ジャガー XF2.0 (大谷達也)【ニューモデル試乗】
カテゴリー: ジャガーの試乗レポート
2013/06/24

未来的なデザインながら、若者がこの小粋なブリティッシュ・サルーンを乗りこなすのは荷が重いはず。「あえてのエントリーグレード」を気負わずに乗れるようになるには、それ相応の年齢を重ねる必要がある。その点、大人にこそふさわしい1台といえる
熟成された豊潤なジャガー・テイスト
往年のファンに魅力的なモデル
ジャガーといえば、まずはあの繊細な手触りが大好きという往年のファンにとっては大変魅力的なモデルがデビューした。4気筒2L直噴ターボを搭載したXF2.0が、それである。
フォードの手による“エコブースト”はボトムエンドから力強いトルクを生み出すのが身上。たしかに、こちらも新登場の3L V6エンジンに比べれば細かなバイブレーションも看取されるけれど、これ1台に乗っている限り、そんなことは気にならないはず。
ZF製8速ATとのマッチングも良好で、箱根の狭いワインディングロードでも小気味いい走りを楽しめた。
最新ダウンサイジング・コンセプトで一気に若返った
それにもまして魅力的だったのが、ゆったりしたストローク感を伝える足回りだった。235/55R17という、いまどきにしては珍しく「空気がたくさん詰まった」タイヤを履いていることもあり、嫌なゴツゴツ感は皆無。多少のうねりでもボディが煽られることはなく、ふんわりしなやかにやり過ごしてくれる。
それでいながらスポーティな走りもしっかり満喫できるのだから、コヴェントリーの技術者たちは、いったいどんなマジックを使ったのだろうか?
デビューして5年が経過したXFだが、パワートレインに最新のダウンサイジング・コンセプトを導入して一気に印象が若返った。
スペックシートには表れていないが、足回りなどにも改良の手が加えられているに違いない。気がつけば、超モダンなスタイリングも前後のライトが微妙に化粧直しされていたりする。
いつまでたっても魅力があせない背景には、そうしたたゆまぬ努力があるようだ。
SPECIFICATIONS
グレード | 2.0 PREMIUM LUXURY | ||
駆動方式 | FR | ||
トランスミッション | 8AT | ||
全長×全幅×全高(mm) | 4975×1875×1460 | ||
ホイールベース(mm) | 2910 | ||
車両重量(kg) | 1760 | ||
乗車定員(人) | 5 | ||
エンジン種類 | 直4DOHCターボ | ||
総排気量(cc) | 1998 | ||
最高出力[ps/rpm] | 240/5500 | ||
最大トルク[N・m/rpm] | 340/1750 | ||
車両本体価格(万円) | 694 |
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