キャデラック CTS プレミアムは「ドイツ車スナイパー」である
カテゴリー: キャデラックの試乗レポート
2015/03/12
▲前後重量配分は52:48で、重量もFRモデル比で+90kgの1770kgにとどまるCTSプレミアムは、クラス内でもその機敏さは指折り。スタイル的には冒険かもしれないが、寒冷地で人と違った高級車に乗りたい人には福音となる1台
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軽井沢の雪道でキャデラック試乗。「アート&サイエンス」を掲げ、ドライバーズ・カーとなる以前のキャデラックを知る年代には、ほぼシュールレアリズムに聞こえるだろう。
第3世代CTSに今回、オンデマンドAWDシステムを採用する「プレミアム」が登場した。このモデルから自動ブレーキやレーンキープ・アシストなどのセーフティ・パッケージは、キャデラック全車種に標準装備される。
またCTSプレミアムはスマホをセンタースタックに置いてワイヤレス充電するQi(チー)規格のチャージ機能も備える。これはGMのベンチャー部門による先行投資の成果のひとつというから、時代は変わったものだ。
ミシュランのX-ICE XI3を履いた試乗車で圧雪路に繰り出し、急のつく操舵や加速を試してみた。滑っても前車軸のトラクションがマイルドに立ち上がって車体を進行方向へ、つまり行きたい方向へ自然に引っ張り上げてくれる。シャーベット路面でつかの間、前輪のグリップが失われても人工的なトルク間引きや空転は感じさせず、タイヤの仕事さえ待てれば舵が失われない、そんな感覚だ。直後、シートベルトとシートの振動でドライバーに警告が与えられるが。
雪道モードの懐深さもさることながら、マグネティック・ライドコントロールのおかげか、ドライ路面でも乗り心地はじつにしなやかで、ワインディングでの身のこなしも軽快かつスポーティ。強いて欠点を挙げれば、直4ターボが官能的でないぐらいか。
とにかくあらゆる制御が上手なコイツはドイツ車キラーというより、標的はもっと絞れている。仮想敵はBMW 5シリーズやメルセデス・ベンツ Eクラス、アウディ A6。「ドイツ車スナイパー」がふさわしい1台だ。
▲4WDシステムは通常、後輪駆動で走行、必要に応じて前輪に最大100%までの駆動を配分する
▲セミアニンのレザーシートやカーボンなどを用い高級感を演出。ディスプレイにはSNS機能を追加した
▲運転席には危険を感知するとクッションの左右が振動し危険を知らせるシートを採用した
【SPECIFICATIONS】
■グレード:CTSプレミアム ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直4DOHCターボ ■総排気量:1998cc
■最高出力:276/5500[ps/rpm]
■最大トルク:400/3000-4500[N・m/rpm]
■駆動方式:4WD ■トランスミッション:6AT
■全長×全幅×全高:4970×1840×1465(mm) ■ホイールベース:2910mm
■車両重量:1770kg
■車両本体価格:699.9万円(税込)
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