プレミアムクロスカントリー
【試乗】新型 ヒョンデ インスター ラウンジ|かわいい見た目に安心感を兼ね備えたコンパクトEV
【試乗】新型メルセデスAMG G63|改良により心地よさという価値が付加された新たなGクラス









